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不在者投票制度に関する質問主意書

衆議院 第203回 第5号お答えすることは困難 ×2趣旨が明らかではない ×1承知していない ×1検討してまいりたい ×1

提出者
無所属
提出日
2020年10月30日
内閣転送 2020年11月9日
答弁書受領日
2020年11月13日
提出から14日
答弁の項目数
6
質問 2,009字/答弁 1,968字

質問本文

選挙における投票は、選挙の当日、投票所において行うことを原則とするが、選挙人が選挙期日に投票しにくい状況にある可能性を考慮し、投票機会の創出や利便性の向上のために、選挙期日前にあらかじめ投票できる制度として期日前投票制度及び不在者投票制度を設けている。

右を踏まえ、以下質問する。

一 所在地における不在者投票は、選挙人が郵送で投票用紙を所属地の選挙管理委員会(以下「選管」という。)に申請し、所属地の選管が選挙人へ投票用紙などを郵送する。選挙人は投票用紙を受け取り、所在地の選管で投票後、所在地の選管が所属地の選管へ投票用紙を郵送する制度である。

1 不在者投票の手続に伴う郵送日数により、選挙人は所在地の選管で投票できる日数が大きく制限される。所属地の自治体の判断により、選挙人は投票用紙をオンラインにより請求することが可能であるものの、実施自治体は少ないと思われる。政府において取りまとめているのであれば、最近における不在者投票の投票用紙をオンライン請求できる自治体数を伺いたい。

また、政府は自治体が不在者投票の投票用紙のオンライン請求を導入しない具体的な課題を把握しているか。把握しているのであれば、詳細を伺いたい。さらに、自治体へ不在者投票の投票用紙などのオンライン請求の導入の支援を行うことで投票環境の向上に繋がると考えるが、政府の見解を問う。

2 平成三十年八月に公表された「投票環境の向上方策等に関する研究会報告」には、所在地における不在者投票において、二重投票を防止する仕組みを構築した上で、あらかじめ所属地選管から交付された投票用紙を持参することなく、所在地選管において投票用紙を受け取り、その場で投票を行うことができれば、選挙人の負担軽減や、郵送時間が不要になる等の時間短縮による投票期間の確保につながる旨の検討結果がまとめられている。投票用紙が異なることから、選挙人の投票の秘密の保持、開票作業のための投票用紙の様式の統一等の工夫は必要であるものの、導入されれば投票環境の向上に繋がると考えるが、検討結果についての政府の取組状況及び見解を問う。

3 平成二十九年の衆議院議員選挙において、三十の自治体の選管では、学生及び勤労者などについて、所属地に住民票を置くものの、居住実態がないとして選挙人名簿のみ削除した結果、投票することができない例があった。これに対して、政府は「選挙人名簿の登録・抹消に係る被登録資格の確認等の取扱いについて」(平成三十年三月二十八日)により、住民基本台帳と選挙人名簿の整合を取るよう対応を求めた。政府において取りまとめているのであれば、通知を発出したのち、通知に従い整合させた自治体数、及び住民票があるにもかかわらず選挙人名簿から削除したまま整合していない自治体数を伺いたい。

4 オンラインなどICT(情報通信技術)の活用により、所属地選管と所在地選管との間で投票用紙などの交付済の確認、二重投票を防止する仕組みが迅速に実現すると考えられる。政府によるデジタルガバメントの検討においては、ICTの活用による不在者投票に伴う郵送の問題を解消し、投票環境の向上に繋げることを検討する必要はないか、政府の見解を問う。

5 今国会において郵便法等改正案の提出が予定されている。報道によると、同改正案は、普通郵便物の土曜配達を取りやめ、差出しから配達までの日数について原則三日以内から四日以内とするものである。実務上、簡易書留速達を用いると聞いているが、政府は、同改正が不在者投票制度へ与える影響について、調査を進めているか、詳細を伺いたい。

また、令和三年秋と報道される同改正の施行までに、不在者投票において郵便を利用する場合について対応策を実施しなければ、選挙人は投票可能期間を充分に確保できず、投票環境の低下に繋がると考えるが、政府の見解を問う。

二 米国大統領選挙における郵便投票制度の報道に伴い、日本の郵便等投票制度に関する報道が見られる。我が国では、選挙人は、身体障害又は要介護について所定の区分に該当した場合にのみ、郵便等投票を利用することができる。

1 選挙人が特定感染症にり患した場合、投票機会はどのように確保されるのか。入院した場合及び自宅療養の場合、それぞれ詳細を伺いたい。

2 新型コロナウイルス感染症発症者及び濃厚接触者となった場合、選挙人は入院が不要であれば宿泊療養、自宅療養又は自宅待機となる。外出ができない選挙人は投票手段を持たないが、投票所における感染拡大を防ぎつつ、投票機会を確保するため、郵便等投票制度の対象者について見直すことも必要ではないか、政府の見解を問う。また、現状の選挙において、新型コロナウイルス感染症発症者及び濃厚接触者は、自ら感染予防策を講じれば、期日前投票又は期日投票を行ってよいか、政府の見解を問う。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一の1について

