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国民の不安を益々増幅させる野田内閣の原子力政策に関する質問主意書

衆議院 第180回 第208号お答えすることは困難 ×1

提出者
自由民主党・無所属の会
提出日
2012年4月23日
内閣転送 2012年5月2日
答弁書受領日
2012年5月8日
提出から15日
答弁の項目数
4
質問 1,700字/答弁 1,130字

質問本文

本年四月十三日、衆議院経済産業委員会において、枝野経済産業大臣は、福島第一原発事故を踏まえた国内原発の今後について、「原発への依存をゼロにしたい」と述べ、翌日には前言を翻したものの、その当日は、福井県知事が「原発の重要性について、政府のぶれることのない姿勢を国民に示してもらいたい」と求め、会談直後の記者会見では、「何年後か分からないが、恒久的に原発依存度をゼロにする」と強調した。そして、四月十五日、徳島市内での講演では、またしても、「後戻りせず一直線に原発を減らしていく」と発言。さらに、国内において唯一稼動している北海道電力泊原発三号機が五月五日、定期検査に入るのを受けて、「政府は七月までに大飯原発三、四号機を再稼動させる考えであり、その間原発はゼロになる」と明言した。

原発立地地域はこれまで、日本経済及び社会構造の安定と発展を維持するために原発は重要且つ不可欠であるとの認識に立ち、国のエネルギー政策に協力してきたものであり、今夏の電力供給を危惧することのみで俄かに再稼動への同意を得ることは、これまでにおける立地地域の努力が全く無意味であったということに等しい。民主党政権では、菅前総理が安易に、「脱原発」を標榜し、現内閣も原発の具体的な活用策を明示しない姿勢を採り続けているが、国として、その現実を見据えた将来像を明確に地元へ示す必要がある。

従って、次の事項について質問する。

一 枝野経済産業大臣の原子力発電所に対する姿勢が二転三転しぶれ続けていること、また一連の発言により、国民の不安を益々増幅していることに対してどのように捉え責任を取っていくのか、野田内閣の見解如何。

二 一に関連し、福井県知事が「原発の重要性について、政府のぶれることのない姿勢を国民に示してもらいたい」と求めたが、どのように応えていくのか、野田内閣の明確な見解如何。

三 一及び二に関連し、本年四月十三日、衆議院経済産業委員会における枝野経済産業大臣の「原発への依存をゼロにしたい」との発言は政府としての明確な方針で相違はないのか、野田内閣の明確な方針如何。

四 一〜三に関連し、原発依存をゼロにするためにはあらゆる角度から試算した根拠があってしかるべきと考える。原発の廃炉コスト一基当たりの金額、太陽光導入のための送電網強化対策の金額、電力需要何パーセント減なのかなどの前提条件をもとに発電コストを算出した後、「国内五十四基を全廃し、原発分を液化天然ガスで何パーセント、残りを再生可能エネルギーで代替した場合、二千何年の一キロワット時の発電コストは何パーセント増(減)」になるのかそれぞれの数値を示されたい。

五 一〜四に関連し、原発依存をゼロにするためには、福島第一原発の事故処理や廃炉を担う人材確保が必須であり、廃炉から現場の片付けまで最短でも四十年かかるとしている中、この長期に亘り国としてどのような対策を講じていくのか、野田内閣の見解如何。

六 五に関連し、中国、韓国などの近隣諸国が原発を次々に増設している中、また現政府が進める原発の輸出においても、国際水準の安全規制策に通じた専門家が重要な役割を果たすことは言うまでもないが、どのように人材を確保していくのか、野田内閣の見解如何。

七 五及び六に関連し、大学などにおける原子力関連の講座や人材育成事業について、平成二十四年度予算ではどのように反映し、また今後においてはどのように取り組んでいくのか、野田内閣の見解如何。

八 本年四月十五日の御前崎市長選など、福島第一原発事故以降において、原発立地地域における自治体の首長選で、脱原発にまでは踏み込まない姿勢の現職に対して、脱原発などを掲げる新人が敗れている状況についてどのように分析しているのか、野田内閣の見解如何。

九 一〜八に関連し、資源小国の我が国が経済力を堅持し、復旧・復興に明確な道筋をつけるためには、安全確保した上、原発を利用しつつ、石油などの化石燃料や、自然エネルギーも組み合わせた、いわゆるベストミックスを目指さなければならないと考えるが、野田内閣の見解如何。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一から三まで及び九について

政府としては、エネルギー政策の見直しに当たっては、国民の安心・安全を確保することを大前提にしつつ、経済への影響、環境保護、安全保障などを複眼的に眺める視点が必要であると考えており、原子力発電については、中長期的に原子力への依存度を最大限に低減させる方向を目指すべきと考えている。今後、国民が安心できる中長期的なエネルギー構成を目指し、幅広く国民各層の御意見を伺いながら、今年の夏を目途に新しい戦略と計画を取りまとめることとしている。政府としては、中長期的に原子力への依存度を最大限に低減させるための取組を進める一方、安全の確保を前提として、電力需給の見通しや燃料費の増加の影響も勘案しつつ、定期検査で停止中の原子力発電所の運転再開の必要性が認められれば、我が国の経済社会の現実等を踏まえ、原子力発電を重要な電源として活用していくことが必要であると考えている。なお、御指摘の枝野経済産業大臣の発言については、原子力に依存しなくとも我が国の社会経済にマイナスの影響を及ぼさない状態を作るべきとの趣旨で述べたものであり、原子力への依存度を最大限に低減させるとの政府の方針に従ったものである。政府としては、今後とも、国民に対するより分かりやすい説明に努めてまいりたい。

四について

御指摘の「前提条件」と考えられる将来の太陽光発電の導入量及びそのための送電網強化対策の費用や電力需要の見込み等については、現在、検討中であり、お尋ねにお答えすることは困難である。

五から七までについて

東京電力株式会社(以下「東京電力」という。)の福島第一原子力発電所の廃止措置等に係る人材確保については、政府・東京電力中長期対策会議で取りまとめた「東京電力(株)福島第一原子力発電所一〜四号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップ」に基づき、東京電力において廃止措置等の作業に係る要員を中長期的に確保するため、定期的に要員計画を見直していくとともに、線量予測に基づいた要員配置や計画的な人材育成などの取組を実施していくこととしており、その進捗管理を行ってまいりたい。また、政府としては、福島第一原子力発電所の事故の教訓を踏まえ、平成二十四年度予算においては、原子力発電を導入しようとする国の求めに応じ、その実務を担う人材の育成等の取組に対して支援を実施しているほか、大学等における原子力安全、原子力防災・危機管理、放射線被ばく医療等に係る人材育成の取組に対して支援を強化しているところであり、今後とも、このような取組を継続していく考えである。

八について

お尋ねについては、地方公共団体における首長の選挙に関するものであり、政府としてお答えする立場にない。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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