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高度プロフェッショナル制度における健康管理時間の運用や実際の労働時間との関係等に関する質問主意書

衆議院 第196回 第296号お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×1

提出者
国民民主党・無所属クラブ
提出日
2018年5月14日
内閣転送 2018年5月16日
答弁書受領日
2018年5月22日
提出から8日
答弁の項目数
6
質問 2,631字/答弁 2,438字

質問本文

高度プロフェッショナル制度を含む「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案」が平成三十年四月六日に国会に提出されました。この中で、高度プロフェッショナル制度では、使用者は健康管理時間を把握することとされています。

そこで、以下の通り質問します。

一 高度プロフェッショナル制度が適用される労働者に対して、二十四時間連続、労働しなければ終わらないくらいの業務を指示することを禁止する規定は、働き方改革法案にありますか。また、禁止する規定がある場合、当該規定に抵触した場合に罰則は適用されますか。

二 高度プロフェッショナル制度が適用される労働者に対して指示した業務が過大であったため、結果的に、労働者が二十四時間連続して労働した場合、このような指示を禁止する規定は、働き方改革法案にありますか。また、禁止する規定がある場合、当該規定に抵触した場合に罰則は適用されますか。

三 高度プロフェッショナル制度が適用される労働者に対して指示した業務が過大であったため、結果的に、労働者が四十八時間連続して労働した場合、このような指示を禁止する規定は、働き方改革法案にありますか。また、禁止する規定がある場合、当該規定に抵触した場合に罰則は適用されますか。

四 加藤厚生労働大臣は、五月十一日の衆議院厚生労働委員会で、「例えば二十四時間働きなさいと業務命令を出せば、要件を満たさず高度プロフェッショナル制度を適用できない」と答弁したが、何の要件を満たさず、どのような規定に抵触するのか、具体的にお答え下さい。また、抵触する場合、罰則は適用されますか。

五 四について、「二十四時間働きなさい」という明示的な業務命令でなく、二十四時間働かないと終わらないくらいの業務量の業務命令を出すことは合法ですか、違法ですか。違法の場合、罰則は適用されますか。

六 四および五について、「二十四時間働きなさい」という明示的な業務命令でなく、業務命令した業務を完了するために、結果的に、二十四時間連続、労働者が労働した場合、この業務命令は合法ですか、違法ですか。違法の場合、罰則は適用されますか。

七 高度プロフェッショナル制度で、四十八時間連続の労働が必要になるような業務命令を出すことは合法ですか、違法ですか。違法の場合、罰則は適用されますか。

八 健康管理時間は、いつ、どうやって、どんな形で、労働者本人に通知されますか。ある月の健康管理時間は、いつまでに通知されますか。翌月には通知されますか。また、健康管理時間が百時間を超えない場合でも、対象労働者本人に通知されますか。

九 健康管理時間が百時間を超えた場合は、対象労働者が面接指導を受けることは、誰に義務づけられているのですか。もし、対象労働者本人が面接指導を拒否した場合、もしくは先延ばしし続けて実際に指導を受けない場合、高度プロフェッショナル制度の適用は無効となりますか。

十 毎月、健康管理時間が百時間を超えたら、毎月、面接指導を受けなければなりませんか。

十一 高度プロフェッショナル制度で、契約期間が一日間の労働者でも、他の要件を満たせば、適用することはできますか。また、適用する場合の一日間の給与はいくら以上ですか。

十二 十一について、もし対象になるのであれば、事実上、二十四時間連続で労働しなければならないような業務を任せることは、禁止されていますか。禁止されているのであれば、法文のどの規定で禁止されていますか。また、当該規定に抵触した場合、罰則は適用されますか。

十三 高度プロフェッショナル制度で、契約期間が二日間の労働者でも、他の要件を満たせば、適用することはできますか。また、適用する場合の二日間の給与はいくら以上ですか。

十四 十三について、もし対象になるのであれば、事実上、四十八時間連続で労働しなければならないような業務を任せることは、禁止されていますか。禁止されているのであれば、罰則は適用されますか。

十五 高度プロフェッショナル制度で、適用される労働者が、契約の際の目標の業務やノルマを完遂できなかった場合に、給与や報酬を減額することは合法ですか。減額され、実際の年収が高度プロフェッショナル制度の年収要件を下回った場合、高度プロフェッショナル制度の適用は、契約した時に遡って取り消されますか。もしくは、いつから取り消されますか。

十六 健康管理時間が二百時間を超えることは、合法ですか。もし合法なら、なぜ合法なのですか。長時間労働に歯止めがかからないのではないですか。また、医師の面接指導により、業務量や労働時間を減らす場合、その分、給料を下げても合法ですか。もし違法である場合、罰則は適用されますか。

十七 高度プロフェッショナル制度で、健康管理時間が百時間を超えた対象労働者が、過労死をした場合、面接指導をした医師や使用者は、安全配慮義務違反に問われますか。

十八 一般の労働者の過労死の労災認定にあたり、既に給与の支払い対象となっている労働時間であっても、労働基準監督署が、実際には労働していない時間として評価することはありますか。また、このような評価をした件数は、二〇一六年度には何件でしたか。

十九 内閣府や経済産業省では、調査業務等をコンサルティング会社やシンクタンクなどの事業者に委託し、当該事業者のコンサルタントや研究員の労働の成果である成果物の納品を受けた後、実際に担当したコンサルタントや研究員が、当該業務にどれくらい時間を投入したかを、政府の予算が適切に使われているかどうかを精査するため、文書等で確認しています。こうしたコンサルタントや研究員について、政府は、時間と成果との関連性が高いと考えているかと思料します。このようなコンサルタントや研究員は、高度プロフェッショナル制度の対象になり得ますか。また、裁量労働制の対象にはなり得ますか。

