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障碍者差別解消法に関する質問主意書

衆議院 第193回 第406号趣旨が明らかではない ×1

提出者
民進党・無所属クラブ
提出日
2017年6月13日
内閣転送 2017年6月16日
答弁書受領日
2017年6月20日
提出から7日
答弁の項目数
4
質問 1,788字/答弁 1,669字

質問本文

障碍者差別解消法が二〇一六年四月に施行されて一年が経過し、様々な機関でこの一年間の成果や課題などが浮き彫りになってきた。

法務省によると、障碍者や家族から寄せられた差別に関する訴えのうち人権侵犯事件として救済手続きを行った件数が二百九十二件に上るという。

また日本盲導犬協会が全国の盲導犬利用者にアンケートを行ったところ、この一年間で五十五%の人がレストランやバスなどから受け入れ拒否を経験していることが分かった。

さらに盲導犬の育成に取り組む公益財団法人アイメイト協会が、盲導犬の利用者に行った調査では、百二十一人のうち六割にあたる七十五人が差別的な扱いにあったと回答している。

二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックを控え、障碍者差別解消法の施行から一年経過した今、同法に対する政府の認識を明らかにするため、以下の質問をする。

一 障碍者の専門誌「ノーマライゼーション 障碍者の福祉四月号」において、一般財団法人全日本ろうあ連盟理事の倉野直紀さんは次のように述べている。

「地域や街の中での個々とのやり取りにおける『蔑視的な対応や態度』の課題はまだまだ残されています。これらの個々とのやり取りは法の範囲の対象外となり、また、差別解消相談窓口でも対応ができず、法の谷間に陥ってしまいます。そのため、『法ができても何も変わらない』『窓口担当者も範囲外だと対応してくれなかった』という不満も多く聞かれるのです。」

ここで述べられている「個々とのやり取り」について、障碍者差別を解消するために、政府はどのような方策を考えているか。

二 同専門誌においてDPI日本会議の鷺原由佳さんは、「一般社会のみならず、障碍者の支援にも携わるであろう保健師にすら『知りません』と言われてしまうのが、障碍者差別解消法の『現在位置』」と述べている。さらに難病の制度と支援の谷間を考える会会員の片山春菜さんは、「施行前後で何か変化があったかと言えば、正直思い当たらない。残念なことに法律自体があまり知られていないことと、私が法律でいうところの障碍者に当てはまると認識されていないからだろう。難病においては障害が見えないことの難しさが一番である」と述べている。

同法施行から一年経過し、この一年で同法の認知度を上げるためにどのようなことをしてきたのか。さらに同法の認知度が低いとの指摘を受けて、今後、どのように変えていくのか。

三 同法を所管しているのは内閣府であるが、同法に違反する悪質な企業に対しては、どの役所がどのように対応するのか。例えば、アパートの入居を拒否された場合、不動産会社への指導は国土交通省、管理会社やオーナーに対しては経済産業省なのか。人権を著しく侵害したような事例であれば法務省なのか。飲食店が障碍者の入店を拒否した場合、厚生労働省が指導するのか、この法案を所管する内閣府が指導するのか。同法律は、国や自治体、企業などによる障害を理由にした差別を禁じており、企業は努力義務とされている。企業に対する指導や働きかけはどのような対応をしているのか。

四 大阪市立大学非常勤講師の松波めぐみさんによると、自治体が障碍者差別解消法に取り組んでいるかどうかを評価する指標として、職員向け「対応要領」作成の有無、専門の相談窓口があるか等があるという。

一月二十九日付東京新聞によると、内閣府が昨年十月に全国の自治体にアンケートを行った結果、職員向けの「対応要領」を作成していたのは、全国千七百四十一の市区町村のうち、七百五十七件、四十三%に留まっていたことが分かった。

最新のデータで、全国千七百四十一の市区町村のうち、何件が職員向け「対応要領」を作成しているか。また、作成を促すためにどのような対策を行っているか。

五 二月二十五日付朝日新聞によると、障碍者の差別解消に向けて関係機関が調整する自治体の「地域協議会」の設置が進んでいないという。昨年十月までに設置したのは全市区町村の三割に留まるという。

