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都道府県における賃金格差の拡大に関する質問主意書

衆議院 第180回 第94号

提出者
自由民主党・無所属の会
提出日
2012年2月22日
内閣転送 2012年2月27日
答弁書受領日
2012年3月2日
提出から9日
答弁の項目数
3
質問 1,243字/答弁 950字

質問本文

これまで現政権は、「製造業への派遣は原則禁止」「CO2は一九九〇年比二五%削減」「最低賃金一、〇〇〇円」など、日本の雇用を空洞化させる政策を行ってきた。このため、景気の先行き不透明感から企業は所定内給与の引き上げに慎重であり、未だリーマン・ショック以前の水準には戻っていない上に大震災の影響が重なり、デフレの長期化、急激な円高など産業の空洞化は益々深刻な事態である。そして「子ども手当」「高速道路無料化」「戸別所得補償」「高校無償化」などの理念なきバラ撒き政策が行われてきたため、我が国の経済状況、中でも雇用状況は、一向に改善されないままである。特に現政府の地方切捨て政策は、本年一月十一日に厚生労働省が発表した「平成二十三年賃金構造基本統計調査(都道府県別速報)」を見ると如実に表れており、増加地域は二年連続で減少地域を上回ったものの、二十三道府県で減少し、賃金格差において、最も高かった東京都と最も低かった我が青森県で月十五万円超となり五年ぶりに拡大している。

地方の雇用の受け皿となっている中小・小規模事業者なくして強い日本経済の再生はあり得ない。デフレ脱却に向けての大胆な金融緩和政策はもとより、空洞化を回避するため、国内に本社機能、研究開発機能、マザー工場を堅持するとともに、中小企業のサプライチェーンを維持するための施策を講じるなど精緻にしてダイナミックな予算投入を行うことが最も重要と考える。

従って、次の事項について質問する。

一 今回の厚生労働省が発表した賃金構造基本統計調査(都道府県別速報)について、どのように分析しているのか、また今後どのように対応していくのか、野田内閣の見解如何。

二 一に関連し、我が青森県においては、直近の有効求人倍率全国四十六位、今回の調査での所定内給与の平均額は全国最下位である。このような雇用・失業情勢の毎回弱い地域における今後の対応をどのようにしていくのか、野田内閣の見解如何。

三 二に関連し、当該地域において、特に青森県など冬季における極寒地域では、自動車のタイヤも履き替えなければならず、また、灯油は生活必需品である。特に外的要因による価格高騰は著しく家計を圧迫する。このように家計にとっては必要以上の出費を余儀なくされる上、所定内給与の平均額は全国最下位である現状に、国としてどのように対応していくのか、野田内閣の見解如何。

四 二〜三に関連し、当該地域において、各分野に亘る中小企業等は、円高などで企業業績が低迷すれば更に格差が広がる可能性があるが、国としてどのように対応していくのか、野田内閣の見解如何。

五 経済問題におけるデフレ脱却に向けての大胆な金融緩和政策はもとより、産業の空洞化を回避するため、国内に本社機能、研究開発機能、マザー工場を堅持するとともに、中小企業のサプライチェーンを維持するための施策を講じるなど精緻にしてダイナミックな予算投入を行うことが最も重要と考えるが、野田内閣の施策如何。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一から三までについて

平成二十四年一月十一日に厚生労働省が公表した賃金構造基本統計調査の都道府県別速報によると、平成二十三年の所定内給与額は、前年と比べて、二十四都府県で増加し、二十三道府県で減少している。また、当該所定内給与額について、最も高い東京都の三十七万二千九百円を百とした場合、最も低い青森県が六十となっている。

同省としては、同県を含め、雇用失業情勢が厳しい地域における雇用機会の創出を図るため、地域雇用開発促進法(昭和六十二年法律第二十三号)第七条の規定に基づき、雇用開発促進地域において事業所を設置し、又は整備して当該地域内に居住する求職者を雇い入れる事業主に対する助成等を行うほか、雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)第六十二条第一項第四号の規定に基づき、地域の特性をいかして重点的に雇用機会の創出を図る事業の分野で創業する事業主に対し、当該創業に係る経費及び労働者の雇入れについて、地域再生中小企業創業助成金を支給する等の施策を実施しており、引き続き、こうした施策の着実な実施に努めていきたい。

また、賃金の低廉な労働者の生活不安を払拭するため、賃金の引上げは重要な課題であると認識しており、同県を含め、引き続き、雇用や経済の影響にも配慮し、労使関係者との調整を行いつつ、最低賃金の引上げにも取り組んでいきたい。

四について

政府としては、中小企業が地域経済の柱となり、我が国の経済の基盤を形成しているものであることに鑑み、中小企業の経営基盤が強化されることが重要であるとの観点から、円高等の影響により、資金繰りに支障を来している中小企業者に対する株式会社日本政策金融公庫による低利融資を始めとする資金繰り対策、下請代金支払遅延等防止法(昭和三十一年法律第百二十号)の厳格な運用等による取引の適正化を図るための施策等の中小企業に関する施策を、引き続き、講じていきたい。

五について

政府としては、産業の空洞化を回避し、国内における雇用を維持していく観点から、平成二十三年度第三次補正予算において、サプライチェーンに不可欠な部品及び素材分野並びに雇用を支える成長分野における生産拠点及び研究開発拠点の国内での立地を推進するための経費として、五千億円の予算を計上したところである。

衆議院の原文

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