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民泊新法に基づく届出数等に関する質問主意書

衆議院 第196回 第373号お答えすることは困難 ×4趣旨が明らかではない ×1

提出者
立憲民主党・市民クラブ
提出日
2018年6月8日
内閣転送 2018年6月13日
答弁書受領日
2018年6月19日
提出から11日
答弁の項目数
7
質問 2,184字/答弁 1,253字

質問本文

政府は、「観光立国推進基本計画」等において、年間の訪日外国人旅行者数を二〇二〇年までに四千万人、二〇三〇年には六千万人とすることを目標に掲げている。政府の掲げる目標のとおり、外国人旅行者の数は増大しており、二〇二〇年には東京オリンピック・パラリンピックが開催されることから、多くの外国人旅行者が日本を訪れると予想される。

そのような中、政府は、一般住宅に旅行者らを泊める「民泊」を、東京オリンピック・パラリンピックに向けての訪日外国人旅行者の宿泊施設確保策の一環と位置付けている。二〇一八年六月十五日に施行となる「住宅宿泊事業法」(以下、「民泊新法」という)は、民泊を行う者(住宅宿泊事業者)の届出制度等を創設し、国内外からの観光旅客の宿泊に対する需要に的確に対応することを目的として制定されたものである(同法第一条参照)。

しかしながら、施行を目前にしつつも、民泊新法に基づく届出の数は伸び悩んでいると指摘されている。観光庁の田村明比古長官は、二〇一八年五月十八日の記者会見で、同法に基づく届出件数は同月十一日時点で七百二十四件だったと明らかにした。同時期に民泊仲介の世界最大手、米エアビーアンドビー社のサイトに六万件を超える民泊物件が掲載されていたことからすれば、この届出の数字は非常に小さいと評価せざるを得ない。

他方、二〇一八年六月四日付けの日本経済新聞によると、エアビーアンドビー社は、同日、許認可などがない日本国内の施設の掲載を中止したとのことである。同社の今春時点での登録総数は約六万二千件であり、掲載の中止により現在検索できる施設は約一万三千八百件と、八割弱減っている。

以上を前提に以下質問する。

一 民泊新法に基づく届出数が伸び悩んでいると言われる原因として、手続きが煩雑なうえ、条例でさらに厳しい規制を定める自治体も多いこと、これらを嫌って民泊の運営をやめる家主が増えていることが新聞等により指摘されている。

1 現状の届出数についてどのように評価しているか政府の見解を示されたい。仮に届出数が伸び悩んでいると評価する場合、その理由について政府の見解を示されたい。

2 今後どのように届出数を増やしていこうとしているのか、具体的な施策や数値目標を示されたい。

二 二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック開催時においては、東京のホテル等宿泊施設の客室不足が懸念される。民泊は、宿泊施設不足への対策としての効果が期待されているところ、このまま届出数が伸び悩む場合、宿泊施設不足問題が再燃する可能性があるが、どのように試算・分析しているか政府の見解を示されたい。

三 観光庁など関係省庁は二〇一七年十二月二十六日、民泊新法の運用の指針となる施行要領(ガイドライン)を地方自治体などに発出した。同ガイドラインでは、都道府県などが生活環境の悪化防止のため、民泊の区域、期間を制限する条例を制定する際、民泊新法の目的や規定に反した過度な制限とならないよう十分な検証を求めている。同ガイドラインの記載のとおり、条例により過度の制限がなされると、民泊新法の本来の目的が達成されないことが懸念される。

1 同ガイドラインには過度な制限かどうかについての判断基準等は示されていない。しかしながら、自治体で独自に適正な基準を設けるのは難しい場合もある。過度な制限とはどういった場合であるかについて、政府が早急に一定の判断基準を示すべきと考えるが、政府の見解を示されたい。

2 ある条例が過度な制限であると判断した場合、自治体に対しどのように対応する予定であるか政府の見解を示されたい。

四 届出数が伸び悩む背景に、自治体における届出受理の際に、届出に必要とされる要件以外の要件を事実上要求し、それを満たさない限り受理しないという運用がなされているとの指摘もある。

