ことばで探す › 衆議院 第190回
使途秘匿金に関する質問主意書
衆議院 第190回 第181号
質問本文
平成六年の税制改正で、企業が使途秘匿金を支出した際に課税を行う特例が、二年間の時限立法として施行された(租税特別措置法第六十二条)。企業の使途秘匿金に対する課税は、特例の導入時から年々減少にあったものの、平成二十六年六月までの一年間は一〇五四社、約二十四億円に上り、法人数は前年(一〇四〇社)を初めて上回った。課税額は横ばいであったが、資本金一億円以上の大企業に限ると約十二億円(一八六社)となり、こちらも前年(約十億円)より増加となった。(平成二十八年一月二十二日毎日新聞の記事による)
使途秘匿金は、賄賂や談合金、秘密政治献金、総会屋対策費のような、違法または不当な支出につながりやすく、公正な取引を阻害することになりかねない。税負担の公平性の確保、公正な取引を確保する為には企業の使途秘匿金の支出を無くすことが不可欠であることから、使途秘匿金の課税制度につき次の事項、質問する。
一 使途秘匿金の課税制度の導入検討時、税制調査会の「平成六年度の税制改正に関する答申」では、「企業経営者のみならず社会的なモラルの問題でもあり、このような問題を是正するために税制を活用することは、厳に慎しむべきであるとの意見も強い。したがって、やむを得ず税制上の措置を講ずるような場合においても、単に支出先が不明であるというだけでいたずらに対象を拡大することのないよう配意する必要があるほか、新たな措置が企業活動や税務執行にどのような影響を及ぼすことになるのか必ずしも予測しがたいことにもかんがみ、時限的なものに止めることが適当である。」としていた。
�@ 使途秘匿金の課税制度が九回の延長を経て、平成二十六年に恒久化されるまでの過程の中で、上記の答申で示されたような、社会的なモラルの問題に対し税制を活用することは慎むべき旨の懸念が解消された上で、現行の制裁課税は施行されているのか。
�A 使途秘匿金の課税制度の特例は、違法または不当な使途秘匿金の支出を抑制するための政策的な立法であり、使途秘匿金の支出を税法上認知するものではないとされていた。しかし平成二十六年度税制改正において使途秘匿金の支出がある場合の課税の特例の適用期限の撤廃がされ、恒久化された。
適用期限の撤廃は、使途秘匿金の支出を税法上認めるものか。それとも使途秘匿金はあくまでも法人税基本通達上の措置であり、制度的にもこれらが認められるものではないとの考えに変わりはないか。政府の見解は如何に。
二 通常の法人税に加え、四十%の制裁課税を支出してまでも使途秘匿金として申告をし、支出相手先の隠蔽を行う企業に対して、制裁課税で使途秘匿金の支出抑制を促すのは限界があるのではないか。政府が、使途秘匿金の支出を税法上認めないとするのであれば、企業名の公表等、制度の見直しが今後必要であると考えるが、検討はされているか。今後検討はされるか。
右質問する。
政府答弁書
一の�@及び�Aについて
租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号)第六十二条及び第六十八条の六十七に規定する使途秘匿金の支出がある場合の課税の特例については、企業が税務当局に対し相手先の氏名等を秘匿するような支出は、違法又は不当な支出につながりやすく、それがひいては公正な取引を阻害することにもなりかねないことから、そのような支出を極力抑制するために、平成六年度税制改正において創設されたものであり、その後、相当期間が経過し、使途秘匿金の支出を極力抑制するという当該特例の趣旨は引き続き変わらないと考えられたことから、平成二十六年度税制改正において、その適用期限が撤廃されたものである。
二について
政府としては、使途秘匿金の支出がある場合の課税の特例は、使途秘匿金の支出を抑制する一定の効果があると考えており、当該特例の見直しは検討していない。
似た質問主意書
件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。