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北部訓練場県道七十号線情報公開訴訟に関する質問主意書

衆議院 第193回 第290号お答えすることは困難 ×2趣旨が明らかではない ×2

提出者
無所属
提出日
2017年5月10日
内閣転送 2017年5月15日
答弁書受領日
2017年5月19日
提出から9日
答弁の項目数
5
質問 1,623字/答弁 1,950字

質問本文

去る三月七日、那覇地方裁判所は東村高江等を通る沖縄県道七十号線の日米共同使用を巡り、日米両政府と沖縄県が結んだ協定書等の公文書について、両政府の同意を得ずに県が開示決定したのは違法であるとの政府の主張を認め、同決定を取り消した。

そこで以下お尋ねする。

一 国が「公文書開示により侵害される」と主張した米国との「信頼関係を損なわれない利益」とは一体どのような利益なのか、具体的に明らかにされたい。

二 公文書の公開により生じる「日米両政府の支障」とは一体どのような支障なのか、具体的に明らかにされたい。

三 政府が言う「土地の所有者として有する固有の権利」とは一体どのような権利なのか、具体的に明らかにされたい。

四 国が原告となり得る資格について、法的な根拠を明らかにされたい。

五 県道七十号線は、沖縄の復帰前から存在していた道路であり、地域住民の生活道路として、また県民のやんばるへの移動道路である主要地方道国頭東線として頻繁に利用されている道路である。そうであるが故に沖縄県は昭和五十三年に共同使用を要望し、日米両政府もこれを認めていたのではないか。政府の認識と見解を答えられたい。

六 質問一〜五に関連して、政府は、公文書を公開しないことにより「日米両政府の支障」や「信頼関係」、「固有の権利」を損なわないことが大切であると主張する。しかし、我が国の憲法で保障する主権在民や立憲主義、民主主義、地方自治に基づくならば、地域住民や県民が生活や移動のための道路として日常的に使用している県道七十号線に関する共同使用の条件について「知る権利」を行使することは当然であると思われるが、政府の認識と見解を答えられたい。

七 質問六に関連して、政府が主張するように「米側との信頼関係を損なわない」ことが、国民の知る権利より優るものだとする法的な根拠を明らかにされたい。

八 政府が地域住民や県民、県の意見や要望を聞かずに、沖縄県管理の道路を共同使用から一方的に米軍専用区域に変更する理由及びそれを可能とする法的根拠を明らかにされたい。

九 今回の公文書開示は、県管理の道路の共同使用の条件に関するものであり、米軍施設や基地の運用状況に関するものではなく、したがって重大な機密の公開になるものではないと思われるが、政府の認識と見解を答えられたい。

十 今回問題となっている文書は、県の共同申請を受け、米側提案の使用条件を那覇防衛施設局長が県に照会した一九八一年の通知の一部と、米軍、那覇防衛施設局及び県の三者間で一九九〇年に締結した協定書の二件、英訳文書の計四件であるが、なぜこれら通知の一部と協定書が政府の言う「日米合同委員会の議事録の一部」となり得るのか、その根拠を明らかにされたい。

十一 政府は、米軍や米国政府が「公表に同意しない」と言えば、どのような文書でも開示できないと考えているのか、明らかにされたい。

十二 開示や不開示の判断を日米両政府の判断に任せると、今後はいかなる文書でも開示できないことになり、国民の知る権利が損なわれることになるものと思われるが、政府の認識と見解を答えられたい。

十三 本職は、平成二十九年二月十日付けの質問第六〇号で「組織犯罪処罰法改正案の提出を目論む政府の真意と同法案の危うさに関する質問主意書」を提出し、その中で江戸時代の「民は之に由らしむべし之を知らしむべからず」との統治方針を例示して、同法案の制定により我が国が戦前回帰して、主権在民と情報公開が損なわれる懸念が高まっていることに警鐘を鳴らしたところであるが、今回の訴訟及び判決は正しく本職の懸念を証明する動きそのものである。すなわち、政府が隠したいと考える都合の悪いことは、行政と司法が結託して一刀両断に切り捨てるとともに、憲法を改悪して国民の知る権利をないがしろにしようとしているものと思われるが、政府の認識と見解を答えられたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一、二、六、七、九及び十一から十三までについて