その後、内閣府ウェブサイトにある「地方公共団体における地域協議会の設置状況 平成二十九年四月一日時点」によると、地域協議会を設置した地方公共団体は四十一・四%に過ぎない。

この現状について、内閣府はどのような見解を持ち、今後、どのように改善していこうと考えているのか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一及び二について

御指摘の「障碍者差別解消法」の意味するところが必ずしも明らかではないが、全ての国民が、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会を実現するためには、障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(平成二十五年法律第六十五号。以下「法」という。)の周知を図り、障害を理由とする差別の解消について国民の関心と理解を深めることが必要と考えている。

内閣府においては、これまで、障害を理由とする差別の解消に向けた地域フォーラムの開催、法の概要や難病に起因する障害も法の対象となる旨等を記載したリーフレットの作成及び配布、法第七条第二項に規定する必要かつ合理的な配慮等の具体例の収集、整理及び公開等の取組を通じて法の周知に取り組んできたところであり、引き続き、内閣府を中心に、関係府省、地方公共団体、事業者、障害者団体等の多様な主体の連携の下、各種啓発活動に積極的に取り組み、障害を理由とする差別の解消について国民の関心と理解を深めるよう努めてまいりたい。

三について

法の主務大臣については、法第二十一条の規定により、事業者の事業を所管する大臣又は国家公安委員会とされており、主務大臣は、法第十一条の規定により、事業者が適切に対応するために必要な指針(以下「対応指針」という。)を定めるものとされている。また、主務大臣又は法第二十二条及び障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律施行令(平成二十八年政令第三十二号)第三条の規定により同条に規定する地方公共団体の長等が事務を行うこととされた場合における当該地方公共団体の長等は、法第十二条の規定により、法第八条の規定の施行に関し、特に必要があると認めるときは、対応指針に定める事項について、当該事業者に対し、報告を求め、又は助言、指導若しくは勧告(以下「指導等」という。)をすることができることとされている。例えば、御指摘の「アパートの入居を拒否された場合」については、宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第二条第三号に規定する宅地建物取引業者が入居を希望する者に対する仲介を拒否した場合等においては宅地建物取引業者に対し国土交通大臣又は都道府県知事が、御指摘の「飲食店が障碍者の入店を拒否した場合」については、食品衛生法(昭和二十二年法律第二百三十三号)第四条第八項に規定する営業者のうち食品衛生法施行令(昭和二十八年政令第二百二十九号)第三十五条第一号に規定する飲食店営業を行うものに対し厚生労働大臣又は同法第二十二条第三項に規定する都道府県知事等が、それぞれ指導等を行うこととなる。

四について

内閣府の調査によると、平成二十九年四月一日時点における法第十条第一項の規定に基づく地方公共団体等職員対応要領(以下「対応要領」という。)を策定している市区町村の数は、千百五である。また、内閣府において、地方公共団体における対応要領の策定を促すため、対応要領の必要性及び策定方法を分かりやすく示した資料を作成し、地方公共団体に提供するなどの取組を行っているところである。

五について

法第十七条第一項の規定に基づき、地方公共団体の機関等が組織することができることとされている障害者差別解消支援地域協議会(以下「地域協議会」という。)は、当該地方公共団体の区域において関係機関(同項に規定する関係機関をいう。)が行う障害を理由とする差別に関する相談及び当該相談に係る事例を踏まえた障害を理由とする差別を解消するための取組を効果的かつ円滑に行うことを目的としている。地域協議会がある地方公共団体の数は増加しているが、より多くの地域協議会が組織されることが望ましいと考えており、引き続き、地方公共団体に対し、平成二十九年五月に策定した「障害者差別解消支援地域協議会の設置・運営等に関するガイドライン」の周知を図るほか、有識者をアドバイザーとして派遣するなどの取組を通じて、地域協議会が円滑に組織されるよう後押ししてまいりたい。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

趣旨が明らかではない ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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