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航空法第五十五条の三等の解釈と運用の実態に関する質問主意書
衆議院 第80回 第1号
質問本文
衆議院議長 保利 茂 殿
航空法第五十五条の三等の解釈と運用の実態に関する質問主意書
新東京国際空港公団法(以下「公団法」という)が、昭和四十年六月二日に制定された際、その附則第十条により航空法が一部改正され、第五十五条の三がつけ加えられるなどした。その後十一年余を経ているが、未だに成田開港は実現していない。そこで成田空港と航空法との関係に係わる諸点につき、運輸大臣の御見解を賜りたい。
一 公団法の附則の施行時期について
(1) 右航空法の一部改正を含む附則が施行され、効力を有するものとなつた年月日はいつか。
(2) 右についての法律上の根拠規定は何か。
二 航空法第三十八条第一項では、設置の許可を必要とする者を「運輸大臣及び新東京国際空港公団(以下「公団」という)以外の者」と規定しているが、
(1) 左の者が飛行場を新設しようとする場合、右許可を必要とするのか。法律上の根拠・理由を附して、許可の要・不要を示されたい。
(イ) 国
(ロ) 大蔵省(税関などのため)
(ハ) 科学技術庁(航空技術の研究に供するなどのため)
(ニ) 警察庁
(ホ) 海上保安庁
(ヘ) 運輸省港湾局
(ト) 運輸省航空局(職員の技能向上に専ら資するなどのため)
(2) 公団が公式に発足した年月日及びその根拠となつた法律名及び条項名を示されたい。
(3) 公団が公式に発足する以前は、右規定は、同条項改正前の「運輸大臣以外の者」と法律上同じ内容となるのか。その他どのように解釈・運用されるべきものなのか。
三 航空法第五十五条の三第一項は、公団が新東京国際空港建設に必要な工事実施計画の認可手続きについて定めている。
公団による一連の認可申請及び運輸大臣による同認可について
(1) 航空法施行規則(以下「規則」という)第七十六条の二の規定に係わる認可申請及び同認可の年月日並びに右認可に係わる工事の着手及び完成の予定期日を示されたい。
(2) 規則第八十六条の二の規定に係わる認可申請及び同認可の年月日、変更の内容並びに右認可に係わる工事の着手及び完成の予定期日について、現在に至るまでのすべての変更認可に対し、当初からの順を追つて示されたい。
(3) 右において、規則第八十五条の二の規定に係わるものはどれか。
(4) 規則第九十八条の二の規定に係わる認可申請及び同認可の年月日並びに右認可に係わる工事の着手及び完成の予定期日を示されたい。
(5) 規則第百三条の二の規定に係わる認可申請及び同認可の年月日、変更の内容並びに右認可に係わる工事の着手及び完成の予定期日について、現在に至るまでのすべての変更認可に対し、当初からの順を追つて示されたい。
(6) 右において、規則第百二条の二の規定に係わるものはどれか。
(7) 規則第百十五条の二の規定に係わる認可の年月日並びに右認可に係わる工事の着手及び完成の予定期日を示されたい。
(8) 規則第百二十一条の二の規定に係わる認可申請及び同認可の年月日、変更の内容並びに右認可に係わる工事の着手及び完成の予定期日について、現在に至るまでのすべての変更認可に対し、当初からの順を追つて示されたい。
(9) 右において、規則第百二十条の二の規定に係わるものはどれか。
四 右工事実施計画は、公団法第二十一条による基本計画に基づかねばならないか。
(1) 右基本計画が公団に示された年月日を示されたい。
(2) 右基本計画がその後変更されていれば、変更の内容及び変更を指示した年月日を示されたい。
(3) 工事実施計画が基本計画に基づいているかどうかは、同計画の認可にあたり、運輸大臣が審査し、判断すべきものか。その他だれが審査し、判断すべきものか。
(4) 右についての法律上の根拠規定は何か。
(5) 工事実施計画が基本計画に基づいているとは、工事実施計画の内容が基本計画の内容に違反しているや否やを審査し、判断されるとしてよいのか。しからざれば、どのように審査し、判断されるのか。
五 航空法第五十五条の三第二項及び第三項は、工事実施計画の認可にあたり、一般の飛行場や航空保安施設の設置許可に係わる手続きが準用されることを定めている。
(1) 右第二項のただし書の準用規定が発動された場合があれば、それはいかなる工事実施計画の認可についてか。
(2) 右第三項の読み替えによると、航空法第四十条では、供用開始後において告示し及び掲示した内容に変更がある場合で、かつ第五十五条の三第一項に規定する事由による場合が除かれるので、供用開始後は、一切の工事実施計画の認可に係わる告示及び掲示が不要であると定めていると解釈してよいのか。
(3) 右において、供用開始後の第五十五条の三第一項による変更認可については、第四十条は無効であるとしてよいのか。
六 航空法第三十八条第三項が工事実施計画の認可に係わる手続きとして準用されている。
(1) 右において、告示される内容と現地で掲示される内容とは全く同一のものか。
(2) 告示及び現地での掲示に係わる方法及び年月日を示されたい。
七 航空法第三十九条第一項の一部が工事実施計画の認可にあたり、同法第五十五条の三第二項により準用されている。
(1) 同条同項第一号の要件は、設置基準に関し定めている。規則第七十九条第二項及び第三項により承認を受けた異なる基準について、承認の申請及び承認が行われた年月日、附された期限、工事その他の一時的な事情の具体的内容並びに設置基準と異なる点を、すべての承認に対し、示されたい。
(2) 右と同じく設置基準に関し、規則第百十七条第二項の規定により承認を受けた異なる基準について、承認の申請及び承認が行われた年月日、附された期限、工事その他の一時的な事情の具体的内容並びに基準と異なる点を、すべての承認に対し示されたい。
