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新東京国際空港公団の海岸法違反行為の疑義に関する質問主意書
衆議院 第84回 第8号
質問本文
衆議院議長 保利 茂 殿
新東京国際空港公団の海岸法違反行為の疑義に関する質問主意書
新東京国際空港公団(以下空港公団という)は、昭和四十七年度に千葉市内において行つた航空燃料輸送パイプライン埋設工事に際し、稲毛海岸道路敷所在の海岸保全施設である護岸(以下本件護岸という)を二個所において損壊し、その事実を五年近くの間海岸管理者に知らせなかつたと言われる。この損壊は工事の過失という軽微なものではなく、パイプラインに付属する施設を恒久的に設置するための計画された損壊であつたと思慮される。
従つて、次の事項について質問する。
1 右事実に相違があれば相違点を明らかにされたい。
2 空港公団による本件護岸の損壊期日を損壊の場所ごとに明らかにされたい。また、この損壊が本件護岸の機能を損ねるものであつたか否かを明らかにされたい。
3 空港公団が本件護岸の損壊を必要とした理由並びに本件護岸の損壊を修復しないことが必要であつた理由を明らかにされたい。
4 空港公団が本件護岸の損壊を見込んだ設計を完了した期日を明らかにされたい。
5 右設計について、空港公団が本件護岸の損壊について海岸管理者と協議した事実があればその期日を明らかにされたい。
6 本件護岸に関する海岸法に規定された主務大臣及び海岸管理者を明らかにされたい(途中で変更があれば、そのすべてを明らかにされたい)。
7 空港公団が海岸管理者に対して本件護岸の損壊を知らせた期日及びその方法を明らかにされたい。
8 本件護岸の海岸管理者は、昭和五十二年十一月十八日に空港公団に対して事情聴取を行つたとされるが、この事情聴取の目的及びこの時期にそれが必要となつた理由を明らかにされたい。
9 本件護岸に関する海岸法に規定された主務大臣が、空港公団の本件護岸損壊行為を承知した期日を明らかにされたい。
10 海岸法は、海岸保全施設の損壊を防ぐためにいかなる規定を有するかを明らかにし、空港公団の海岸保全施設損壊行為が行われたのはそのいずれが軽視されたためであるかを明らかにされたい。
11 空港公団による本件護岸の占用について、海岸法第十条の規定が適用されるか否かを明らかにされたい。
12 空港公団は本件護岸の占用に際し、海岸法第七条に基づく海岸保全区域の占用許可を受けた事実があるか否かを明らかにされたい。
13 空港公団が右占用許可を受けるべきであつたか否かを明らかにされたい。
14 空港公団が本件護岸の損壊行為に関し、五年近くもの間海岸管理者と協議しなかつたことの必要性を明らかにし、それが海岸法の規定により許容されるものであれば、その規定を明らかにされたい。
15 空港公団は石油パイプライン事業法上の石油パイプライン事業者である。石油パイプライン事業法は、いかなる規定によつて本質問に係る事業者の違法行為を防止するかを明らかにし、それが防止できなかつた理由を明らかにされたい。
16 石油パイプライン事業の事業用施設の技術上の基準を定める省令第二条第一項第八号の規定に該当する千葉市内に既設の航空燃料輸送パイプラインの総延長距離が三、六二二メートルであるとの答弁を、昭和五十一年十一月二日付内閣衆質七八第一号で得たが、この数字は間違つていたのではないか。念のため占使用許可の許可者別に正しい数字を明らかにされたい。
17 空港公団が、海岸法第七条に基づく海岸保全区域の占用許可を受けるべきところを受けずに埋設工事を行つたパイプラインの延長距離を明らかにされたい。
右質問する。
政府答弁書
1から5まで及び7について
新東京国際空港公団(以下「公団」という。)は、昭和四十七年二月に千葉市稲毛海岸地先における航空燃料パイプラインの設置計画を作成し、同年三月十五日に海岸法第八条に基づく千葉県知事の許可及び千葉県開発庁固定資産管理規程第十五条に基づく千葉県開発庁長の許可を受け、工事を施行した。本件護岸の一部撤去は、右許可に係る工事の一部であるバルブボックスの設置のため、千葉市真砂一丁目一番地内及び高洲一丁目一番地内の二か所において、同年十一月及び十二月にそれぞれ行われたものである。
本件護岸に係る海岸保全区域は、現在は廃止されているが、当時の本件護岸前面における埋立ての進ちよく状況等からみて、本件護岸の一部撤去は海岸の保全上さほどの支障を生ずるものではなかつたと考えられる。
なお、右許可に係る工事については、許可に付された条件に基づき、その完了後海岸管理者である千葉県知事に届け出て、当該職員の検査を受けていると聞いている。
6について
本件護岸に係る海岸保全区域に関する主務大臣及び海岸管理者は、それぞれ運輸大臣及び千葉県知事であつた。
8及び9について
昭和五十二年十一月十七日に市川福平千葉県議会議員から公団による本件護岸の撤去行為等に関する調査依頼があり、同年十一月十八日に千葉県当局が公団職員から事情聴取を行つたものと聞いている。
また、運輸省が千葉県当局から本件護岸の撤去行為について事情を聴取したのは、昭和五十三年一月二十七日である。
10から14までについて
海岸保全施設の適正な管理に関する海岸法の規定には、第七条、第八条、第十二条、第十三条、第二十条、第二十一条等がある。
公団が本件護岸の一部を撤去して当該部分の土地を占用するに当たつては、前もつて海岸管理者から海岸法第七条に規定する許可及び同法第八条に規定する許可を受ける必要があつたが、公団において当該土地を海岸管理者以外の者がその権原に基づき管理する土地であると錯誤していたため、同法第八条に規定する許可を受けることをもつて足りると考え、同条の許可の申請は行つたが、同法第七条の許可の申請は行わなかつたものであると聞いている。
なお、当該占用については海岸法第十条の規定は適用されない。
15について
石油パイプライン事業の事業用施設を設置する場所の占使用は、当該占使用に関する法令においてそれぞれ定められたところに違背することのないようになされるべきものである。
16について
御質問の総延長距離は、現在、約三千六百三十三メートルであり、これをその占使用許可の許可者別に区分すれば、約三千六百二十五メートルは千葉県知事に係るものであり、残余は千葉県企業庁長に係るものである。
17について
御質問のパイプラインの延長距離は、約二十メートルである。
右答弁する。
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