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従業者の賠償責任及び固定残業代制に関する質問主意書
衆議院 第189回 第101号お答えすることは困難 ×2趣旨が明らかではない ×6個別の事案 ×4
質問本文
引越会社が、従業者に不当な賠償を求める事例や、固定残業代制を悪用する事例が散見されています。
そこで、以下のとおり質問します。
一 引越会社の従業者が、故意または重過失によらず、通常の注意を払って就業している際に、運送している荷を損傷させた場合、当該従業者に荷主に対する損害賠償責任が発生しますか。
二 一について、従業者に損害賠償責任が発生しないのに、雇用者である引越会社が、当該従業者に損害賠償責任を負わせることは合法ですか。
三 一について、従業者に損害賠償責任が発生する場合、その賠償費用を当該従業者の同意なく、その給与から天引きすることは労働基準法違反ではないですか。
四 従業者の同意があれば、従業者が会社に与えた損害についての、会社に対する弁償費用を、給与から天引きしてもよいか。
五 雇用主と従業者の賃金控除協定の締結に当たって、控除の対象に、従業者の会社に対する弁償費用を、あらかじめ加えることはできますか。
六 引越会社の従業者が、業務上、故意または重過失なく、通常の注意を払っているにもかかわらず、業務中に他者に与えた車両事故の損害について、その賠償を従業者に求めることは公序良俗に反するのではないですか。
七 引越会社の従業者が、業務上、故意または重過失なく、通常の注意を払っているにもかかわらず、業務中に他者に与えた車両事故の損害について、その賠償金を従業者の給与から天引きすることは労働基準法違反ではないですか。
八 引越会社、従業者による車両事故の発生を避けるために、労務管理を適切に行う責任は、事業主にありますか。
九 引越会社が、従業者が業務上、故意または重過失なく、通常の注意を払っているにもかかわらず、業務中に起こした車両事故の賠償費用と、当該労働者の社内預金と相殺することは、公序良俗に反しませんか。また、引越会社である雇用者と一体となった社員会からの貸付金を、当該従業者の賠償費用に充当することは、公序良俗に反しませんか。
十 引越会社が、正社員として雇用している社員を、当該社員の休日に、他の派遣会社の派遣社員として、休日に引越会社の業務において労働させることは、労働者派遣法に違反しますか。また、労働基準法に違反しますか。違反する場合は、どのような規定に違反しますか。さらに、このような労働のさせ方は、公序良俗に反しませんか。
十一 運送会社のトラック運転に従事する従業者について、当該従業者が、業務遂行のために、担当している車両から離れることができずに待機している時間について、運送会社が賃金を払わないことは合法ですか。
十二 「固定残業代制」について、政府としてはどのように認識していますか。
十三 「固定残業代制」と称して、運送会社などの雇用者が、その従業者に対して、時間外労働の対価を残業代の性質がない無事故手当、家族手当などの各種手当を残業代と偽って、労働者に支払い、本来支払うべき時間外手当を支払わないことは合法ですか。
十四 政府には、運送会社のトラック運転手などに対して、「固定残業代制」が運送会社である雇用者に悪用される事例があり、そのことが長時間労働を助長し、労働者の労働災害を誘発し、交通事故を招くなどの社会的損害をもたらしているという認識はありますか。
右質問する。
政府答弁書
一について
お尋ねの「通常の注意を払って就業している」の意味するところが必ずしも明らかではないが、民法(明治二十九年法律第八十九号)第七百九条は、「故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。」と規定しており、お尋ねの「従業者」に損害賠償責任が発生するか否かについては、この規定に従って判断されることになる。
二について
お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、従業者に損害賠償責任が発生していない場合には、従業者は損害を賠償する必要はないものと考えられる。
三及び四について
お尋ねの「賠償費用」及び「弁償費用」の意味するところが必ずしも明らかではないが、一般的に、賃金の一部を控除して支払うためには、労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第二十四条第一項ただし書に規定する要件を満たす必要がある。
五、六及び十について
お尋ねについては、個別の事案に応じて判断されるものと考えており、一概にお答えすることは困難である。
七について
お尋ねについては、個別の事案に応じて判断されるものと考えているが、一般的に、賃金の一部を控除するためには、労働基準法第二十四条第一項ただし書に規定する要件を満たす必要がある。
八について
お尋ねの「引越会社、従業者による車両事故の発生を避けるために、労務管理を適切に行う責任」の意味するところが必ずしも明らかではないが、労働契約法(平成十九年法律第百二十八号)第五条の規定に基づき、使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとされている。
九について
お尋ねについては、個別の事案に応じて判断されるものと考えており、一概にお答えすることは困難であるが、前段のお尋ねの「社内預金」については、労働基準法第十八条に規定する要件を満たす必要がある。
十一について
お尋ねについては、個別の事案に応じて判断されるものと考えているが、一般的に、待機の時間であっても、使用者の指揮命令下にある場合には労働時間に該当し、使用者は、労働契約に基づき賃金を支払わなければならない。
十二について
お尋ねの「固定残業代制」が、仮に一定時間分の時間外労働に対する割増賃金を定額で支払うこととする労働契約を締結するものを指すとすれば、実際の時間外労働時間に応じた額以上の割増賃金が支払われている限りにおいて労働基準法に違反するものではないが、労働基準監督機関において監督指導を実施した結果、労働基準関係法令に違反する事実が認められた場合には、事業主に対してその是正を求める等適切に対処しているところである。
十三について
お尋ねの「時間外労働の対価を残業代の性質がない無事故手当、家族手当などの各種手当を残業代と偽って」の意味するところが必ずしも明らかではないが、一般的に、使用者は、労働基準法第三十七条第一項の規定に基づき、時間外労働時間に応じた割増賃金を支払わなければならない。
十四について
お尋ねの「「固定残業代制」が運送会社である雇用者に悪用される事例」の意味するところが必ずしも明らかではないが、貨物自動車運転者に係る労働基準関係法令違反の是正を図ることは重要であると考えており、引き続き貨物自動車運送事業者に対し適切な監督指導を実施してまいりたい。
この答弁書に出てくる定型句
お答えすることは困難 ×2趣旨が明らかではない ×6個別の事案 ×4
語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。
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