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東京医科大学における女性差別と厚生労働省医療従事者の需給に関する検討会医師需給分科会において女性医師が〇・八掛けされていた問題に関する質問主意書

衆議院 第197回 第64号趣旨が明らかではない ×3検討してまいりたい ×1

提出者
立憲民主党・市民クラブ
提出日
2018年11月16日
内閣転送 2018年11月21日
答弁書受領日
2018年11月27日
提出から11日
答弁の項目数
5
質問 1,913字/答弁 1,278字

質問本文

東京医科大学の不正入試に端を発し、女子合格者数が抑制されていたことが明らかになった。二十一世紀の我が国においてあるまじき著しい女性差別であり、この際、原因と全容を徹底的に明らかにするとともに、被害にあった受験生を救済し、今度は同様のことが起きないよう、関係者は猛省すると同時に対応をとるべきと考える。

東京医科大学における女子合格者数抑制の手法は、東京医科大学内部調査委員会の調査報告書によれば、小論文の点数(満点百点)に全員〇・八の係数をかけ、そこに、受験生の属性によって現役〜二浪男子二十点、三浪男子十点、四浪男子と女子は〇点、を加算するというものであった。報告書では「女子よりも男子を優先すること及びその手法として全員の得点に係数をかけたうえで属性に応じた一定の点数を加算することは、少なくとも平成十八年度入試から行われていたようである。ただし、かける係数や加算する点数は、都度見直されてきたようである。平成三十年度一般入試においては、小論文の配点が増えた結果、男子に加算される点数が平成二十九年度に比して大きくなった。これらは、重大な女性差別的な思考に基づくものといわざるを得ず、強く非難されるべきものであろう」としている。

ところで厚生労働省の「医療従事者の需給に関する検討会医師需給分科会」の需給推計にあたっても、女性医師を〇・八人とする推計操作が行われていた。平成二十八年六月三日分科会中間取りまとめにおいては、「三十〜五十代の男性医師の仕事量を一人当たり医師の仕事量の基準として設定し、女性医師は育児等を勘案してその〇・八、六十歳以上の高齢医師はその〇・八、研修医は一年目・二年目それぞれその〇・三、〇・五として見込」むという、偏見に基づく、エビデンスには一切よらない、極めて粗雑な操作が行われている。平成三十年五月三十一日第三次中間取りまとめにおいて多少の改善はされたが、「女性医師、高齢医師等の仕事量について(中略)就業率や勤務時間についての性年齢階級別データを踏まえ」て係数をかけるという、平成二十八年中間取りまとめの需給推計方法を踏襲した方法をとっている。

以上のような手法は、「男性は一人前だが、女性だから、高年齢だから、一人前以下としてカウントするのが妥当」というバイアスに基づいており、長時間労働の抑制、男女ともに働き方の見直し、ワークライフバランスを推進する政府としてとってはならないものだと考える。

そこで、以下、質問する。

一 東京医科大学の点数操作を不適切と判断しているか。また過去二年分にとどまらず少なくとも操作が行われたとされる平成十八年度まで遡って調査し、また十一月七日に公表された平成二十九・三十年度の受験生六十三人まで追加合格させるとした対処方針のほか、平成二十八年より前に受験をした学生への対応、再判定の基準の明確化、百一人の中から六十三人のみを合格とさせることへの説明、補償について、さらに大学側へ求めていくべきと考えるが、見解如何。

二 文部科学省が医学部医学科を置く全国八十一大学の入試状況を調査し、過去六年間の入試で男女別の合格率に顕著な差がみられた大学を中心に約三十校への訪問調査を進めた結果、複数の大学で女子や浪人生を不利に扱っていた疑いがあることが公表された。入学試験における女子差別は、他大学においても行われているのではないかとの懸念がある。文部科学省は引き続き調査を行い、大学側からの自主申告も求めるとしている。女性活躍促進を掲げる内閣において、他大学に対する調査と結果の公表を強力に求めていくべきではないか。

