ことばで探す › 衆議院 第183回
辺野古公有水面埋め立てと地方自治法に関する質問主意書
衆議院 第183回 第37号
質問本文
安倍内閣は、米軍普天間飛行場の辺野古移設を前提とした公有水面埋め立て承認申請を近々にも沖縄県知事に提出するようである。
この間、私は一貫して「世界一危険な」普天間飛行場の辺野古移設に反対し、「国外・県外」への移設と即時閉鎖・返還を主張してきた。
安倍内閣は、わが国の外交・安全保障について「基軸となる日米同盟を一層強化して、日米の絆を取り戻さなければならない」と謳い、同時に「普天間飛行場の移設を始めとする沖縄の負担の軽減に全力で取り組む」との方針を表明している。
だが、辺野古への新基地建設は、沖縄県民にとって負担軽減ではなく、一層の基地機能の強化に他ならない。これ以上の過重な基地負担を沖縄に強要する辺野古新基地建設は、絶対に認められない。
以下、質問する。
一 私が平成二十三年十二月二日付で提出した「普天間飛行場の辺野古移設に伴う公有水面埋め立てに関する質問主意書」に対する同年十二月十三日付の政府答弁書(以下、政府答弁書という)によると、政府は「一般論」と断った上で、公有水面埋立法第四十二条第一項に基づき、国が都道府県知事に公有水面埋め立ての承認を求めた際、当該都道府県知事の法定受託事務処理が同法に違反していると認めるとき等には、「地方自治法第二百四十五条の七等の規定により是正の指示等をすることができる場合がある」と答えている。
政府答弁書でいう「その処理が公有水面埋立法に違反していると認めるとき等」の「等」はいかなる状態、状況を指すのか、あるいは想定されるのか、政府の見解を示されたい。
また、公有水面埋立承認手続きに関し、国が行う「是正の指示等」の「等」とは、地方自治法第二百四十五条の七以外の根拠規定をもってしても可能という意味か。その場合、根拠法令を明らかにされたい。
二 平成二十四年八月二十九日成立、同年九月五日公布の地方自治法の一部を改正する法律(以下、地方自治法という)第二百五十一条の七は、普通地方公共団体の不作為に関する国の訴えの提起について定めている。
地方自治法第二百五十一条の七の新設によって、国が公有水面埋立法第四十二条第一項に基づき、都道府県知事の承認を求めた際に「不承認」となり、地方自治法第二百四十五条の七に基づく「是正の指示等」を行うも、当該普通地方公共団体の行政庁が、相当の期間内に是正の要求に応じた措置又は指示に係る措置を講じない場合に、訴えをもって右行政庁の不作為の違法確認を求めることができるようになった。
地方自治法第二百五十一条の七の立法目的は何か。また、地方自治法第二百四十五条の八に定める行政代執行等の規定があるにもかかわらず、普通地方公共団体の不作為に関する国の訴えの提起について定めを設けた理由は何か、政府の見解を示されたい。
三 政府答弁書によると、当時の野田内閣は「政府としては、普天間飛行場の移設について、沖縄の皆様の御理解を得るべく、全力で取り組んでいるところであり、お尋ねのような公有水面埋立法第四十二条の改正を行うことは念頭に置いていない」と明確に否定している。係る政府見解は、安倍内閣においても踏襲されているものと理解してよいか、見解を示されたい。
四 野田内閣において、田中直紀防衛大臣(当時)は、二〇一二年一月十九日、報道各社のインタビューに対し、米軍普天間飛行場の辺野古移設を前提とした公有水面埋め立て承認申請について沖縄県知事が「不承認」とした場合、地方自治法第二百四十五条の八に定める行政代執行等に基づく提訴は「念頭に置いていない」と明確に否定している。係る当時の防衛大臣発言は、安倍内閣においても踏襲されるものと理解してよいか、見解を示されたい。
また、同インタビューで田中防衛大臣は、公有水面埋め立てをめぐり、沖縄県知事から国に「承認」権限を移す特別措置法の制定についても「一切考えてない」と明確に否定している。係る当時の防衛大臣発言は、安倍内閣においても踏襲されるものと理解してよいか、見解を示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
お尋ねの「その処理が公有水面埋立法に違反していると認めるとき等」の「等」には、都道府県の法定受託事務の処理が著しく適正を欠き、かつ、明らかに公益を害していると国が認めるとき及び都道府県知事の法定受託事務の管理若しくは執行が公有水面埋立法(大正十年法律第五十七号)の規定に違反するものがある場合又は当該法定受託事務の管理若しくは執行を怠るものがある場合において、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百四十五条の八第一項から第八項までに規定する措置以外の方法によってその是正を図ることが困難であり、かつ、それを放置することにより著しく公益を害することが明らかであるときが含まれ、お尋ねの「是正の指示等」の「等」には、同条の規定による代執行等が含まれる。
二について
地方自治法第二百四十五条の五の規定による是正の要求又は同法第二百四十五条の七の規定による是正の指示を受けた普通地方公共団体が、当該是正の要求又は是正の指示に関する国地方係争処理委員会への審査の申出や当該是正の要求又は是正の指示の取消しを求める訴えの提起をせず、かつ、当該是正の要求に応じた措置又は当該是正の指示に係る措置を講じない場合には、法令上の問題が解決しないという状況が生じるが、お尋ねの同法第二百五十一条の七の規定は、このような状態を解消するため、当該是正の要求又は是正の指示を行った各大臣が当該普通地方公共団体の不作為の違法の確認を求める訴えを提起することができることとしたものである。
御指摘の同法第二百四十五条の八の規定による代執行等は、その対象が法定受託事務に限定され、また、他の方法によって是正を図ることが困難であり、かつ、それを放置することにより著しく公益を害することが明らかであるときという限定的な状況において行うことが可能となるものであるが、お尋ねの同法第二百五十一条の七の規定による普通地方公共団体の不作為に関する国の訴えの提起は、そもそも訴えの目的が違法の確認にあることに加え、自治事務もその対象としているなどの点において、より一般的な制度として国と地方公共団体の係争を処理するために設けられたものである。
三及び四について
政府としては、普天間飛行場の移設については、沖縄の皆様の御理解を得るべく全力で取り組みながら、公有水面埋立法に基づく手続を進めているところであり、同法第四十二条の改正やお尋ねのような特別措置法の制定、地方自治法第二百四十五条の八の規定による代執行等を行うことは検討していない。
似た質問主意書
件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。