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第二種空港の拡張工事等に関する質問主意書
衆議院 第65回 第5号お答えすることは困難 ×1検討してまいりたい ×1
質問本文
衆議院議長 ※(注)田 中 殿
第二種空港の拡張工事等に関する質問主意書
一 函館空港は昭和四十三年四月二十三日付運輸省告示第一二一号によつて現在、滑走路の延長工事が実施されており、この工事の完成後は、航空機の着発進に必要な転移表面、進入表面、水平面における高度制限区域は当然拡大されるものと思われる。
1 この告示による「水平面における高度制限区域内」と想定されている区域内の居住者及び農耕者は、函館市当局より、転居若しくは耕作のための立入りの禁止等の申入れを受けている。しかし代替、費用の弁済、補償等の条件は一切示されていない。運輸省は同空港の設置、管理者として函館市に対し、どのような条件をもつて関係者と協議するよう求めたものか。また同市がこのような協議を申し入れた法的根拠は何か。
2 航空法第四十九条第三項、同法第五十条第一項及び同法第五十五条の二第二項にも触れる政令が未制定であるが、その理由は何か。
3 運輸省はいわゆる新空港整備計画において、地方空港等における滑走路、必要な管制組織の整備を急ぎ、ジェット機の乗入れが可能となるようにする方針といわれるが、2に述べたような行政措置の遅滞は、第二種空港のみならず空港周辺住民及び農耕者に大きな不安をつのらせている。これは、明らかに行政の怠慢である。2及びここに述べた趣旨にのつとりすみやかに政令を制定すべきではないか。又その内容についてはあらかじめ関係者の納得と協力を得られるような協議の手続きと、その条件等につき合意を必要とし、かつ社会的正義の原則を貫くようにすべきであると考えるがどうか。
4 またこの場合において、
(一) 第三種空港についても適用するようにすること。
(二) 航空法第四十九条第五項及び第八項、同法第五十条第二項の規定は、運輸大臣が一方の当事者であるので、適用すべきでない。
と考えるがどうか。
5 1に述べた関係者は、「告示」しか知らされておらず、明確な区域を知る手段をもつておらないのであるが、この「告示」による測量等はすでに実施されているか。この「告示」のうち、第四、五、六、七、八、九及び一〇項について、その区域を関係者が知りうるような内容として、たとえば行政区域、地番などによつて具体的に示されたい。
また、函館市は、この予定区域を市都市計画区域に指定しているといわれるが、運輸大臣は、同市の都市計画の策定を知りつつなお、函館空港の拡張及び高度制限、立入り禁止区域の拡張を推進しようとしているのであるか。
二 大阪国際空港を離発着する航空機の騒音は、同空港周辺に居住する住民の静穏なるべき日常生活を破壊しているばかりか、ノイローゼ、聴力障害などの疾病をも誘発しており、一刻もゆうよできない事態にたちいたつている。これらの障害の除去につき直ちに必要な措置をとるべきであると考える。
1 政府は兵庫県伊丹市及び大阪府関係住民による同空港を利用する航空機の騒音の被害についての公害報告、被害状況の実態について、これを認めるべきであると考えるがどうか。
2 政府は、この件に関して当然、騒音の及ぼす影響の範囲、その被害の内容と状況、これに対応する国の行なうべき施策等につき調査を行なつているはずである。この調査の時期、方法、内容について公表し、また、この結果をもとにした国の行なおうとする施策を明確に示されたい。
3 公共用飛行場周辺における航空機騒音による障害の防止等に関する法律について
(一) 本法において、航空機の離発着に伴う周辺区域に及ぼす影響を考慮した航法及び騒音の防止、除去、空港利用制限等、航空運送事業者に対する発生源規制を法定しないのはいかなる理由によるものか。運輸大臣は、航空運送事業者に対する規制について、市民の平常な生業を維持すべきものに足る義務を課すことは当然の措置であると考えるがどうか。
(二) 本法において、公共用施設に対する工事等の助成、補償等を規定していることは、航空機による騒音が公共的事業の正常な業務に重大な障害があることを認めたものである。ひるがえつて、公共的施設はそもそも地域住民の共同生活のために設置されたものである。このことは、一般の市民生活自体が公共的施設に対する同等かそれ以上の被害を受けているものと認めるべきであり、航空機騒音の影響を受けるすべての区域に関し、必要な措置をとるべきことは当然のことであると考えるがどうか。
(三) 本法において、第一に国は、空港の設置、管理者としての自らの義務において、第二に航空運送事業者は事業責任において、それぞれ、市民生活の環境の保全のための万全の措置をとるべきことを明確に規定すべきであると考える。よつて、本法制定の「補償的」観点を抜本的に改め、環境保全義務を規定した法規とすべきであると考えるがどうか。
三 消防活動のための自動車の検査について
1 去る二月二日、北九州市門司消防署所属の通称六号車、車両番号北九8た518の消防車が緊急出動の際、横転により殉職者一名を含む災害事故が発生した。この事故の原因は何であつたか。またこの事故報告において、事故発生当時の実際の車両重量及び総重量はそれぞれ何キログラムであつたとされているか。
2 消防自動車の検査において、車両重量及び総重量の認定はどのような基準で行なわれているか。
この場合、消防活動に出動する際のとう載すべき防災器材、用具、車両自体の燃料及び消防士の完全装備による定員の策定など、厳密な、実際における場合と同様の状態における検査を必要とするのは当然であり、実際の出動において、過積載とならないような重量指定を行なうことが必要であると考えるがどうか。また、定員重量において、消防士一名につき五十五キログラムと認定する根拠はあるか。出動の際の完全装備による加重量とすべきではないか。