いわゆる国民の知る権利については、十分尊重されるべきものと認識しており、お尋ねのように「米軍や米国政府が「公表に同意しない」と言えば、どのような文書でも開示できない」と考えているものではなく、「今後はいかなる文書でも開示できないことになり、国民の知る権利が損なわれることになる」及び「政府が隠したいと考える都合の悪いことは、行政と司法が結託して一刀両断に切り捨てるとともに、憲法を改悪して国民の知る権利をないがしろにしようとしている」との御指摘は当たらないものと考えている。

他方、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定(昭和三十五年条約第七号。以下「日米地位協定」という。)第二十五条1の規定に基づき設置される合同委員会(以下「日米合同委員会」という。)における議事録は、日米合同委員会での協議に基づき、日米両政府の同意がない限り公表しないこととされており、日米地位協定第二条4(a)の規定に基づく北部訓練場における沖縄県道七十号線の共同使用(以下「本件共同使用」という。)に関する条件等に係る公文書(以下「本件文書」という。)を日米両政府の同意なく開示することは、日米両政府間の取決め又は国際慣行に反し、米国政府との信頼関係が損なわれるおそれ及び日米間の忌憚のない協議等が不可能となって、同条4(a)の規定に基づく在日米軍施設・区域の共同使用等に係る諸課題への効果的な対応に支障を及ぼすおそれがあるものであり、政府としては、本件文書に記録された情報は、沖縄県情報公開条例(平成十三年沖縄県条例第三十七号。以下「沖縄県条例」という。)に規定する不開示情報に該当するものと考えている。

三について

お尋ねの「政府が言う「土地の所有者として有する固有の権利」」の意味するところが必ずしも明らかではないため、お答えすることは困難である。

四について

お尋ねについては、行政事件訴訟法(昭和三十七年法律第百三十九号)第九条第一項の規定により、処分の取消しの訴えは、当該処分の取消しを求めるにつき法律上の利益を有する者に限り、提起することができることとされているところ、沖縄県条例第七条第七号イの規定は、日米地位協定第二条4(a)の規定に基づく在日米軍施設・区域の共同使用に係る事務の適正な遂行によって実現される国の財産上の利益又は当事者としての地位を、その個別的利益として保護しているものと解され、また、本件文書の開示については、一、二、六、七、九及び十一から十三までについてで述べたとおりであるから、国は、沖縄県知事による本件文書の開示決定の取消しを求める法律上の利益を有する者に該当すると考えており、那覇地方裁判所の平成二十九年三月七日の判決においても、その趣旨が認められたものと承知している。

五について

お尋ねについては、昭和五十三年に沖縄県から国に対し、北部訓練場内の土地の一部を沖縄県道七十号線として使用したいとの申出があり、当該土地は沖縄の復帰以前から県道として供用され、地域住民を含む沖縄県民の生活及び経済にとって重要な道路であったことから、国は、当該申出を踏まえ、本件共同使用を認めたところである。

八について

お尋ねの「政府が地域住民や県民、県の意見や要望を聞かずに、沖縄県管理の道路を共同使用から一方的に米軍専用区域に変更」の意味するところが必ずしも明らかではないため、お答えすることは困難である。

十について

御指摘の「那覇防衛施設局長が県に照会した一九八一年の通知の一部」は、日米地位協定の実施に関する協議機関である日米合同委員会の一部を構成する施設特別委員会において在日米軍から提案された、在日米軍施設・区域を日本国又は日本国民が使用する際の使用条件(以下「使用条件」という。)を記載したものであり、また、御指摘の「米軍、那覇防衛施設局及び県の三者間で一九九〇年に締結した協定書」は、使用条件に基づき、在沖米海兵隊施設技術部長、沖縄県知事及び那覇防衛施設局施設部長との間で締結された本件共同使用に係る協定書であり、これらの文書は、同委員会において議論された内容に基づき作成された文書であることから、日米合同委員会の議論の内容が記載されたものである。

さらに、御指摘の「英訳文書」は、御指摘の「那覇防衛施設局長が県に照会した一九八一年の通知」に添付された使用条件及び「米軍、那覇防衛施設局及び県の三者間で一九九〇年に締結した協定書」の文書の正文である。

以上のとおり、これらのいずれの文書も、日米合同委員会の議事録の一部を構成するものである。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×2趣旨が明らかではない ×2

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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