不在者投票の投票用紙等のオンラインによる請求については、平成二十八年に、総務省関係法令に係る行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律施行規則の一部を改正する省令(平成二十八年総務省令第百二号)により可能としたところであり、総務省が平成二十九年に実施した「投票環境の向上方策等の研究に向けた調査」によると、同年十月二十二日に執行された第四十八回衆議院議員総選挙において、不在者投票の投票用紙等のオンラインによる請求を可能とした選挙管理委員会の数は、四十三となっている。

また、お尋ねの「自治体が不在者投票の投票用紙のオンライン請求を導入しない具体的な課題」については、各選挙管理委員会によって様々な要因があると考えられるため、一概にお答えすることは困難であるが、例えば、同省が平成二十九年に実施した不在者投票の投票用紙等のオンラインによる請求に係る意向調査によると、不在者投票の投票用紙等のオンラインによる請求を可能とする予定がない理由として、電子申請システムを整備していないことや、不在者投票の利用者数が少ないこと等が挙げられている。

お尋ねの「自治体へ不在者投票の投票用紙などのオンライン請求の導入の支援を行うこと」については、同省において、不在者投票の投票用紙等のオンラインによる請求を可能とするために必要な事項について、質疑応答集を作成し、各選挙管理委員会に送付する等してきているところである。

一の2及び4について

お尋ねの「所在地における不在者投票において、・・・所在地選管において投票用紙を受け取り、その場で投票を行うこと」については、平成三十年八月の「投票環境の向上方策等に関する研究会」の報告を踏まえ、総務省において各選挙管理委員会の意見を聴きつつ検討したところであるが、選挙人が登録されている選挙人名簿の属する市町村の選挙管理委員会(以下「名簿登録地選管」という。)から選挙人が滞在する市町村の選挙管理委員会に通知する仕組みを設ける必要があること、当該通知後に、当該選挙人が滞在地を変更する場合、期日前投票を行う場合等の対応について検討する必要があることなど、選挙管理委員会の事務負担の増加や選挙の公正を確保すること等の課題があると承知している。

お尋ねの「投票環境の向上」や「ICTの活用」については、一の1についてで述べたとおり、まずは、平成二十八年に不在者投票の投票用紙等のオンラインによる請求を可能としたところであり、さらに、手続のオンライン化に資する選挙人名簿管理の業務プロセス・情報システムの標準化に向けて検討を進めており、引き続き、選挙の公正を確保しつつ有権者が投票しやすい環境を整備するためICTの活用等を検討してまいりたい。

一の3について

お尋ねについては、政府として把握していない。

一の5について

今国会に提出している郵便法及び民間事業者による信書の送達に関する法律の一部を改正する法律案は、郵便物の送達の方法に係る基準の緩和等を行うものであるところ、令和元年九月十日の情報通信審議会の答申において、不在者投票における選挙人から名簿登録地選管への投票用紙等の請求等に普通扱いの郵便が用いられた場合に送達日数を更に要することとなることから、「選挙人や指定施設の管理者等に、従来よりも速やかに投票用紙等を請求するように周知すること」及び「指定施設に対して、投票用紙等の送致には速達を用いるよう周知を十分に行うこと」が望ましいとされていることを踏まえ、適切に対応してまいりたい。

二の1について

お尋ねの「特定感染症」の意味するところが必ずしも明らかではないため、お答えすることは困難であるが、公職選挙法(昭和二十五年法律第百号)においては、投票日当日に当該選挙人の属する投票区の投票所において投票を行うことを原則とする一方、同法第四十一条の二第一項の規定により設けられる共通投票所における投票、同法第四十八条の二第一項の規定による期日前投票及び同法第四十九条第一項の規定による病院等における不在者投票の諸制度が整備されている。

二の2について

「郵便等投票制度の対象者について見直すことも必要ではないか」とのお尋ねについては、郵便等による不在者投票は、身体に重度の障害がある選挙人に投票の機会を与えるための例外的な投票方法であり、投票管理者や投票立会人がいない中で投票を行うものであるため、どのような者を郵便等による不在者投票の対象とするかについては、選挙の公正の確保の観点から慎重に検討する必要があるとともに、各党各会派においても御議論いただく必要があると考える。

また、公職選挙法上、お尋ねの「新型コロナウイルス感染症発症者及び濃厚接触者」の投票を禁止する規定はない。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×2趣旨が明らかではない ×1承知していない ×1検討してまいりたい ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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