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外地から引揚げた遺家族に関する質問主意書

衆議院 第22回 第12号

提出者
衆議院
提出日
1955年6月8日
内閣転送 1955年6月11日
答弁書受領日
1955年6月17日
提出から9日
答弁の項目数
0
質問 542字/答弁 744字

質問本文

衆議院議長 ※(注)谷秀次 殿

外地から引揚げた遺家族に関する質問主意書

東京都南多摩郡稲城村字大丸六百三十稲城寮の斎※(注)留太郎氏一家は、終戦まで樺太名好郡名好町北四条四―十六で製材業を営んでいたが、昭和二十年二月に長男栄氏(当時二十二才)は現地で入営し、すぐ敗戦となり、引揚げてきたところ、栄氏の消息はまつたくと絶した。

引き揚げてきた斎※(注)氏は、戸籍がないので、家庭裁判所八王子支部に栄氏を含め、一家十一人の就籍願(新しく戸籍を作る手続)を出し、二十七年七月に許可となつた。

ところが、昨年十一月になつて、栄さんは二十三年二月ソ連で戦病死したとの公報が入つた。

そこで、家庭裁判所八王子支部では「公報によれば栄氏は二十三年に死亡しているから、二十七年許可になつた就籍は無効である。よつて、栄氏の戸籍は抹消する」との決定を二月二日に行つた。

二月末、斎※(注)氏は栄氏の遺骨を引き取り、三月はじめ弔慰金、扶助料の下附を申請したが、戸籍に栄氏の名がないため、親子であつた証拠を添えなければ金は渡せないとて、書類が逆送されてきて、いまだ結末はついていない。まことにお気の毒である。

なんらかの方法で、特殊な事情を考慮して、厚意ある扱いをしてもらうことはできないか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一 質問の斎※(注)氏は、樺太に本籍を有していたものと考えられるが、樺太に本籍を有していたもので就籍の手続により内地に戸籍を編成している場合において、当該戸籍に死亡した者が記載されていない場合における戦傷病者戦没者遺族等援護法による遺族年金、弔慰金の請求書に添付すべき戸籍書類の取扱については、「死亡した者の死亡当時におけるその者と請求者との身分関係を明らかにすることができる戸籍の謄本」に代えて、次の書類を請求書に添えて提出することができることになつている。従つて、このような場合においても、遺族年金、弔慰金の請求書は、受け付けて裁定を行つており、斎※(注)氏の件に関しては、目下関係機関において右の事務手続を進めているものである。

なお、恩給法による扶助料の請求についても、これと同様な措置がなされている。

1 死亡した者の死亡当時におけるその者と請求者との身分関係を明らかにすることができる外務省の発給する証明書

2 死亡した者の死亡当時におけるその者と遺族との身分関係に関する申立書

3 前記2の申立書に記載された事実に関する請求者の親族(又は死亡した者の親族)の証明書

二 右のような場合の就籍は、現に生存している者で戸籍を有しない者についてこれを戸籍に登載するための制度であるから、死亡者に対して就籍の許可があつても戸籍に記載することはできない。又就籍の届出があつた当時に死亡していることが明らかでないため誤つて戸籍に記載されている場合でも、後日死亡していたことが判明したときは、その者に関する戸籍の記載は消除すべきものである。従つて、東京家庭裁判所八王子支部の斎※(注)栄氏に対する就籍無効の審判に基いて当該本人の戸籍を消除した取扱は戸籍法上適法な処理である。

右答弁する。

衆議院の原文

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