ことばで探す › 参議院 第126回
JRの「乗務員勤務制度改正」に関する質問
参議院 第126回 第16号
質問本文
JRの「乗務員勤務制度改正」に関する質問主意書
一九九三年三月十八日JR西日本はダイヤ改正を行い、「乗務員勤務制度改正」(表参照)を、労働組合の合意を得られないことから就業規則の改正をもって実施している。規則改正の実施後、次の諸点について問題が生じていると指摘されているので、この件についてJR各社の指導監督官庁である運輸省及び労働行政を所管する労働省に対し以下質問する。
一 三月十八日のダイヤ改正についてJR西日本では一部の労働組合の合意を得ないまま実施したことによりストライキが行われたと聞いている。社員の労働条件の変更についての話合いは合意を得てから行うべきと考えるが政府はどのように考えるか伺いたい。
二 JR西日本のダイヤ改正直後の三月二十五日に運輸省秦野裕鉄道局長より同社井手正敬社長に警告書が発せられたと聞くがその理由について政府は承知しているか、承知しているなら説明されたい。
三 JR西日本において一九九一年五月十四日発生した信楽高原鉄道事故について、その責任と補償等について政府が承知しているなら現状を説明されたい。
四 JR西日本では、三月十八日ダイヤ改正時を契機にそれまで実施していた「折り返し待合わせ時間」を労働基準法上の「見なし労働時間」としない制度としたが、この点につきJR西日本傘下の一部労働組合より訴訟が行われているが事実か。また、この取扱いについて平成五年三月二十六日参議院労働委員会において村上正邦労働大臣は「会社の管理下の監督の中で、指揮の下で待ち時間としておるならばこれは当然労働時間」と答弁している。そのとおり理解してよいのか。
五 JR西日本における三月十八日のダイヤ改正時以降、「乗務員勤務制度改正」中の一継続乗務の制限の改正により下関-広島間の列車(ブルートレイン)が一人乗務となったことについて次の質問に答えられたい。
1 三月十八日以降、下関運転所所属ブルートレイン運転資格者一〇四人中、九八人が反対し乗務を拒否していると聞いている。組合員の圧倒的多数の反対にもかかわらず新制度に移行しているのはJR西日本の経営上問題があると考えるが指導監督官庁としてどう考えるか。
2 新制度に移行するに当たって設備などの改良は行われたかどうか説明されたい。
3 新制度に反対している労働組合は「深夜の単独乗務は安全に責任はもてない」と主張しているが同社の安全に関する指導は社会的にも指弾され、信用をなくしていると思う。早急に三月十八日以前の制度に戻すべきであると考えるが、指導監督官庁としてどう考えるか。
右質問する。
政府答弁書
一について
一般論として、労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第九十条の規定による意見聴取を行えば、使用者が就業規則を変更することは同法には違反しないと考えている。
二について
御指摘の警告書は、平成五年二月から三月にかけて、西日本旅客鉄道株式会社において係員による取扱い誤りに起因する事故が連続して発生したことにかんがみ、保安体制の強化及び全職員に対する安全意識の徹底を図るよう警告したものである。
三について
平成三年五月十四日に信楽高原鐵道株式会社信楽線において発生した事故の原因等については、平成四年十二月十八日に運輸省鉄道局が公表した「信楽高原鐵道列車衝突事故の原因調査結果について」のとおりである。
被災者への補償については、平成五年六月末現在、亡くなられた方のうち、九名の遺族の方と示談が成立し、二十一名の遺族の方に対して補償額が提示されたと聞いている。また、負傷された方のうち、五百五十一名の方と示談が成立したと聞いている。
四について
御指摘の訴訟については、平成五年五月七日、西日本旅客鉄道株式会社に使用される労働者十人が、同社を被告として、大阪地方裁判所に提起したと聞いている。
平成五年三月二十六日の参議院労働委員会における清水委員に対する村上労働大臣の答弁は、労働基準法上、労働時間は使用者の指揮命令の下にある時間であると解されているとの一般論を説明したものであり、御指摘の西日本旅客鉄道株式会社における待ち合わせ時間が労働基準法上の労働時間に当たる旨の答弁を行ったものではない。
五について
乗務員の勤務制度に関する問題については、労使間において解決されるべきものと考えている。
なお、新制度に移行するための設備などの改良は行っていないと聞いているが、今後とも必要に応じて輸送の安全確保のための指導をしてまいりたい。
似た質問主意書
件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。