三 厚生労働省の「医療従事者の需給に関する検討会医師需給分科会」の需給推計において、平成二十八年のものは明らかにジェンダーバイアスに基づくものであり、平成三十年のものはジェンダーバイアスにつながりかねないと考えるが、政府の見解如何。

四 現在、政府内において医師の働き方改革の議論が進められていると承知している。過労死防止のための議論であることはもちろん、性別を問わず能力を発揮できる職場、女性が離職せず働ける職場を作るために行われるべきであり、ジェンダー平等を一つの支柱として行うべきと考えるが、如何。

五 今後の厚生労働省「医療従事者の需給に関する検討会医師需給分科会」の議論は、ジェンダーバイアスに基づくものであってはならず、長時間労働の抑制をはじめ、男性も女性もそれぞれ生活時間を確保するためのしくみをつくることを前提として行うべきであり、バイアスを生みかねない相対的な数値を用いた計算方法はとるべきではないと考えるが如何。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

お尋ねの「東京医科大学の点数操作」については、平成三十年十月二十三日に公表された「学校法人東京医科大学第三者委員会」の「第一次調査報告書」において「当委員会は、平成二十九年度及び平成三十年度の医学科入試について調査を行う中で、「公正かつ妥当な方法」による入学者の選定とは認めがたい行為・・・が、複数存在することを確認するに至った」とされていること等から、文部科学省においても、大学の入学者選抜について定めた大学設置基準(昭和三十一年文部省令第二十八号)第二条の二の規定に照らして、不適切な事案であると判断している。

また、当該報告書を受けた学校法人東京医科大学(以下単に「東京医科大学」という。)としての対応については、一義的には、東京医科大学において判断されるべきものであるが、文部科学省としても、東京医科大学に対して必要な指導等を行っているところである。

二について

文部科学省では、平成三十年八月十日より、医学部医学科を置く全ての大学を対象として、「医学部医学科の入学者選抜における公正確保等に係る緊急調査」を実施しており、また、医学部医学科の入学者選別において不適切である可能性の高い事案が発見された大学に対しては、当該大学として事実関係を明らかにした上で自ら公表を行い、入試の改善や不利益を被った受験者の救済など必要な対応が採られるよう、指導等を行っているところである。

三について

お尋ねの「ジェンダーバイアス」の意味するところが必ずしも明らかではないが、厚生労働省の「医療従事者の需給に関する検討会医師需給分科会」(以下「分科会」という。)における医師の需給に係る推計については、有識者の議論等を踏まえてその方法が検討され、医師の性別及び推定年齢別の就業率等に基づいて推計が行われたものである。

四について

お尋ねの「ジェンダー平等を一つの支柱として行うべき」の意味するところが必ずしも明らかではないが、厚生労働省の「医師の働き方改革に関する検討会」が平成三十年二月二十七日に取りまとめた「中間的な論点整理」には、「男女双方にとっての、医師としてのプロフェッショナリズムの追求とワーク・ライフ・バランスの実現が必要不可欠ではないか」や「出産・育児、介護等と医師の業務を両立し、キャリア形成できるようにするための支援方策として、短時間勤務等の多様で柔軟な働き方、宿日直・時間外勤務の調整等を推進するべきではないか」といった意見が盛り込まれており、厚生労働省としては、こうした意見も踏まえながら、女性医師等の仕事と家庭の両立支援について、引き続き検討を進めてまいりたい。

五について

お尋ねの「バイアスを生みかねない相対的な数値を用いた計算方法」の意味するところが必ずしも明らかではないが、分科会が平成三十年五月三十一日に取りまとめた「第三次中間取りまとめ」において、平成三十四年度以降の医師養成数については、「医師の働き方改革に関する検討会の結論等を踏まえ、再度、医師の需給推計を行った上で検討を行う」こととされているところである。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

趣旨が明らかではない ×3検討してまいりたい ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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