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脳脊髄液減少症対策に関する再質問主意書

衆議院 第180回 第351号お答えすることは困難 ×3趣旨が明らかではない ×1承知していない ×1

提出者
自由民主党・無所属の会
提出日
2012年7月25日
内閣転送 2012年7月30日
答弁書受領日
2012年8月3日
提出から9日
答弁の項目数
9
質問 2,120字/答弁 2,488字

質問本文

本年三月十四日提出、脳脊髄液減少症対策に関する質問主意書(質問第一三六号)で、脳脊髄液減少症の更なる研究を進め、難病指定を範疇に治療できる環境を整備し、何よりも周囲の人たちが理解を深めてくれるような取り組みの必要性について質したが、同年三月二十三日受領、答弁第一三六号(内閣衆質一八〇第一三六号)において、一部の誠意は見られたものの、未だにこの病気に対する認知度が低く、二次的病状に苦しむ患者も多く見られ、社会的な偏見による苦痛の解消には至っていない。

同年四月十三日には、衆議院厚生労働委員会における私の質問に対して、小宮山厚生労働大臣から、「前向きに検討する」との言質を得られ、その後、同年五月十七日の「先進医療専門家会議」では、脳脊髄液減少症の治療にブラッドパッチ治療が先進医療として承認されたが、患者救済に向けての課題も多く残され、次の一歩を踏み出せるよう一層の取り組みと確認が必要と判断した。

従って、次の事項について再度質問する。

一 国は、脳脊髄液減少症の診断基準について、当該症例の周辺病態の診断基準等については、確立研究で、更なる研究が進められるとしているが、認知不足のため、精神病、怠け病として誤診され、この病気とは無関係の薬物対処治療が行われた結果、後に脳脊髄液減少症と判定された時点においては、慢性頭痛、平衡機能障害、目眩、耳鳴りなどの後遺症で、この病気が治癒したとしても、それまでに発症した二次的病状に尚苦しむ患者が多くいると聞く。確立研究において、患者が症状を訴えている病状について各専門医による総合研究チームを立ち上げ、後遺障害の認定及び等級における適切な処置を進めることが早急に必要と考えるが、野田内閣の見解如何。

二 脳脊髄液減少症の周知とともに子どもの患者数、治療症例が増加しているが、現在の脳脊髄液減少症研究班においては、脳脊髄液研究会に所属する専門医が、子どもの症例を多数提供していたにも拘わらず、十八歳以下の症例が一例も含まれていない。また、患者の九割は腰部からの脳脊髄液漏れが原因とされているが、これらの患者についても症例の殆どが採用されなかったと聞くが、不採用の理由は奈辺にあるのか、野田内閣の見解如何。

三 二に関連し、今年度より、中学校において武道が必修化されたが、教育現場では、武道のみならず、子どもの日常における遊びの最中で起こった些細なことでも発症することがあると聞く。その際、周囲の大人が気付くことが重要であるが、周知徹底について、国として今後どのように取り組んでいくのか、野田内閣の見解如何。

四 病気として先進医療が始まったにも拘わらず、未だ多くの医療機関で患者が診察拒否に遭うなど、数少ない専門医に患者が集中し、診察までに数ヶ月、検査に数ヶ月、治療に一年待ちという状況であり、その間の対処療法が出来る医療機関も僅かと聞く。先進医療申請における手続きの簡素化、申請の促進と早期認可を行うなど、患者が治療を行えるまでの苦痛的な待機期間を短縮する必要があると考えるが、野田内閣の見解如何。

五 働けずに寝込んでいる患者における生活保護者に対しても、就業を強要するケースワーカーや家族の理解を得られず中には離婚、家族離散といった患者、また、辛うじて仕事が出来る患者でも会社から自主退職を迫られ、体調急変を理由に解雇されている患者も多いと聞くが、国としてどのように対応していくのか、野田内閣の見解如何。

六 五に関連し、五で述べた理由により精神的、経済的に追い詰められ、更に病状の辛さから自殺した患者も複数おり、自殺に至らないまでも、常に自殺願望を抱き、抑鬱状態で苦しむ患者も多いと聞く。各自治体の福祉課、社会福祉事務所等における理解と患者受け入れ態勢を強化するなど、患者に対する精神的、経済的な支援について、国としてどのように取り組んでいくのか、野田内閣の見解如何。

七 五及び六に関連し、生活保護受給者が自費によりブラッドパッチ治療を受けたものの、自費の部分を支払ったことによって生活保護の支給を停止されるという不当な扱いを受けた事例があったと聞くが、国としてどのように対応していくのか、野田内閣の見解如何。

八 患者が激しい頭痛や嘔吐等で寝込んでいることが多い病状を踏まえ、脳脊髄液減少症と認められる場合(擬を含む)、障害者・要介護として認定し、ヘルパーや社会的保障が受けられるべきと考えるが、野田内閣の見解如何。

九 交通事故による交渉、裁判などを抱えている患者は、裁判において敗訴という事例が多いと聞く。事故の際における交渉が無駄に引き延ばされることがないようにすべきと考えるが、交通事故による脳脊髄液減少症患者の自動車損害賠償責任保険の適用についての進捗状況はどのようになっているのか示されたい。

十 一〜九に関連し、先進医療が適用されることによって患者負担は大幅に軽減されるが、学校での事故、交通事故、労災等に関しては、健康保険適用か否かが重要なポイントになる。脳脊髄液減少症を健康保険適用病名と認定する時期は、何時頃を想定しているのか、野田内閣の見解如何。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

