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高度プロフェッショナル制度で認められる働き方等に関する質問主意書
衆議院 第196回 第119号お答えすることは困難 ×4検討してまいりたい ×7
質問本文
第百四十一回労働政策審議会労働条件分科会で示された、「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案要綱(諮問時からの変更点を反映させたもの)」において、「特定高度専門業務・成果型労働制(高度プロフェッショナル制度)」が規定されています。
そこで、以下の通り質問します。
一 高度プロフェッショナル制度では、八時間の法定労働時間の労働を月二十一日間行うとともに、過労死ラインとされる時間外労働月百時間の二倍に相当する二百時間の労働をあわせて行う、月三百六十八時間の労働は合法ですか。
二 高度プロフェッショナル制度では労災認定される可能性はありますか。あるとすればどのような場合ですか。
三 高度プロフェッショナル制度が適用された労働者が過労死した場合、健康管理時間が何時間以上なら、労災認定の基準に合致することになりますか。
四 高度プロフェッショナル制度では、健康管理時間の把握は使用者の義務とされていますか。義務であるならば、使用者が適切に把握していない場合は罰則が適用されますか。もし罰則の適用がなければ、実際の労働時間が労災認定の基準に到達していても、労働時間は把握されず、労災認定がされない恐れがありますが、見解を示して下さい。
五 高度プロフェッショナル制度が適用される労働者について、厚生労働省令で定める要件に該当する労働者に健康診断を実施するとありますが、健康診断をすれば、労働者の心身の健康は保たれるという認識ですか。
六 高度プロフェッショナル制度が適用される労働者について、使用者が出勤時間を定めることは合法ですか。合法でなければ、罰則は適用されますか。
七 高度プロフェッショナル制度が適用される労働者について、業務量を使用者が決めることは合法ですか。もし、業務量を使用者が決めることができるなら、過重な業務量が与えられるリスクがあると理解してよいですか。
八 高度プロフェッショナル制度が適用される労働者の健康診断は、どのようなタイミングで行われますか。また、その費用は誰が負担しますか。
九 高度プロフェッショナル制度について、使用者が行政官庁に届け出た決議に定められる事項に違反した場合、罰則は適用されますか。
十 高度プロフェッショナル制度について、対象業務や休息時間の確保、深夜業の回数を一箇月に一定の回数に制限するための基準など、厚生労働省令で定めることとされているが、この厚生労働省令はいつまでに決定しますか。連続四十八日間の深夜業は違法ですか、合法ですか。いずれも、高度プロフェッショナル制度の適切性を判断するために重要であるため、法律の成立前に、国会に提示すべきではないですか。
十一 平成二十七年二月十三日付の「今後の労働時間法制等の在り方について」のなかで、「4 特定高度専門業務・成果型労働制(高度プロフェッショナル制度)の創設」に「時間ではなく成果で評価される働き方を希望する労働者のニーズに応え」とありますが、このようなニーズは、どのような調査、統計により把握しましたか。また、労働政策審議会ではどのような議論がされましたか。
右質問する。
政府答弁書
一、五及び八について
働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案(仮称)(以下「法案」という。)の内容については、現在検討中であることから、お尋ねについてお答えすることは困難である。
なお、労働政策審議会が昨年九月に答申した働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案要綱(以下「法案要綱」という。)においては、いわゆる高度プロフェッショナル制度の対象業務については、労働者の保護に欠けることが無いよう、当該業務に従事する労働者においては労働条件について使用者との交渉力があるものと考えられる「高度の専門的知識等を必要とし、その性質上従事した時間と従事して得た成果との関連性が通常高くないと認められるものとして厚生労働省令で定める業務のうち、労働者に就かせる業務」とされている。
また、「対象業務に従事する対象労働者の健康管理を行うために当該対象労働者が事業場内にいた時間・・・と事業場外において労働した時間との合計の時間・・・を把握する措置・・・を当該決議で定めるところにより使用者が講ずること」及び「対象業務に従事する対象労働者の健康管理時間の状況に応じた当該対象労働者の健康及び福祉を確保するための措置・・・を使用者が講ずること」を「賃金、労働時間その他の当該事業場における労働条件に関する事項を調査審議し、事業主に対し当該事項について意見を述べることを目的とする委員会」が「決議」することとされている。
現在、これらを踏まえ検討しているところである。
二及び三について
労働者災害補償保険法(昭和二十二年法律第五十号)に基づき業務上の災害として認定するか否かについては、労働基準監督署長により、脳血管疾患及び虚血性心疾患等(負傷に起因するものを除く。)の認定基準について(平成十三年十二月十二日付け基発第一〇六三号厚生労働省労働基準局長通達)、心理的負荷による精神障害の認定基準について(平成二十三年十二月二十六日付け基発一二二六第一号厚生労働省労働基準局長通達)等に従って個別の事例に応じて判断されるものである。
四及び九について
法案の内容については、現在検討中であることから、お尋ねについてお答えすることは困難である。
なお、法案要綱においては、「賃金、労働時間その他の当該事業場における労働条件に関する事項を調査審議し、事業主に対し当該事項について意見を述べることを目的とする委員会・・・が設置された事業場において、当該委員会が委員の五分の四以上の多数による議決」により「対象業務に従事する対象労働者の健康管理を行うために当該対象労働者が事業場内にいた時間・・・と事業場外において労働した時間との合計の時間・・・を把握する措置・・・を当該決議で定めるところにより使用者が講ずること」(以下「健康管理時間把握措置」という。)を含む「事項について決議をし・・・当該決議を行政官庁に届け出た場合において、・・・労働者・・・であって書面等の方法によりその同意を得た者を」対象業務に「就かせたときは、労働基準法第四章で定める労働時間、休憩、休日及び深夜の割増賃金に関する規定は、対象労働者については適用しないものとすること」、ただし、健康管理時間把握措置を含む「措置を使用者が講じていない場合は、この限りではない」とされている。現在、これを踏まえ検討しているところである。
六及び七について
法案の内容については、現在検討中であることから、お尋ねについてお答えすることは困難である。
十について
法案の内容については、現在検討中であることから、お尋ねについてお答えすることは困難である。
なお、お尋ねの「対象業務」については、平成二十七年二月に労働政策審議会において取りまとめられた今後の労働時間法制等の在り方について(報告)(以下「建議」という。)においては、「具体的には(中略)法案成立後、改めて審議会で検討の上、省令で適切に規定することが適当」とされており、また、お尋ねの「休息時間の確保、深夜業の回数を一箇月に一定の回数に制限するための基準」については、建議においては、休息時間の時間数及び深夜業の回数について「法案成立後、改めて審議会で検討の上、省令で規定することが適当」とされている。現在、これらを踏まえ検討しているところである。
十一について
お尋ねについては、例えば、労働政策審議会労働条件分科会において、委員より「日本の大体の企業でいけば、年に一度、人事評価がある・・・それでまた翌年に基本給が上がるとか、あるいは役職が上がるとか、資格が上がるとか、そのようなことになると思うのですが・・・一年先に上がるから君頑張ってくれということでは意欲とかそういうニーズに応えられないというような労働者もいるということでございます。そういうニーズに応えるための選択肢として、もっとダイレクトに成果に反映するような制度があってもいいのではないかということでございます。」といった意見があり、御指摘の「時間ではなく成果で評価される働き方を希望する労働者のニーズに応え」といった文言が盛り込まれた建議が平成二十七年二月に取りまとめられたものである。
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