(3) 右と同じく設置基準に関し、規則第九十九条第二項の規定により運輸大臣が認めた航空保安無線施設の種類、やむを得ないとする理由、別に定めた基準の内容及び同基準を定めた年月日をそれぞれ示されたい。
(4) 同条同項第二号の要件では、設置に関し「他人の利益を著しく害する」とはいかなることなのか。その要件を示し、具体的に例示されたい。
(5) 右第二号が、設置に関する要件として法定されている理由は何か。
(6) 同条同項第五号の要件では、飛行場の敷地の確実な取得を挙げているが、確実な取得が認められるとはいかなることなのか。その要件を示し、具体的に例示されたい。
(7) 右第五号が、設置に関する要件として法定されている理由は何か。
八 同じく準用される航空法第三十九条第二項で規定される公聴会開催が、設置に関する要件として法定されている理由は何か。
右質問する。
政府答弁書
一について
新東京国際空港公団法(以下「公団法」という。)附則は、公団法附則第一条の規定に基づき制定された新東京国際空港公団法の施行期日を定める政令(昭和四十一年政令第二百四十三号)により昭和四十一年七月七日から施行された。
二について
(1) 運輸大臣以外の国の機関が飛行場を設置するに当たつては、自衛隊法第百七条等法律に特別の定めがある場合を除いては、一般に航空法第三十八条第一項の許可を必要とする。
(2)及び(3) 公団法附則第十条の規定による航空法第三十八条第一項の一部改正は昭和四十一年七月七日になされ、同項の規定の適用に係る新東京国際空港公団(以下「公団」という。)は、設立の登記をした同月三十日に公団法附則第五条の規定により成立した。
三について
航空法第五十五条の三第一項の規定による工事実施計画認可の経緯等は次のとおりである。
(一) 新東京国際空港工事実施計画認可の経緯等は次表のとおりである。
(二) 航空保安無線施設工事実施計画認可の経緯等は次表のとおりである。
(三) 航空燈火工事実施計画認可の経緯等は次表のとおりである。
(四) 航空法第五十五条の三第一項前段の規定による認可を受けた工事実施計画において定められていた工事の完成予定期日は、A滑走路及びこれに対応する着陸帯等の諸施設並びに同滑走路に対応する航空保安無線施設及び航空燈火については昭和四十六年三月三十一日、その他の諸施設については昭和四十九年三月三十一日とされていたが、その後公団において(一)、(二)及び(三)のとおり工事実施計画の変更認可を受けて、逐次その期日を延伸し、現在の完成予定期日は、A滑走路の当面の運用に必要な諸施設については昭和五十二年三月三十一日(航空保安無線施設については昭和四十七年二月二十九日工事完了)、全工事については昭和五十四年三月三十一日となつている。
(五) 航空法施行規則第八十五条の二、第百二条の二又は第百二十条の二の規定に係る工事実施計画の認可は、これまでには存在しない。
四について
(1)及び(2) 基本計画は、昭和四十一年十二月十二日に運輸大臣から公団に対して指示されており、当該基本計画は、その後変更されていない。
(3)から(5)まで 航空法第五十五条の三第一項の規定により、公団は、基本計画に基づき工事実施計画を作成し、運輸大臣の認可を受けなければならないこととされているので、公団の工事実施計画の認可に当たつては、基本計画に違背することがないかどうかについても審査している。
五について
供用開始後における工事実施計画の認可についても航空法第五十五条の三第二項の規定により同法第四十条前段の規定が準用され、当該認可に関し同条の告示及び掲示が必要とされる。
なお、これまでに航空法第五十五条の三第二項ただし書に該当する場合が生じたことはない。
六について
昭和四十一年十二月十六日運輸省告示第三百九十七号として官報で告示した内容と同一内容のものを、同日、関係地方公共団体の長に依頼して現地において掲示した。
七について
(1)及び(2) A滑走路南側の航空保安施設予定地について空港建設の反対運動等により必要な用地の確保が遅れている事情から、同側の着陸接地点を臨時に七百五十メートル内側に移して同滑走路を運用することに関し、飛行場標識施設については昭和四十七年四月二十八日に、飛行場燈火については同日及び昭和四十八年六月二十九日に申請があり、前者については昭和四十七年六月二十七日に、後者については同月二十九日及び昭和四十八年九月四日に、それぞれ設置基準と異なる方式の承認をしている。
なお、いずれについても期限は付していない。
(3) 航空法施行規則第九十九条第二項の規定に基づく基準は、現在のところ定めていない。
(4)及び(5) 航空法第三十九条第一項第二号の規定は、飛行場又は航空保安施設の設置により他人の利益を著しく損なうことのないようにするために設けられたものであり、「他人の利益を著しく害する」かどうかについては、当該飛行場又は航空保安施設の位置、規模、使用目的等に照らし、当該飛行場又は航空保安施設の設置により利益が損なわれる者の数、その利益が損なわれる程度等を勘案して、個々具体的に判断する。
(6)及び(7) 航空法第三十九条第一項第五号の規定は、敷地の確保が飛行場の設置に不可欠であることから設けられたものであつて、「確実に取得することができると認められること」とは、取得しようとすれば取得が確実に実現することになるという見込みが成立することをいい、取得の実現性については、買収契約、土地収用等の法的手段の有無及び法的手段による目的達成の能否を考慮して判断する。
八について
航空法第三十九条第二項の規定は、広く利害関係人の意見を聴き、これを参考にすることを通じて運輸大臣の行う飛行場の設置許可に関する判断の適正を担保するために設けられたものである。
右答弁する。
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