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公的年金制度だけでは、老後に満足な水準での生活を送るのが困難となり、夫婦二人世帯では老後生活に二千万円の資金が必要になるという政府見解に関する質問主意書
衆議院 第198回 第210号
質問本文
二〇一九年六月三日、金融庁は人生百年時代を見据えた資産形成を促す「高齢社会における資産形成・管理」という報告書を公表した。
報告書では、夫が六十五歳以上、妻が六十歳以上の世帯の場合、退職後に公的年金などだけでは毎月約五万円の赤字となり、これが三十年続くと九十五歳まで生きるには夫婦で約二千万円のお金が必要になるとの試算を示した。
その一方で、「平成三十年(二〇一八年)家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]」のデータによれば、金融資産を保有しない世帯を含む七十歳以上の分布として二千万円以上の貯蓄を持っている世帯は全体二十七.九パーセントに過ぎない。その上、貯金がない世帯は二十八.六パーセントに上り、五十パーセント以上の世帯が一千万円以下の貯蓄状況である。
本件について政府の見解を確認したく、以下質問する。
一 政府は、二人以上の世帯で二千万円以上の貯蓄を持っている者が全体の二十七.九パーセントである現状を踏まえても、二人以上世帯は二千万円以上の貯蓄が必要と推奨することが妥当であると考えているのか、見解を伺いたい。
二 政府は、二人以上の世帯で二千万円以上の貯蓄を持っている世帯は今後どのような水準で変化していくと考えているのか、政府の見解を伺いたい。
三 政府は、二人以上の世帯で二千万円以上の貯蓄を持っている世帯が二千二十年、二千三十年、二千四十年時には、どのように推移していくと想定しているのか、その展望についての見解を伺いたい。
四 二人以上の世帯で、貯金がない世帯は二十八.六パーセントに上る中、この貯金がない世帯の方々がどうすれば二千万円の貯蓄を作ることができると考えているのか、その方策について政府の見解を伺いたい。
五 政府は公的年金制度に関して、当時の厚生労働大臣、厚生労働副大臣が、
「百年安心にしていくという案を作った」
「百年後でも絶対大丈夫ということを申し上げます」
ということを述べられたという記録が残っているが、この答弁は今でも政府の公式見解として同様の見解であるのか、所見を伺いたい。
六 報道によれば、報告書に対する国民からの意見として「いまごろになって、年金がこれから減るから生活できない、自分で資産運用しろとは、あまりに無責任だ」と批判が殺到しているとのことである。
公的年金制度の役割として、どれだけ長生きしても、また子供の同居や経済状況など私的な家族の状況にかかわらず、安心・自立して老後を暮らせるための社会的な仕組みであると説明してきた以上、政府は年金だけで老後を暮らしていくことができないといった方針転換を報告するのみではなく、国民にまず謝罪するべきであると考えるが、如何か。政府の見解を伺いたい。
右質問する。
政府答弁書
一から四まで及び六について
御指摘の報告書については、世間に著しい誤解や不安を与え、これまでの政府の政策スタンスとも異なることから、政府としては、正式な報告書としては、受け取らないということを決定し、今後の政策遂行の参考とはしないとしたところであり、当該報告書を前提にしたお尋ねについてお答えすることは差し控えたい。
五について
公的年金制度については、制度の長期的な持続可能性を確保するために、平成十六年の年金制度改正において、将来の保険料水準を固定する一方、おおむね百年間の収支を均衡させる期間の終了時において給付の支給に支障が生じないようにするために必要な積立金を保有しつつ、当該期間にわたって財政の均衡を保つよう年金の給付水準を調整していくマクロ経済スライドを設けたところであり、同年の年金制度改正以来、こうした仕組みとなっている旨を説明してきているところである。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。