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個人企業の税制に関する質問主意書
衆議院 第63回 第4号
質問本文
衆議院議長 ※(注)田 中 殿
個人企業の税制に関する質問主意書
今日、個人企業の税制に対する要望はきわめて強いものがある。にもかかわらず現行税制のもとでは、個人企業は企業として認識されておらず、生業の域に止まつている。
特に、個人事業税は二重課税的性格のものであり、零細企業にとつては生活費にくい込む苛酷な税制となつている。
個人企業の税負担の軽減をはかるとともに、経営の近代化、合理化に資するため、政府は次の措置をとる考えがあるかどうか明らかにしていただきたい。
一 事業主報酬について
個人企業における完全給与制として青色専従者完全給与制とともに、青色申告者の勤労性所得を「事業主報酬」として認める考えはないか。
二 事業主控除、個人事業税について
個人事業税における現行事業主控除は二十七万円(地方税法改正案三十二万円)で、事業主の勤労性所得に対し事業税をかけているに等しい。
これを個人企業の完全給与制(青色申告者に対する事業主報酬)によつて、勤労性所得には事業税を課さないこととし、さし当たり、零細な個人業者の生活費に事業税を課している苛酷な税制を改めるため、事業主控除の引上げが不十分であるので、さらに大幅に引き上げるべきではないか。
三 個人事業用資産の生前贈与について
農地における生前贈与特例と同様に、中小企業の後継者育成対策として、個人事業用資産についても生前贈与特例を認める必要があると考えるがどうか。
右質問する。
政府答弁書
一 事業主報酬について
個人に帰属するすべての所得を総合して課税するというのが所得税の建前であり、個人企業の事業所得は所せん事業主自身に帰属するものであるから、個人企業において事業主が自分に対して報酬を支払うと想定すること自体意味をなさないし、適当でない。
二 事業主控除、個人事業税について
中小事業者の個人事業税の負担軽減については、政府としてもつとに配慮しているところである。
すなわち、昭和四十四年度においては、青色事業専従者について、いわゆる完全給与制を実施するとともに、白色事業専従者についてその控除限度額を十五万円に引き上げたところであるが、本年度においても更に一層の負担軽減を図るため、事業主控除額(現行二十七万円)を五万円引き上げることとしている。この引上額は、最近における民間給与水準の上昇など、更には税収入に及ぼす影響等を勘案した上で決定されたものであり、近年にない引上げとなつている。
なお、中小事業者に対する事業税負担の軽減については、今後とも慎重に検討したい。
三 個人事業用資産の生前贈与について
農業後継者に対する農地の生前贈与の場合の課税の特例は、農業基本法第十六条(相続の場合の農業経営の細分化の防止)の規定の趣旨にかんがみ、農地の細分化の防止と農業後継者の育成の見地から、農業経営に不可欠であり、かつ、贈与時から相続時までの現況把握が容易な農地についてのみ特に設けられたものである。これに対し、中小企業者の事業用の土地については、農地の場合と同様の事情は認められず、また、その資産は主として減価償却資産であるので、個人事業用資産の生前贈与について農地の場合と同様な課税の特例を認めることは適当でない。
右答弁する。
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