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県民経済計算及び市民経済計算の推計方法の変更に関する質問主意書
衆議院 第198回 第94号お答えすることは困難 ×2検討してまいりたい ×1
質問本文
都道府県及び政令指定都市(以下「県(市)」という。)では、内閣府が作成した「県民経済計算標準方式」によって県(市)民経済計算の推計を行っている。平成二十八年十二月に国民経済計算の二〇〇八SNAへの対応を含めた平成二十三年基準改定が行われたことに伴い、平成三十年三月には「県民経済計算標準方式」についても同様に基準改定が行われ、県(市)民経済計算の推計方法が変更されたところである。
以上を踏まえ、以下、政府に質問する。
一 福岡市では、市民経済計算の推計方法を変更したことによって平成二十六年度の市内総生産が約五千七百億円(約八・五パーセント)増加するなど大きな影響が生じており、同市は、その要因の一つとして、変更後の推計に当たっては最新の平成二十六年商業統計でなく平成十九年商業統計を使用したことを挙げている。実際に、平成十九年商業統計と平成二十六年商業統計を比較すると、卸売・小売業の年間商品販売額は、全国で約六十九兆円、福岡市で約二兆六千億円も減少している。そこで、その他の県(市)では、県(市)内総生産について推計方法を変更した影響(増減額及び増減率)がどの程度あったか、また、その影響が主にどのような要因によるもので、その要因ごとの影響(増減額及び増減率)がどの程度であったか、政府に伺いたい。
あわせて、推計方法の変更により推計結果に大きな影響が生じるのであれば、国民に対して丁寧な説明を行い、周知を図るべきであったと考えるが、今回の推計方法の変更に当たり、政府はどのような対応を行ったか、教えていただきたい。
二 県(市)民経済計算の推計方法に関しては、「県民経済計算標準方式」において基本的な県(市)民経済計算の在り方が示されており、さらに、内閣府が作成した「県民経済計算推計方法ガイドライン」において具体的な推計方法が示されている。
1 福岡市は、平成二十六年度市民経済計算の推計を行った際のガイドライン(以下「旧ガイドライン」という。)には、推計の基礎としてどの調査年の商業統計を使用するか指定されていなかったことから、最新の平成二十六年商業統計を使用したと説明している。旧ガイドラインは内閣府ホームページでは公表されていないようだが、実際に県(市)に対しそのようなものが示されていたのか。示されていたのであれば、旧ガイドラインでは推計の基礎として用いられる商業統計についてどのように記載されていたのか、事実関係を確認したい。
2 平成二十七年度県(市)民経済計算の推計に当たって内閣府が示した推計方法変更後のガイドライン(以下「新ガイドライン」という。)では、「年間販売額では『平成十九年商業統計』をベースに『商業動態統計』で補外推計する。」との記載があるが、新ガイドラインにおいて平成十九年商業統計を使用するよう明記したのはなぜか。また、今後この推計方法を見直す予定はあるのか。
三 平成二十六年度県(市)民経済計算の推計に当たり、平成二十六年商業統計を用いた県(市)及び平成十九年商業統計を用いた県(市)について政府は把握しているのか。把握しているのであれば、それぞれ該当の県(市)を列挙した上で、当該県(市)がその統計を用いた理由について教えていただきたい。
また、平成二十七年度県(市)民経済計算の推計に当たり、平成十九年商業統計を用いた県(市)及びそれ以外の方法で推計した県(市)についても、同様に列挙した上でその理由を教えていただきたい。なお、平成十九年商業統計を用いずに推計した県(市)については、可能な限りその推計方法についても教えていただきたい。
四 一において指摘したとおり、平成十九年商業統計と平成二十六年商業統計を比較すると年間商品販売額は大きく減少している。この点を考慮し、政府は新ガイドラインにおいて平成十九年商業統計を用いて県(市)民経済計算を推計することと明記し、それによってアベノミクスによる経済成長と好循環が地方の隅々まで行き渡っているように見せかけようとしているのではないかという指摘もなされている。このような指摘について政府の見解を伺いたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
県民経済計算(市民経済計算を含む。)は、内閣府経済社会総合研究所が作成している「県民経済計算標準方式」及び「県民経済計算推計方法ガイドライン」にのっとって各都道府県及び一部の政令指定都市(以下「各都道府県等」という。)が自主的に推計し公表しているものであることから、政府として、お尋ねの「県(市)内総生産について推計方法を変更した影響(増減額及び増減率)」、「その影響」の主な「要因」及び「その要因ごとの影響(増減額及び増減率)」についてお答えすることは困難である。その上で、内閣府としては、「県民経済計算標準方式(平成二十三年基準版)」については平成三十年三月に、「県民経済計算推計方法ガイドライン(平成二十三年基準版)」については平成三十一年一月に、それぞれホームページで公表するとともに、各都道府県等の担当者を集めた会議等を通じ、推計方法に係る助言を行っているところである。
二について
御指摘の「新ガイドライン」である平成三十一年一月公表の「県民経済計算推計方法ガイドライン(平成二十三年基準版)」の記載は、平成二十七年十二月に経済産業省から公表された「平成二十六年商業統計表」において、利用上の注意として「平成二十六年調査は、日本標準産業分類の第十二回改定及び調査設計の大幅変更を行ったことに伴い、前回実施の平成十九年調査の数値とは接続しない」とされたこと等を受けたものである。他方で、御指摘の「旧ガイドライン」に相当するものと考えられる平成二十七年三月に内閣府から各都道府県等に示された「県民経済計算推計マニュアル(平成十七年基準版)」においては、その時点では「平成二十六年商業統計表」は公表されていなかったことから、県内総生産等における卸売・小売業の産出額の推計に用いる商業統計は明示されていなかったところである。また、国民経済計算はおおむね五年ごとに基準改定が行われるため、「県民経済計算標準方式」及び「県民経済計算推計方法ガイドライン」についてもそれに合わせた改定を行うこととしており、お尋ねの「推計方法」の見直しについても、必要に応じ、検討してまいりたい。
三について
内閣府として、県内総生産等における卸売・小売業の産出額の推計に用いられた商業統計やその統計が用いられた理由といった詳細まで調査はしておらず、お尋ねについてお答えすることは困難である。
四について
二についてでお答えしたとおり、御指摘のように「新ガイドラインにおいて平成十九年商業統計を用いて県(市)民経済計算を推計する」こととしたのは、「平成二十六年商業統計表」において、利用上の注意として「平成二十六年調査は、日本標準産業分類の第十二回改定及び調査設計の大幅変更を行ったことに伴い、前回実施の平成十九年調査の数値とは接続しない」とされたこと等を受けたものであり、「アベノミクスによる経済成長と好循環が地方の隅々まで行き渡っているように見せかけようとしている」との御指摘は当たらない。
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