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二酸化炭素を用いた消火設備の危険性に関する質問主意書

衆議院 第204回 第100号趣旨が明らかではない ×2承知していない ×1

提出者
無所属
提出日
2021年4月16日
内閣転送 2021年4月21日
答弁書受領日
2021年4月27日
提出から11日
答弁の項目数
4
質問 1,169字/答弁 1,212字

質問本文

令和三年四月十五日、東京都新宿区下落合のマンション地下駐車場において、二酸化炭素を用いた消火設備が誤作動し、二酸化炭素により同所で設備の修繕に従事していた四人の男性作業員が死亡し、一人が意識不明の重体となったと報道されている。二酸化炭素消火設備については、令和二年十二月に愛知県名古屋市中区、令和三年一月東京都港区西新橋においても同様の死亡事故が発生しており、消火設備に付随した問題が明らかとなった。

右を踏まえ、次の事項について質問する。

一 駐車場に二酸化炭素を用いた消火設備を設置している事例は、海外でもほとんどないと言われているが、政府は承知しているか。また、米国の全米防火協会は二酸化炭素消火設備に関する基準としてNFPA12を示しているが、この中で、放出された二酸化炭素が防火対象空間の外に流れて溜まる可能性、危険な空間に人が取り残されてしまう可能性、人が中に入ってしまう可能性を考慮しなくてはならないとある、とのことである。ドライバーが自走して駐車する地下駐車場は二酸化炭素中毒又は窒息死の危険に加え、二酸化炭素の放出に伴う視界不良により防火扉からの避難も困難である。地下駐車場は、今回の事件や米国の事例を踏まえても二酸化炭素を用いた消火設備の設置に適さないのではないか、政府の見解を問う。

二 二酸化炭素を用いた消火設備は、人の立ち入らない場所が設置対象とされるが事実か。今回の事件を踏まえ、不定期であっても人が立ち入る場所に二酸化炭素を用いた消火設備を設置することは安全上問題ないと言えるか、政府の見解を問う。

三 窒素やその他ガスを用いたものなど二酸化炭素を用いない消火設備が多数あるにもかかわらず、生命の危険を伴う二酸化炭素を用いた消火設備がいまだに認められているのはなぜか。また、消防庁は令和三年四月十五日付け消防予第百八十七号「東京都新宿区における二酸化炭素消火設備の放出事故を受けた注意喚起について」において、安全対策の徹底を通知した。しかしながら、令和二年十二月二十三日付け消防予第四百十号及び令和三年一月二十八日付け消防予第二十二号等においても同様に安全対策の徹底に係る通知を発出していたものの、再発は防止できなかった。早急に窒素やその他ガス又はスプリンクラーを用いた自動消火設備へ更新されるよう、不活性ガス消火設備の対象から二酸化炭素を外す必要はないか、政府の見解を問う。

四 二酸化炭素を用いた消火設備は、地球温暖化対策という観点から窒素及びその他ガスなどを用いた場合と比較して問題のある消火設備である。政府は温室効果ガスの排出量を令和三十二年までに実質ゼロとする等、グリーン社会の実現を目指していることを踏まえ、二酸化炭素を用いた消火設備は早急に禁止する必要はないか、政府の見解を問う。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

海外の駐車場における二酸化炭素を用いた消火設備の設置状況については、把握していない。

御指摘の「地下駐車場」の意味するところが必ずしも明らかではないが、二酸化炭素を用いた消火設備については、二酸化炭素を用いることによる危険性を考慮し、消防法施行令(昭和三十六年政令第三十七号)第十三条及び第十六条並びに消防法施行規則(昭和三十六年自治省令第六号)第十九条において、必要な技術基準(以下「消火設備の技術基準」という。)を定めるとともに、「全域放出方式の二酸化炭素消火設備の安全対策ガイドラインについて(通知)」(平成九年八月十九日付け消防予第百三十三号・消防危第八十五号消防庁予防課長及び消防庁危険物規制課長連名通知)において、安全対策上のガイドライン(以下「ガイドライン」という。)を示してきたところであり、常時人がいない昇降機等の機械装置により車両を駐車させる構造の駐車場において、消火設備の技術基準やガイドラインに基づき必要な安全対策が講じられる場合には、二酸化炭素を用いた消火設備は有効な消火設備の一つであると考えている。

二について

御質問の「人の立ち入らない場所」の意味するところが必ずしも明らかではないが、消火設備の技術基準において、常時人がいない部分以外の部分には、二酸化炭素を用いた消火設備は設けてはならないこととしている。

また、「不定期であっても人が立ち入る場所に・・・消火設備を設置すること」に関するお尋ねについては、消火設備の技術基準やガイドラインに基づき必要な安全対策が講じられる場合には、安全上の問題はないと考えているが、今回の事故を踏まえ、安全対策の徹底等について注意喚起を行ったところであり、また、一層の安全対策について検討することとしている。

三について

「二酸化炭素を用いた消火設備がいまだに認められているのはなぜか」及び「不活性ガス消火設備の対象から二酸化炭素を外す必要はないか」とのお尋ねについては、消火設備の技術基準やガイドラインに基づき必要な安全対策が講じられる場合には、二酸化炭素を用いた消火設備は有効な消火設備の一つであると考えており、直ちに不活性ガス消火設備の対象から外す必要はないと考えているが、今回の事故を踏まえ、一層の安全対策について検討することとしている。

四について

「二酸化炭素を用いた消火設備は早急に禁止する必要はないか」とのお尋ねについては、二酸化炭素を用いた消火設備については、通常、火災時にのみ二酸化炭素が放出されるものであることから、当該設備の設置による地球温暖化をもたらす効果は限定的であり、設置を禁止する必要はないと考えている。

なお、二酸化炭素を用いた消火設備と二酸化炭素以外のガスを用いた消火設備を比較した場合に、地球温暖化対策の観点から、二酸化炭素を用いた消火設備が必ずしも問題のある消火設備であるとはいえないものと承知している。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

趣旨が明らかではない ×2承知していない ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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