二十 高度プロフェッショナル制度では、対象労働者の業務について、顧客からの依頼で業務量が増えることは許容されますか。もし許容されるなら、長時間労働に歯止めがかからないのではないですか。また、対象労働者が、業務を遂行する上でチームの一員である場合、チームの都合により、対象労働者の意にそぐわない時間に打ち合わせ等が設定されることは、合法ですか、それとも違法ですか。違法の場合、罰則は適用されますか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一から七まで、十二、十四及び十六について

御指摘のような「指示」等を禁止する明文の規定はないが、いわゆる高度プロフェッショナル制度においては、対象業務は「高度の専門的知識等を必要とし、その性質上従事した時間と従事して得た成果との関連性が通常高くないと認められるものとして厚生労働省令で定める業務」であることを要件としていること、また、「使用者との間の書面その他の厚生労働省令で定める方法による合意に基づき職務が明確に定められている」ことを要件としていること、さらに、対象者は労働条件に関する一定の交渉力を有していると考えられる者として「労働契約により使用者から支払われると見込まれる賃金の額を一年間当たりの賃金の額に換算した額が基準年間平均給与額・・・の三倍の額を相当程度上回る水準として厚生労働省令で定める額以上である」ことを要件としていること、加えて、同制度の適用に当たって労働者の同意を必要としていることから、御指摘のような事態は通常想定されないものと考えている。なお、同制度の要件を満たしていない場合には、労働基準監督機関による監督指導の対象となり、また、同制度の要件を満たさない結果、労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第三十二条又は第三十七条に違反した場合は、第百十九条第一号により、使用者が六箇月以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処される可能性がある。

また、お尋ねの「医師の面接指導により・・・適用されますか」については、同制度の要件を満たさない場合には、同制度の対象労働者にはならない。

八について

御指摘のような、労働者に健康管理時間を通知する明文の規定はないが、使用者が把握した労働者ごとの健康管理時間を労働者本人にどのように通知するかについては、今後、検討していく考えである。

九及び十について

今国会に提出している働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案による改正後の労働安全衛生法(昭和四十七年法律第五十七号。以下「新安衛法」という。)第六十六条の八の四において、「事業者は、労働基準法第四十一条の二第一項の規定により労働する労働者であつて、その健康管理時間(同項第三号に規定する健康管理時間をいう。)が当該労働者の健康の保持を考慮して厚生労働省令で定める時間を超えるものに対し、厚生労働省令で定めるところにより、医師による面接指導を行わなければならない」こととしているが、労働者が当該医師による面接指導を受ける義務については規定していない。したがって、労働者が当該医師による面接指導を受けないことは、いわゆる高度プロフェッショナル制度の適用に影響を及ぼすものではない。なお、同条に違反した場合は、新安衛法第百二十条第一号により、使用者が五十万円以下の罰金に処される可能性がある。

十一、十三、十九及び二十について

いわゆる高度プロフェッショナル制度の適用要件は、「高度の専門的知識等を必要とし、その性質上従事した時間と従事して得た成果との関連性が通常高くないと認められるものとして厚生労働省令で定める業務」に従事し、「労働契約により使用者から支払われると見込まれる賃金の額を一年間当たりの賃金の額に換算した額が基準年間平均給与額・・・の三倍の額を相当程度上回る水準として厚生労働省令で定める額以上である」こと等としており、これらの要件に該当する場合に限り同制度を適用することができる。

また、いわゆる専門業務型裁量労働制の適用要件は、労働者が「業務の性質上その遂行の方法を大幅に当該業務に従事する労働者の裁量にゆだねる必要があるため、当該業務の遂行の手段及び時間配分の決定等に関し使用者が具体的な指示をすることが困難なものとして厚生労働省令で定める業務」に従事すること等としており、これらの要件に該当する場合に限り、同制度を適用することができる。

さらに、いわゆる企画業務型裁量労働制の適用要件は、労働者が「事業の運営に関する事項についての企画、立案、調査及び分析の業務であつて、当該業務の性質上これを適切に遂行するにはその遂行の方法を大幅に労働者の裁量にゆだねる必要があるため、当該業務の遂行の手段及び時間配分の決定等に関し使用者が具体的な指示をしないこととする業務」に従事すること等としており、これらの要件に該当する場合に限り、同制度を適用することができる。

お尋ねの「長時間労働に歯止めがかからないのではないですか」については、一から七まで、十二、十四及び十六についてでお答えしたとおりである。

十五について

いわゆる高度プロフェッショナル制度の対象労働者の年収要件は、「労働契約により使用者から支払われると見込まれる賃金の額を一年間当たりの賃金の額に換算した額が基準年間平均給与額・・・の三倍の額を相当程度上回る水準として厚生労働省令で定める額以上である」こととしており、労働契約において当該要件を満たさない場合には、同制度の対象労働者にはならない。

十七について

お尋ねの「安全配慮義務」に違反するか否かについては、司法の判断によるものと考えている。

十八について

お尋ねの「既に給与の支払い対象・・・労働していない時間として評価する」の意味するところが必ずしも明らかではないためお答えすることは困難であるが、労働者災害補償保険法(昭和二十二年法律第五十号)に基づき業務上の災害として認定するか否かについては、労働基準監督署長により、脳血管疾患及び虚血性心疾患等(負傷に起因するものを除く。)の認定基準について(平成十三年十二月十二日付け基発第一〇六三号厚生労働省労働基準局長通達)、心理的負荷による精神障害の認定基準について(平成二十三年十二月二十六日付け基発一二二六第一号厚生労働省労働基準局長通達)等に従って、個別の事例に応じて関係者への聴き取りなどの調査を実施し労働時間数を把握した上で、判断されるものである。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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