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医療従事者の労働基準法適用の特例に関する質問主意書

衆議院 第6回 第82号

提出者
衆議院
提出日
1949年11月28日
内閣転送 1949年11月28日
答弁書受領日
1949年12月1日
提出から3日
答弁の項目数
0
質問 619字/答弁 506字

質問本文

衆議院議長 ※(注)原喜重※(注) 殿

医療従事者の労働基準法適用の特例に関する質問主意書

労働基準法は、労務者が明日の労働力保持のために、殊に又人たるに値する生活を営むために、その必要を満すべき労働條件を労働者に保障しようとしている。その主旨には全面的に賛成である。しかし

一 医療関係者は、自身労働者である(ある場合には)と同時に他の労働者の明日の労働力増強に必要な医療の従事者であること

二 医療の公共性にかんがみ、医師には応召義務が規定されていること

三 人命をあずかるところの微妙な診療処置という仕事の性質上診療、看護等の引継は、作業や事務の引継と同様なわけにはまいらないこと

のために、医療関係においては種々の不都合が続出している。例えば

一 急病の患者、分べん等は時間外勤務による事例多く、しかもその場合においても二時間以上にわたる治療処置時間を要することが多いこと。又時には、このような時間外勤務が突発的に連日にわたつて続発する場合もあること

二 時間外の勤務においては、人手の不足等により治療に完ぺきをかく場合が起り得ること

三 時間外勤務の診療においては、患者側に不公が起ることがあり得ると同時に、医療従事者も医療に対する責任観念が稀薄になる恐れがあること

故に、労働基準法においては、日本の現行医業の特殊性にかんがみ、労働基準法に特例又は除外例を設ける必要がある。政府のこれに対する具体策を承わりたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

労働基準法は、労働者の労働時間を原則として一日八時間、一週間四十八時間までと定めているが、医療関係事業即ち同法第八條第十三号の保健衞生の事業の労働者についてはその特殊性を考慮して労働基準法施行規則第二十七條において、特に一日九時間、一週間五十四時間まで労働させることができることとし、又四週間を平均して一日の労働時間が九時間、一週間の労働時間が五十四時間を超えない定めをすれば、特定の日又は特定の週にはそれぞれ一日九時間又は一週間五十四時間を超えてもその定めに従つて労働させることができるようになつているから、これによつて実情に即する勤務時間を定めることができる。

又右の措置によつても医療に支障がある場合については、労働基準法第三十六條により労働者の代表と時間外労働の協定をすることによつて時間外労働をさせることができるし、それが緊急を要するものであれば同じく第三十三條によつて許可又は事後の届出を條件として労働させることができるようになつている。

従つて、右のような方法によつて医療関係事業を円滑に運営することができると考えるから、特に労働基準法の特例又は除外例を設ける必要はないものと考える。

右答弁する。

衆議院の原文

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