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秋田県八郎湖の水質改善に関する質問主意書

衆議院 第200回 第181号

提出者
立憲民主・国民・社保・無所属フォーラム
提出日
2019年12月4日
内閣転送 2019年12月9日
答弁書受領日
2019年12月17日
提出から13日
答弁の項目数
2
質問 1,296字/答弁 406字

質問本文

昭和三十二年から二十年にわたって行われた国営干拓事業に起因する、秋田県の八郎湖の水質改善の問題が、地域では依然として色濃く残っている。農業排水の流入などによって水域が富栄養化し、植物プランクトンが大量に繁殖する現象である「アオコ」が、八郎湖で例年より一カ月ほど早く発生し、春の少雨が原因とみられるが、今夏は一部の地点で水面が抹茶色にまで変色し、船着き場ではヘドロに近い濃さになった。大量発生による住民生活への悪影響を避けるために、県や自治体が対策を続けている。

一 八郎湖周辺地域では、アオコによる水道水の異臭問題が起こる年もあり、水質改善、周辺地域の環境保全に大きな課題を抱えている。干拓地への入植から半世紀余りが経過してもなお、解決を見ていない。現在の施設管理者が県であるとはいえ、干拓事業が国営で始まったことによる問題であり、政府の責任として解決を図っていくべきものと考える。

この点、平成三十一年四月九日の衆議院農林水産委員会において吉川農林水産大臣(当時)は「秋田県環境部局では、さらなる水質保全対策を推進するために、次期八郎湖に係る湖沼水質保全計画の策定に取り組んでいると承知をいたしておりますので、農林水産省といたしましても、八郎湖において水質保全が求められていることを踏まえまして、今後予定している農業水利施設の老朽化対策の検討とともに、農業排水に含まれる窒素や燐等の八郎湖への流出を抑制する工法を検討しているところでもございます。引き続き、秋田県との連携をしながら、八郎湖の水質対策には取り組んでまいりたいと存じます。」と答弁しているが、現状の政府の対応状況について、伺う。

二 令和元年六月五日の衆議院農林水産委員会においては、水質の浄化策にふれ、アオコを食べて水を浄化するヤマトシジミは、海水と淡水が混ざる汽水域でしか繁殖できないが、ふ化して一定程度に育てば、淡水の八郎湖に放流しても生息が可能である。ヤマトシジミの繁殖環境をいかにつくるかが重要であり、海水をポンプでくみ上げて汽水域をつくり、淡水域と明確に仕切ることで管理すること(「汽水公園」と呼ぶ)の実現可能性について質疑した。

その「汽水公園」案に対し、政府は「ヤマトシジミの移送に要するコストがどの程度になるかという点、それに、アオコを摂取してもヤマトシジミの成長につながらないという調査結果が公表されている、これは宍道湖の例なんですけれども、そういう調査結果もございますので、そういう点を含めて、経済的、技術的に検討すべき部分がある」と答弁しているが、個々の湖の環境によって差異があり、一概に宍道湖における調査結果を個々の湖に当てはめることは早計と考える。八郎湖においても調査の必要性が生じていると考えるが、政府の見解を伺う。

三 そもそも「ヤマトシジミの成長につながる」ことは、「ヤマトシジミが水を浄化する」こととは別の論点であり、汽水公園内で一定程度に育てたヤマトシジミを、その後淡水域に放出し、そこで成長させることはできなくとも、湖水を浄化させる働きはできると考えるが、政府の見解を伺う。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

政府としては、国営八郎潟土地改良事業において、農業水利施設の老朽化対策を行うに際して、農業排水に含まれる窒素やリン等の八郎湖への流出を抑制できるよう、工事計画に係る詳細な設計を実施しているところである。

二及び三について

ヤマトシジミについては、生息水域ごとに生育環境が異なっているため、都道府県の試験研究機関が中心となってその生態等の調査研究を行っているところであり、八郎湖については、秋田県が八郎湖でのヤマトシジミの放流を伴う調査研究を行ったところ、食害等によりヤマトシジミが定着できなかったとの結論を得ていると承知している。また、島根県が設置した宍道湖保全再生協議会により平成三十年三月に公表された研究報告書では、ヤマトシジミはアオコを生食できないと結論付けられていると承知している。これらの結果を踏まえれば、御指摘のようなヤマトシジミの放流については、経済的、技術的に課題が多いと考えている。

衆議院の原文

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