3 次の車両は、出動の際の積載量が定量を著しく超過しており、運転の際、ハンドルの「うき」がみられるなど運転の安全が期し難い例がしばしばみられるといわれている。車両の重量負荷能力と、実際の出動の際の重量などについて再検査を行ない、適正な認定重量を指定すべきではないか。
北九州市小倉消防署所属の通称四号車、車両番号北九8た76。同五号車、車両番号北九8た189。同八号車、車両番号北九8た304。同市八幡消防署所属の通称一号車、車両番号北九8た5175。同十一号車、車両番号北九8た303。同十五号車、車両番号北九8た246。同市戸畑消防署所属の通称一号車、車両番号北九8た284。同市門司消防署所属の通称六号車、車両番号北九8た518。
右質問する。
政府答弁書
一1 政府が函館市に対し、質問主意書記載の協議を求めた事実はない。なお、政府においては、今後、同市の協力を得て、障害物件の除去について関係者と協議を進める予定である。
2 航空法第四十九条第三項又は第五十条第一項の規定を適用する事例が存しなかつたため、これらの規定に基づく政令は制定に至つていないものである。
3 右政令の制定については、現在準備を進めており、その内容については、もとより合理的かつ適切なものとするよう検討中である。
4(一) 右政令は、第三種空港についても、当然適用されるものとして検討している。
(二) 航空法第四十九条第五項(第五十条第三項により準用する場合を含む。)の規定に基づく裁定は、運輸大臣が航空法の適正な運用について責任を有する行政官庁としての立場で行
なうものであるから、運輸大臣が設置する飛行場についても、同規定は当然適用されるものである。
5 昭和四十三年四月二十三日付運輸省告示第百二十一号は、制限表面の設定について所要の調査を実施した後、行なわれたものである。また、制限表面の投影面は、直線又は円により表わされるものであり、これを正確に表示する方法としては、現在用いているような図示による方法が適切であると考える。
なお、函館市の都市計画は、右告示後策定されたものであり、空港整備計画と十分調整がとられているものと考える。
二1 大阪国際空港周辺の地方公共団体及び住民によつて行なわれた航空機騒音調査の結果には、政府としても関心を持つているが、その内容については科学的、医学的観点から検討を要するものと考える。
2 政府は、昭和四十年度から航空機騒音の実態調査を実施し、その調査結果を検討のうえ、昭和四十二年に「公共用飛行場周辺における航空機騒音による障害の防止等に関する法律」(以下「航空機騒音防止法」という。)を制定した。
その後、昭和四十四年度から大阪国際空港周辺における航空機騒音の影響を継続して調査するとともに、B滑走路完成後の航空機騒音の実態の変化について、昭和四十五年三月から昭和四十六年三月までの間、調査を行なつているので、これらの結果がまとまり次第、騒音対策との関連を検討するとともに、何らかの形でこれを公表したいと考えている。
3(一) 航空機騒音をその音源において軽減するための研究は、世界的にも真剣に取り組まれているが、現在の技術水準ではなお幾多の障害があり、音源における騒音の大幅な軽減はきわめて困難であるとされている。
従つて、現段階においては、航空機の航行の安全性と航空輸送の公共性とを勘案したうえで、特定飛行場の設置者及び使用者の騒音障害防止の責務を法定するとともに、時間帯別の騒音強度の制限、飛行方法、経路の指定等の行政指導を行なう等可能な限りの措置を講じている。
(二) 政府は「航空機騒音防止法」に基づき、特定飛行場周辺の特に静穏を必要とする公共性の高い教育施設、医療施設等についてはその防音工事に対し助成を行なうとともに、周辺の一般住民については共同利用施設の整備に対する助成、移転の補償等を実施することにより騒音による障害の防止軽減を図つている。
(三) 「航空機騒音防止法」は、特定飛行場周辺における騒音障害の防止軽減のための助成措置及び補償措置を講ずるとともに、航行方法の規制並びに飛行場の設置者及び使用者の責務を明定して可能な限り騒音を抑止する措置を講じている。
三1 消防自動車の横転事故原因の詳細については、関係者の一部が入院中であり取調べ不適当等により引続き調査中であるが、現段階では、走行スピード(制限速度四十キロメートル毎時のところ、七十キロメートル毎時ぐらいで走行)との対比においての運転者のハンドル及びブレーキ操作の不適当による事故と推定される。
なお、事故車については、事故後地元陸運事務所係官による調査を行なつたが、車両構造上異常は認められなかつた。
また、事故発生当時の車両については、車両の重量は、おおむね二、七八〇キログラム、乗車人員を含めた車両の全重量は、おおむね三、一〇〇キログラムと推定される。
2 消防自動車の検査のときは、消防活動に必要な器材をとう載した状態で提示されることとなつており、この状態で重量を測定し、これを車両重量としている。さらに、この車両重量に乗員一名につき五十五キログラムを乗じて得た重量を加えたものを車両総重量としている。
なお、乗員の重量の五十五キログラムは、成人男女の体重を考慮して法定されている。また、すべての車種に共通したものであり、消防士の標準装備の重量を約五キログラム、乗車人員八名としても、これによる重量の増加は約四十キログラムであり、自動車の安定性に影響があるとは考えられない。
3 ご指摘の消防自動車について、現在の出動状態において事故車を除き重量測定を実施したところ、最大二七〇キログラム増加しているものが認められた。これは新規検査時において一部装備品が未とう載であつたためであるが、この場合においても、自動車の安定性を示す前輪荷重割合及び最大安定傾斜角度は、いずれも保安基準の規定を満足している。
右答弁する。
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