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平成二十八年度税制改正における地方法人課税の見直しに関する質問主意書

衆議院 第190回 第84号

提出者
民主・維新・無所属クラブ
提出日
2016年1月25日
内閣転送 2016年1月27日
答弁書受領日
2016年2月2日
提出から8日
答弁の項目数
3
質問 549字/答弁 1,233字

質問本文

一 平成二十八年度税制改正において、地方法人課税の見直しがなされ、法人住民税法人税割の国税化がこれまで以上に拡大され、法人事業税交付金が新設されることとなった。各自治体による企業誘致等の努力を無視して、対象となる自治体の意見を聴くこともなく、国が一方的に地方の税収を召し上げることは地方分権に逆行するのではないか。

二 愛知県の試算によれば、県内の碧南市、刈谷市、豊田市、みよし市、大口町、飛島村、幸田町では、二十六年度決算ベースで、国税化による影響額が、法人事業税交付金及び消費税引き上げによる増収分を上回り、差し引きで減収となる可能性があるが、政府は、この事実を認識しているか。差し引きで減収になる自治体があることを認識している場合に、そのことはいつから認識していたか、制度設計段階で分かった上で地方法人課税の見直しを決めたのか。また、政府は、差し引きで減収になる自治体が複数存在することを問題ないと考えているのか。

三 愛知県の行った影響額試算では、豊田市で約百十二億円、みよし市で約十四億円の減収となる可能性があり、減収額の一般会計予算に占める割合は、豊田市で約六.三%、みよし市で約五.五%となっており、市の財政に与える影響は看過できないものがあると考えるが政府の認識如何。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

地方法人課税の在り方の見直しについては、社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律(平成二十四年法律第六十八号)第七条第五号ロにおいて、「税制の抜本的な改革による地方消費税の充実と併せて、地方法人課税の在り方を見直すことにより税源の偏在性を是正する方策を講ずることとし、その際には、国と地方の税制全体を通じて幅広く検討する」こととされている。

これを踏まえ、平成二十六年度税制改正においては、地方消費税の税率引上げに併せて法人住民税の法人税割の税率引下げを行い、併せて地方法人税を創設してその税収の全額を地方交付税の原資とするなどの措置を講じたところであり、平成二十八年度税制改正においても、引き続き、法人住民税の法人税割の税率引下げと地方法人税の税率引上げとを併せて行うなどの措置を講ずることとしている。これらの地方法人課税の在り方の見直しは、税源の偏在性が小さく、税収が安定的な地方税体系の構築に向けた取組であり、市町村の財政運営の安定化に資するものであると考えている。なお、地方法人課税の在り方の見直しに当たっては、全国知事会、全国市長会、全国町村会等から意見を聴取したところである。

二について

愛知県が、平成二十六年度決算に基づき、御指摘の「愛知県の試算」を行ったことは承知している。

平成二十八年度税制改正における地方法人課税の在り方の見直しに当たっては、市町村全体としては、法人住民税の法人税割の税率引下げによる減収額は、地方消費税の税率引上げによる地方消費税交付金の増収額及び法人事業税交付金の収入額の合算額を下回ると見込まれるものの、個別の市町村においては、法人住民税の法人税割の税収が特に多い年度における法人住民税の法人税割の税率引下げによる減収額が、地方消費税の税率引上げによる地方消費税交付金の増収額及び法人事業税交付金の収入額の合算額を上回る場合があり得ることは認識していたところであるが、その上で、市町村間の税源の偏在性の是正及び市町村の財政運営の安定化の重要性に鑑み、三についてで述べる措置を講じた上で、法人住民税の法人税割の税率引下げ等の措置を講ずることとしたものである。

三について

平成二十八年度税制改正における地方法人課税の在り方の見直しに当たっては、法人住民税の法人税割の税率引下げによる市町村の減収を補填する等のため、法人事業税交付金を設けることとしており、その市町村への交付に当たっては、市町村の財政に与える影響を踏まえ、交付基準について所要の経過措置を講ずることとしている。さらに、市町村における法人住民税の法人税割の税率引下げによる減収額が、地方消費税の税率引上げによる地方消費税交付金の増収額及び法人事業税交付金の収入額の合算額を超える場合には、この減収により財政の安定が損なわれることのないよう、地方債を起こすことができる措置を講ずることとしている。

衆議院の原文

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