御指摘の「後遺障害の認定及び等級における適切な処置」の意味するところが必ずしも明らかではないが、慢性頭痛等の様々な症状を示す脳脊髄液減少症に対応できるよう、厚生労働科学研究費補助金による「脳脊髄液減少症の診断・治療法の確立に関する研究」(以下「確立研究」という。)は、これまでも、脳神経外科、神経内科、整形外科等の領域の専門家を研究分担者として実施している。厚生労働省としては、引き続き、確立研究により、脳脊髄液減少症の診断・治療法の確立に向けた研究を推進していきたい。

二について

確立研究の平成二十三年度総括研究報告書によれば、患者の年齢は症例登録票の登録項目になっていないため、十八歳以下の症例が含まれていなかったかどうか確認できないことから、お尋ねの「十八歳以下の症例が一例も含まれていない」ことの理由について、お答えすることは困難である。

また、同報告書によれば、確立研究では、脳脊髄液減少症のうち脳脊髄液漏出症による脳脊髄液漏出の検査手法として、放射性医薬品を腰部から脳脊髄腔に注入し当該放射性医薬品の漏出によって脳脊髄液漏出を診断するRI脳槽シンチグラフィーを採用しているが、脳脊髄液漏出症による腰部の脳脊髄液漏出と、放射性医薬品を腰部から脳脊髄腔に注入することにより発生する腰部の脳脊髄液漏出との鑑別は困難であるため、脳脊髄液漏出症の診断基準等の作成に当たっては、腰部の脳脊髄液漏出のみが認められる症例を研究の対象としなかったものである。なお、平成二十四年度の確立研究では、腰部の脳脊髄液漏出のみが認められる脳脊髄液漏出症の症例について、再検討を行う予定と承知している。

三について

学校における脳脊髄液減少症への対応については、文部科学省としては、都道府県教育委員会等に対して「学校におけるスポーツ外傷等の後遺症への適切な対応について」(平成十九年五月三十一日付け文部科学省スポーツ・青少年局学校健康教育課事務連絡)を発出し、毎年、都道府県及び政令指定都市の教育委員会の学校安全担当者が参加する会議等で、各学校に対してその趣旨の周知を図るよう要請するとともに、ホームページに当該事務連絡の内容を掲載するなど周知徹底を図っている。今後とも、周知内容や周知方法の改善について検討しつつ、これらの会議等の場を通じ、脳脊髄液減少症への適切な対応について周知を図っていきたい。

四について

脳脊髄液漏出症については、平成二十四年六月一日から、硬膜外自家血注入療法が先進医療として認められ、保険医療機関が、厚生労働大臣の定める先進医療及び施設基準(平成二十年厚生労働省告示第百二十九号)第二第六十三号に掲げる施設基準に適合するものとして、地方厚生局長又は地方厚生支局長に届け出ることにより、当該医療技術を先進医療として実施できることとなっている。

五及び六について

お尋ねについては、生活保護制度では、支援が必要な人に確実に保護を実施するという基本的な考え方に基づき、生活扶助等の必要な保護の実施に併せて、就労が可能な生活保護受給者については、就労に向けた支援を行っているが、就労が困難な生活保護受給者については、その体調等を把握し、医療機関への受診といった必要な支援につなげるなど、福祉事務所のケースワーカー等により、生活保護受給者の個々の状況に応じたきめ細かな支援を行っている。

また、個々の労働者と事業主との間で解雇や退職に係る紛争が生じた場合は、都道府県労働局が、紛争当事者からの求めに応じ、助言、あっせん等の紛争解決の援助を行っている。また、厚生労働省では、解雇や退職に係る法の規定や裁判例の周知を図ることによって、紛争の未然防止に努めている。

さらに、御指摘の抑鬱状態で苦しむ患者に対する精神的な支援については、保健所や精神保健福祉センターで、心の健康に関する相談を行っている。

これらの取組により、御指摘の脳脊髄液減少症の患者も含め、支援が必要な人に対しては、必要な支援を行っていきたい。

七について

お尋ねの事例については把握していないが、生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)による医療扶助のための医療は、原則として国民健康保険の診療方針及び診療報酬の例によることとされており、硬膜外自家血注入療法は国民健康保険の適用対象となっていないため、医療扶助の支給対象としていない。また、一時的に保護を必要としなくなった場合等は、保護を停止することとなるが、その後、生活に困窮した場合は、再度必要な保護を行うこともあり得ると考えている。

八について

身体障害者福祉法(昭和二十四年法律第二百八十三号)による障害の認定については、障害の原因となった疾病等を問わず、同法別表に掲げる永続する機能の障害を有する者が対象となり、障害者については、障害者自立支援法(平成十七年法律第百二十三号)上の一定の要件を満たす場合は、障害福祉サービス等を利用することができる。また、六十五歳以上の要介護者については、要介護状態の原因となった疾病等を問わず、介護保険法(平成九年法律第百二十三号)上の一定の要件を満たす場合は、介護保険サービスを利用することができる。

九について

自動車損害賠償責任保険については、被害者の症状について自動車事故との相当因果関係が認められる場合は、自動車損害賠償保障法(昭和三十年法律第九十七号)に基づく保険金の支払の対象となっている。お尋ねの脳脊髄液減少症の患者への自動車損害賠償責任保険の適用については、確立研究による脳脊髄液漏出症の画像判定基準及び画像診断基準の活用等の取組を進めており、引き続き、確立研究等の成果を活用して対応していきたい。

十について

硬膜外自家血注入療法の保険適用については、今後、先進医療専門家会議で検討を行った後に、中央社会保険医療協議会で当該医療技術の安全性、有効性等について科学的根拠に基づく評価を行い、その可否を検討していくことになるため、具体的な時期について現時点でお答えすることは困難である。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×3趣旨が明らかではない ×1承知していない ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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