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消費者米価に関する質問主意書
衆議院 第73回 第5号検討してまいりたい ×1
質問本文
衆議院議長 前尾繁三郎 殿
消費者米価に関する質問主意書
昭和四十九年産生産者米価の決定の際、政府は消費者米価の大幅引上げを示唆したが、このことは異常インフレの中で再び狂乱物価の起爆剤となる恐れが強いと考えられる。国民食糧の安定供給という立場から、十月実施予定の九・八パーセント引上げを含めて消費者米価をすえ置き、まず何よりも先にインフレの収束に全力を挙げるべきであると思うので次の事項につき政府の見解を伺いたい。
一 政府は、消費者米価の引上げは「物価に与える影響は少ない。」と説明しているが、昨年の十三・八パーセントの消費者米価引上げと、同時諮問で麦価三十五パーセントが売渡し価格と決まつた。その際政府は、麦は物価に与える影響は米よりも少ないと説明した。しかし、実際にはその後、小麦粉を始め、パン、うどん、インスタントラーメンに至るまで、高いものは二倍にもなり平均でも五十パーセントから七十パーセントも値上りをし、国民の台所を直撃した。麦でもこの騒ぎであるが、主食の米が他の物価に波及しないという保証はどこにもない。食管赤字論の一方的な消費者米価引上げを強行するなら、物価再狂乱は必至といえる。経済政策として消費者米価をどうとらえるのか、その見解を示されたい。
二 政府は、十月から四十パーセントの引上げを示唆したが、この間において米業者の不当な買占め、売惜しみが起こるのではないかとの懸念と不安がある。それでなくとも、自主流通米が値上りしているし、消費者米価が実質値上りとなつているうえに米が市場から姿を消すなどの事態が起こるとすれば、由々しきことと考える。このような事態を避けるための具体的措置を伺いたい。
三 食糧管理法の精神について今更述べるまでもないが、政府は生産者米価と消費者米価を連動させて、法の運用を故意にゆがめている。すなわち、財政論を先行させて、国民家計を窮迫させようとしている。食糧管理法を更に骨抜きにしようと企図しているとさえ疑わしめている。
この点の見解を明らかにして欲しい。
四 今日食糧は危機状態を迎えている。しかるに政府は米は依然過剰気味にあるとして譲らず、その国内自給度向上に極めて消極的であり、国民の不安はこの面からも強いといえる。この際、主要食糧の自給度について国民の前に明らかにする責任があると考えるが具体的に示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
今回の政府買入価格の大幅な引上げにより、両米価の逆ざやは一層拡大することとなるが、このような両米価の大幅な逆ざや関係は、財政上、食糧管理制度運営上種々問題を生ぜしめるので、早急にその是正を図る必要があると考えている。
他方、今後の物価動向とその消費者家計に及ぼす影響についても十分留意していく必要があるものと考えられる。
このような理由から米の政府売渡価格については、物価動向、国民生活への影響及び食糧管理制度の運営等に十分配慮して適正な改定を行いたいと考えている。
二について
売渡価格の改定があつた場合、米価の引上げ前に消費者によるある程度の仮需要が発生することはありうると思われるが主食用うるち米についてはその大半が政府の直接管理下にあり、かつ、政府としては、従来から需要に応じ十分な供給を行つておるところでもあり、販売業者等に対し大口消費者の過大な需要を抑制するよう指導するとともに消費者に対し米の供給に全く不安がないことを十分PRすれば、新米出回り期を控えていることでもあるので大きな混乱の発生は避けられると考える。
また、販売業者等流通段階において不当に買占め、売惜しみ等が起るようなことは厳に抑制すべきであり、いやしくもそのような事態を生ずることのないよう政府売却数量の割当てを適正に行うとともに、売却の実施状況について常時的確には握し、厳正な指導を行うこととしている。
更に万全を期するため、あらかじめ消費地在庫を十分に積増ししておくとともに、スポット的に生ずる緊急な需要等消費者の需要に弾力的に対応するため、都道府県に売却数量の調整枠をもたせる等の特別措置を講じることとしている。
三について
食糧管理法においては、両米価の算定に当たつてはいずれについても「経済事情」を参酌すべきこととされているところであり、両米価決定に当たつてその相互の関連を考慮することは許されるものと考えており、食糧管理制度の適切な運用を期する上においては、両米価の相互の関連性に十分配慮して処理すべきものと考えている。
四について
最近における国際的な食料の需給事情からみて、国民の基礎的な生活物資である食料については、極力国内で生産し自給力を維持向上していくことが基本的に重要であると考えている。
このような観点に立つて、米、野菜、果実、鶏卵、肉類、牛乳・乳製品等については完全自給ないしは八割以上の自給率を確保することとし、そのために最大限の政策努力を傾注しているところである。
なお、農産物需給の長期展望とそれに基づく生産目標については、現在農政審議会において検討中であるが、今後これらの検討結果を踏まえて対処してまいりたいと考えている。
右答弁する。
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