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改正食品衛生法上の営業許可対象に漬物製造業を追加することに関する質問主意書

衆議院 第207回 第13号趣旨が明らかではない ×1

提出者
立憲民主党・無所属
提出日
2021年12月10日
内閣転送 2021年12月15日
答弁書受領日
2021年12月21日
提出から11日
答弁の項目数
2
質問 1,128字/答弁 1,543字

質問本文

浅漬けが原因の食中毒が全国で発生したことを契機とし、令和三年六月、改正食品衛生法が施行され、漬物製造業が営業許可の取得が必要な業種に追加された。当該食品等事業者は、国際的な標準に合わせた食品衛生管理が義務付けられ、食品加工専用の施設を設けることとされたが、漬物製造業が一律に規制されるにあたり、食品衛生法施行条例などで漬物の規定を設けていない府県もある中、当該府県で、例えば、自宅で漬物を作って販売してきた小規模事業者などの製造現場が大きな影響を受けている。以下、質問する。

一 漬物のうち、秋田県発祥のたくあん漬けの一種、「いぶりがっこ」がある。

いぶりがっこは燻製であり、食材の水分を抜きながら強力な殺菌・抗菌効果のある成分でコーティングした後に漬けるという伝統的な工程を経て製造されるものであって、製造工程の違う浅漬けとは根本的に異なる食品である。

「漬物」と一括りにするのでなく、浅漬けやそれに準ずるものを明確に区別するために、衛生基準や製造方法などを細かく分類するべきと考えるが、政府の見解を伺う。

二 いぶりがっこは、豪雪地帯の保存食として歴史的に重宝され、食文化として深く根付き、受け継がれているものでもある。いぶりがっこ製造工程に起因した食中毒や衛生上の問題は確認されてこなかったことから、秋田県は食品衛生法施行条例などで漬物の規定を設けていない事情がある。同法による一律規制は地域の実情をふまえないものであり、紡がれてきた伝統や食文化の衰退を招きかねない。政府見解を問う。

三 いぶりがっこ製造は、農村地域の家族経営体が担っている側面がある。各々の生産規模は比較的小さいこともあり、同法に基づく営業許可取得のための設備投資費を工面できないおそれがある。生産者の高齢化が進む中で、許可を取得せずに製造を諦め、廃業してしまう事業者が増えることが懸念される。政府の見解、今後の真摯ある対応について確認したい。

四 上述のように農業従事者が担っているいぶりがっこ製造において、許可取得前に製造を諦める経営体が生じた場合、製造と密接に結びついた農業生産自体を断念することも懸念される。例えば、いぶりがっこの販売先の一つである道の駅は、製造者、農産物生産者の顔が見える産直品を並べ、地域の交流の場にもなっているが、製造の断念によって、道の駅を拠点とした地域経済、地域交流としての機能が薄れるばかりでなく、高齢者が生きがいをもって暮らし続けられる農村地域としての活力を損なうおそれがある。

同法の施行による漬物製造業の一律規制は、高齢者雇用の促進など政府が掲げる「人生百年時代構想」にも逆行する措置と言わざるをえない。政府の見解を求める。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

食品衛生法(昭和二十二年法律第二百三十三号。以下「法」という。)第五十四条において、「都道府県は、公衆衛生に与える影響が著しい営業(食鳥処理の事業を除く。)であつて、政令で定めるものの施設につき、厚生労働省令で定める基準を参酌して、条例で、公衆衛生の見地から必要な基準を定めなければならない」とされており、漬物製造業については、当該「政令で定めるもの」(以下「許可営業」という。)として、食品衛生法施行令(昭和二十八年政令第二百二十九号)第三十五条第二十九号に規定している。

漬物製造業に係る当該厚生労働省令で定める基準については、食品衛生法施行規則(昭和二十三年厚生省令第二十三号)別表第二十第二十七号において、各種漬物の製造に当たり共通して必要となる基準と浅漬けの製造に際して特に必要となる基準に分けて規定し、漬物の製造方法に応じた基準を設けているところであり、また、都道府県は、法第五十四条の規定に基づき、条例で、地域の実情に応じた公衆衛生の見地から必要な基準を定めることができ、指定都市又は中核市は、地方自治法施行令(昭和二十二年政令第十六号)第百七十四条の三十四第二項又は同令第百七十四条の四十九の十四第二項の規定により読み替えて準用する同令第百七十四条の三十四第二項の規定に基づき、条例で、当該都道府県の定めた基準に指定都市又は中核市の区域における公衆衛生上必要な制限を付加する基準を定めることができることとしているところである。

二から四までについて

一についてで述べたとおり、法第五十四条又は地方自治法施行令第百七十四条の三十四第二項若しくは同令第百七十四条の四十九の十四第二項の規定により読み替えて準用する同令第百七十四条の三十四第二項の規定に基づき、条例で、都道府県、指定都市及び中核市は御指摘の「地域の実情」に応じて公衆衛生の見地から必要な基準を定めることは可能であると考えている。

また、御指摘の「同法の施行による漬物製造業の一律規制は、高齢者雇用の促進など政府が掲げる「人生百年時代構想」にも逆行する」の意味するところが必ずしも明らかではないが、漬物製造業については、従来は、厚生労働省において、「漬物の衛生規範について」(昭和五十六年九月二十四日付け環食第二百十四号厚生省環境衛生局食品衛生課長通知)により、許可営業以外の法第四条第七項に規定する営業(以下「非許可営業」という。)に対する都道府県知事、保健所を設置する市の市長及び特別区の区長による法第三十条第二項に基づく監視指導の規範を示し、その衛生の確保に努めていたところ、平成二十四年八月に白菜の浅漬けを原因とする腸管出血性大腸菌O一五七による大規模な食中毒事件が発生したこと、製造工程が長期間になるほど、製造中の食品に含まれる細菌等が繁殖するおそれがあり、食中毒のリスクが高くなること等を踏まえ、許可営業に漬物製造業を追加し、漬物の製造に係る食品衛生の確保を図ることとしたものである。

許可営業に漬物製造業を追加するに当たっては、食品衛生法等の一部を改正する法律の一部の施行に伴う関係政令の整備及び経過措置に関する政令(令和元年政令第百二十三号)第九条の規定により、同令の施行の際現に漬物製造業等の非許可営業を行っている者は、同令の施行の日から起算して三年を経過する日までの間は、法第五十五条第一項の許可を不要とする経過措置を設けるなど、御指摘の「生産者」、「製造者、農産物生産者」等に対する配慮をしているところである。

政府としては、御指摘の「生産者」、「製造者、農産物生産者」等にも配慮しつつ、引き続き飲食に起因する衛生上の危害の発生を防止し、もって国民の健康の保護に努めていきたい。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

趣旨が明らかではない ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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