こうした自治体の運用レベルにおける制限が届出の障害になっている可能性について、政府の認識はどうか。また、こうした障害があるとすれば、適切な指導・助言を政府からすべきと思料するが、政府の見解を示されたい。

五 二〇一八年六月一日に観光庁観光産業課長通知(観観産一五三号)が発出された。同通知を受け、エアビーアンドビー社は、同月七日、「日本へのご旅行を予定されているゲストの皆様へのサポートについて」というプレスリリースを発表した。それによると、同社は、七日時点で届出番号や許認可等の記載がない物件における、同月十五日から十九日の間の確定済みの宿泊予約について、予約を取り消し宿泊代金を返金するなどの措置をとるとしている。当該対応が行われたことからもわかるように、同通知が施行日に近い時点での発出ということもあり、事業者及び多くの利用者に多大な影響が出たものと予想される。

1 例えば経過措置を政令で定める(民泊新法附則第三条)など、同通知に代わるより影響の少ない他の取りうる手段・運用はなかったのか検討内容を示されたい。

2 旅行者が行う宿泊施設の予約は実際の旅行の相当前から確保するのが通常であることに加え、住宅宿泊事業者や住宅宿泊仲介事業者の対応に要する期間も考慮すれば、同通知は民泊新法の施行日の前に十分な期間をおいて発出されるべきであったと考えられるが、政府の見解を示されたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一の1について

住宅宿泊事業法(平成二十九年法律第六十五号。以下「法」という。)第三条第一項の届出(以下単に「届出」という。)の件数の多寡について評価を行うことは困難であるが、都道府県等(都道府県、保健所を設置する市及び特別区をいう。以下同じ。)からは、届出に関する多くの相談が都道府県等に寄せられていると聞いており、今後、届出の件数は増えていくものと考えている。

一の2について

届出の件数の数値目標を示すことは困難であるが、政府としては、ホームページ等を活用した広報活動により届出の方法を周知する等、今後とも届出の促進に努めていく考えである。

二について

政府としては、将来の宿泊需給に関する定量的な試算や分析を行っていないため、お尋ねについてお答えすることは困難であるが、御指摘の「民泊」のほか、ホテル、旅館等多様な宿泊ニーズに合わせた宿泊施設の提供により、宿泊需要が充たされていくこととなると考えている。

三の1について

法第十八条の規定に基づく条例(以下単に「条例」という。)による住宅宿泊事業(法第二条第三項に規定する住宅宿泊事業をいう。以下同じ。)の実施の制限については、土地利用の状況、宿泊需要の状況等それぞれの区域の実情に応じてきめ細やかに行われる必要があることから、御指摘の「一定の判断基準」を、国において一律に定めることは困難である。

三の2について

政府としては、健全な民泊サービスの普及を図る観点から、都道府県等に対し、定期的に説明会を実施すること等により、条例により住宅宿泊事業の実施を過度に制限することのないよう理解を求めてきたところである。なお、条例の制定を検討している都道府県等において、住宅宿泊事業の実施につき広範な区域や長期間に及ぶ制限が検討されている場合には、当該都道府県等に対し、その理由について説明を求めること等としている。

四について

お尋ねの「運用レベルにおける制限」の意味するところが必ずしも明らかではないが、都道府県等によっては、条例において、届出に係る住宅の周辺地域の住民に対し住宅宿泊事業の実施について説明すること等の要件を追加的に定めている場合もあると認識している。なお、このような要件が届出の障害となっていることが明らかになった場合には、当該都道府県等に対し、当該要件を必要とする理由について説明を求めること等としている。

五について

御指摘の通知については、法の施行を間近に控えたことから、平成三十年六月一日に、登録予定者(法第四十六条第一項の住宅宿泊仲介業の登録を受けようとする者をいう。以下同じ。)に対し、違反施設(届出が行われていない住宅又は旅館業法(昭和二十三年法律第百三十八号)第三条第一項の許可を受けていない施設をいう。)における宿泊のサービスの提供に係るあっせんを行ってはならないこと等について周知徹底を図るため発出したものであるが、同様の趣旨については、当該通知の発出前より、登録予定者に対し十分に周知を行ってきたところである。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×4趣旨が明らかではない ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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