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児童相談所及び一時保護所の体制強化に関する質問主意書
衆議院 第198回 第52号趣旨が明らかではない ×5
質問本文
千葉県野田市で虐待により小学四年生の尊い命が奪われた。昨年三月に目黒で五歳の女の子の命が奪われ大きな社会問題になったばかりである。平成二十八年四月から平成二十九年三月の一年間に虐待が理由で命を落としたと思われる子どもの数は七十七人であり、近年八十人前後で推移している。政府は児童虐待防止対策体制総合強化プランを作り対応しているが、児童相談所に関して更なる対策が必要であると思われるので、次の事項について質問する。
一 一時保護の必要な子どもの数は急増している。一方で、首都圏を中心に一時保護所の不足や保護環境の改善、職員数の不足が問題となっている。一時保護の体制強化策として政府は具体的に何を行っているか。
二 中核市や指定都市が一時保護所を整備する場合、国は事業費の二分の一相当を補助することになっている。しかし実際には、単価計算の問題で、一から二割程度の補助しか受けられず、整備できない状態が指摘されている。平成三十一年度予算で単価が上げられたが、その上げ幅は三割アップ程度であり、二分の一相当の補助からはほど遠い状態である。政府は児童虐待防止対策体制総合強化プランの中で、一時保護所の個室化の推進や一時保護専用施設の設置促進を挙げている。単価計算の方法を変えて、実質的に二分の一相当の補助を行い、一時保護所の充実を図るべきだと思うがいかがか。
三 一時保護所を新たに整備した場合、そこで働く職員の確保が課題となる。一時保護所の職員確保の現状はどのような状態か。また、政府は一時保護所の職員確保のためにどのような支援を行っているか。
四 新たに児童相談所を整備する場合、その職員を事前に確保し訓練する必要がある。児童相談所開設前の児童福祉司の雇用は児童虐待防止対策体制総合強化プランの対象となり、国の補助が受けられるという理解でよいか。受けられない場合、他の補助制度はあるのか。
五 例えば千葉県の場合、東京二十三区よりも職員の手当てが低いために、児童福祉司の確保が困難であると聞いている。報酬の問題に対してどのような対応を考えているか。
六 児童福祉司が職場異動で入れ替わり、経験のある児童福祉司を維持することが難しい現状があることを聞いている。児童福祉司として在職している平均年数は何年くらいか。また、この様な問題に対してどのような対応を考えているか。
右質問する。
政府答弁書
一について
お尋ねについては、平成三十一年度予算において、児童相談所に設けられる児童の一時保護(児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第三十三条第一項又は第二項に規定する一時保護をいう。以下同じ。)をする施設(以下「一時保護所」という。)における児童指導員等の配置に要する費用の一部の補助に加え、一時保護所における個室の整備等の施設整備に対する補助、児童養護施設等に一時保護専用施設を設置する際の改修費の補助等に係る費用を計上しているところである。
二について
御指摘の「国は事業費の二分の一相当を補助することになっている」及び「単価計算」の意味するところが必ずしも明らかではないが、「次世代育成支援対策施設整備交付金の交付について」(平成二十年六月十二日付け厚生労働省発雇児第〇六一二〇〇一号厚生労働事務次官通知)の別紙「次世代育成支援対策施設整備交付金交付要綱」(以下「交付要綱」という。)においては、一時保護所の整備に係る「対象経費の実支出額と、総事業費から寄付金その他の収入額を控除した額とを比較して少ない方の額」に二分の一を乗じた額又は交付要綱に定める基準により算出した「合計基礎点数」に千円を乗じて得た「交付基礎額」のいずれか低い額を交付することとなっており、政府としては、交付要綱に基づき、適正に一時保護所の整備に係る補助を行っているところであるが、その上で、当該「合計基礎点数」の算出の際に用いられる基準として交付要綱に定める一時保護所の「定員一人当たり交付基礎点数」については、資材費及び労務費の動向を踏まえ、毎年度見直しを行っており、引き続き一時保護所の整備について必要な支援を講じてまいりたい。
三について
御指摘の「一時保護所の職員確保の現状」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、一時保護所の職員については、児童福祉法施行規則(昭和二十三年厚生省令第十一号)第三十五条において準用する児童福祉施設の設備及び運営に関する基準(昭和二十三年厚生省令第六十三号)の規定に基づき、児童相談所を設置している各地方公共団体の判断により配置されるものとされているところ、政府としては、一時保護をしている児童に対して学習指導を行う職員等を配置した場合の配置に係る費用を補助している。
四について
御指摘の「児童相談所開設前の児童福祉司の雇用」及び「対象となり、国の補助が受けられる」の意味するところが必ずしも明らかではないが、新たに児童相談所を設置しようとする地方公共団体に対しては、児童相談所の業務を学ぶための研修等に職員を派遣した場合に当該職員の代替として業務を行う職員の配置に係る費用を補助している。
五について
御指摘の「千葉県の場合、東京二十三区よりも職員の手当てが低い」及び「報酬の問題」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、地方公共団体の職員の給与は、地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第二十四条の規定により、職員の職務と責任に応ずるものでなければならず、生計費並びに国及び他の地方公共団体の職員並びに民間事業の従事者の給与その他の事情を考慮して、各地方公共団体の条例で定めること等とされているところ、児童福祉司を含む職員の給与の水準は、各地方公共団体において適切に決定されているものと承知している。
六について
前段のお尋ねについては、「児童福祉司として在職している平均年数」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、厚生労働省の調査によれば、平成三十年四月一日現在において児童相談所の児童福祉司として勤務している者の児童福祉司としての勤務年数として、「一年未満」が約十五パーセント、「一年以上三年未満」が約二十九パーセント、「三年以上五年未満」が約十七パーセント、「五年以上十年未満」が約二十四パーセント、「十年以上」が約十六パーセントとなっているところである。
後段のお尋ねについては、児童福祉法等の一部を改正する法律(平成二十八年法律第六十三号)による改正後の児童福祉法において、平成二十九年四月から、児童福祉司に研修の受講が義務付けられ、厚生労働省において策定した研修カリキュラムに基づき、都道府県等において必要な研修が実施されており、児童福祉司の資質の向上が図られているものと承知している。また、「児童相談所等における専門性強化の取組促進について」(平成三十年七月二十日付け子発〇七二〇第四号厚生労働省子ども家庭局長通知)において、児童相談所の更なる専門性の確保と向上を図るための方法として「個々の児童福祉司等が必要な専門性を確保できるよう人事異動サイクルの見直し」等を、児童相談所を設置している各地方公共団体に依頼しているところである。
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