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アイヌ民族に係る歴史教科書の記述等に関する質問主意書

衆議院 第189回 第235号

提出者
民主党・無所属クラブ
提出日
2015年5月20日
内閣転送 2015年5月25日
答弁書受領日
2015年5月29日
提出から9日
答弁の項目数
5
質問 715字/答弁 699字

質問本文

本年五月十八日付北海道新聞記事に、「旧土人保護法 教科書検定で修正 『適切記述求める』」との見出し記事が掲載されている。右によると、十七日に札幌市内でひらかれた北海道アイヌ協会の本年度総会にて、加藤忠理事長の挨拶で、二〇一六年度から学校で使われる一部の歴史教科書で、「北海道旧土人保護法」に関する記述が文科省の検定意見によって修正されたことについて、「明治以来の北海道開拓とアイヌ民族の同化政策に十分な言及がなされておらず、歴史的経緯を正しく理解するには十分な説明ではない」と述べた。また、文科省が四月に公表した教科書検定結果では、一社(以下、「日本文教出版」とする。)の歴史教科書において、「北海道旧土人保護法」の説明でもともとは「アイヌの人々の土地を取り上げて」とされていた記述が、「アイヌの人々に土地をあたえて」などと修正された。同法はアイヌ民族に土地を「下付(下げ渡し)」するとしており、文科省はこれに沿って検定意見をつけたとのことである。

一 政府として、右記事の内容は承知しているか。

二 「北海道旧土人保護法」に関して説明されたい。

三 明治以来の北海道開拓とアイヌ民族の同化政策に対する政府の認識如何。

四 今回、日本文教出版が編集した北海道旧土人保護法の記述について、文科省の誰がチェックをして、日本文教出版の担当者に指摘したか明らかにされたい。また、指摘した内容を具体的に示されたい。

五 今回、文科省の検定意見書によって修正された、日本文教出版の歴史教科書に記述されている「北海道旧土人保護法」の説明は、歴史的経緯を正しく理解するために十分な説明がなされていると政府は考えるか。政府の見解如何。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

御指摘の報道については承知している。

二について

アイヌ文化の振興並びにアイヌの伝統等に関する知識の普及及び啓発に関する法律(平成九年法律第五十二号)附則第二条の規定により廃止された北海道旧土人保護法(明治三十二年法律第二十七号。以下「旧土人保護法」という。)は、困窮に瀕していたアイヌの人々に対し、土地を無償で下付し、農耕を奨励するなどアイヌの人々の生活の安定を図ることを目的として制定されたものである。

三について

政府としては、「アイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会」の報告書(平成二十一年七月)において「近代国家形成過程の中で、土地政策や同化政策などにより、先住民族であるアイヌの文化は深刻な打撃を受けたといえる。」と指摘されているものと承知している。

四について

御指摘の申請図書の記述については、教科用図書検定調査審議会において調査審議が行われた結果、旧土人保護法には、アイヌの人々の土地を取り上げるという趣旨の規定は存在しないことから、記述の欠陥として「生徒が誤解するおそれのある表現である。(旧土人保護法の趣旨)」との検定意見を付すことが適当であるとされた。これを受け、文部科学省は、当該検定意見を申請者である日本文教出版株式会社に対して通知した。

五について

御指摘の申請図書の記述に関し、申請者である日本文教出版株式会社から提出された修正後の記述について、教科用図書検定調査審議会において調査審議が行われた結果、必要な修正がなされたと判断されたことから、「生徒が誤解するおそれのある表現である。(旧土人保護法の趣旨)」という記述の欠陥は解消されたものと考えている。

衆議院の原文

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