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「従軍慰安婦」等の表現に関する質問主意書
衆議院 第204回 第97号
質問本文
「従軍慰安婦」等の表現に関する問題の解決は、重大かつ喫緊の課題である。
平成四年の政府調査等では、慰安婦に関して軍や官憲による強制連行を直接示す資料は見つかっていないにもかかわらず、これまで「従軍慰安婦」の用語は、千田夏光氏の著書(昭和四十八年)以降世の中で広く使われており、その結果、あたかも女性たちが強制的に連行され、軍の一部に位置付けられていたとの誤った理解を日本国内のみならず国際的にも与えてしまっているとの問題があり、今後、政府としてこの用語を用いることは適切ではないと考える。その意味で、本年二月八日の衆議院予算委員会で加藤官房長官が「近年、政府においては、慰安婦という用語を用いており、従軍慰安婦という用語は用いておりません」と答弁されたことは高く評価する。
また「いわゆる従軍慰安婦」の用語も、平成五年八月四日の河野官房長官談話をはじめ広く使われている。菅内閣が同談話を継承して、そこで表現されているお詫びと反省の気持ちを引き継ぐことは十分理解するので、同談話そのものを見直すことは求めないが、「従軍慰安婦」の前に「いわゆる」を冠することは、先ほど述べた誤った理解を正すことにはならず、むしろ間違った印象を更に広めてしまう懸念があり適切ではないので、今後この用語を政府として用いることは適切でないと考える。
以上を踏まえ、次の事項について質問する。
一 政府として、平成五年八月四日の河野官房長官を継承するのか、改めて政府の基本的立場を示されたい。
二 政府はなぜ平成五年八月四日の河野官房長官談話において、「従軍慰安婦」という用語を使用したか。
三 「従軍慰安婦」という用語に、軍より「強制連行」されたかのようなイメージが染みついてしまっていると考えるが、近年、政府としてこのような「従軍慰安婦」という用語を使用していない理由は如何。
四 今後、政府として、「従軍慰安婦」や「いわゆる従軍慰安婦」との表現を用いることは、不適切であると考えるが、政府の見解は如何。従軍慰安婦という用語を使用しない場合であっても、例えば、軍や軍からの要請を受けた業者との関係を明らかにせずに、単に女性たちが「慰安婦として従軍させられた」といった表現を用いる等、「従軍」と「慰安婦」を組み合わせた表現を使用することも不適切であると考えるが、政府の見解は如何。
右質問する。
政府答弁書
一について
政府の基本的立場は、平成五年八月四日の内閣官房長官談話(以下「談話」という。)を継承しているというものである。
二から四までについて
平成四年七月六日及び平成五年八月四日の二度にわたり公表された政府による慰安婦問題に関する調査において、調査対象としたその当時の公文書等の資料の中には、「慰安婦」又は「特殊慰安婦」との用語は用いられているものの、「従軍慰安婦」という用語は用いられていないことが確認されている。もっとも、談話発表当時は、「従軍慰安婦」という用語が広く社会一般に用いられている状況にあったことから、談話においては、「いわゆる」という言葉を付した表現が使用されたものと認識している。
その上で、政府としては、慰安婦が御指摘の「軍より「強制連行」された」という見方が広く流布された原因は、吉田清治氏(故人)が、昭和五十八年に「日本軍の命令で、韓国の済州島において、大勢の女性狩りをした」旨の虚偽の事実を発表し、当該虚偽の事実が、大手新聞社により、事実であるかのように大きく報道されたことにあると考えているところ、その後、当該新聞社は、平成二十六年に「「従軍慰安婦」用語メモを訂正」し、「『主として朝鮮人女性を挺身隊の名で強制連行した』という表現は誤り」であって、「吉田清治氏の証言は虚偽だと判断した」こと等を発表し、当該報道に係る事実関係の誤りを認めたものと承知している。
このような経緯を踏まえ、政府としては、「従軍慰安婦」という用語を用いることは誤解を招くおそれがあることから、「従軍慰安婦」又は「いわゆる従軍慰安婦」ではなく、単に「慰安婦」という用語を用いることが適切であると考えており、近年、これを用いているところである。また、御指摘のように「従軍」と「慰安婦」の用語を組み合わせて用いるなど、同様の誤解を招き得る表現についても使用していないところである。引き続き、政府としては、国際社会において、客観的事実に基づく正しい歴史認識が形成され、我が国の基本的立場や取組に対して正当な評価を受けるべく、これまで以上に対外発信を強化していく考えである。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。