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政府系中小企業向け金融機関等の既往貸付金利の引下げに関する質問主意書

衆議院 第85回 第12号

提出者
衆議院
提出日
1978年10月20日
内閣転送 1978年10月21日
答弁書受領日
1978年10月31日
提出から11日
答弁の項目数
5
質問 1,181字/答弁 962字

質問本文

衆議院議長 保利 茂 殿

政府系中小企業向け金融機関等の既往貸付金利の引下げに関する質問主意書

長期にわたる不況の下で公定歩合も数次にわたつて引き下げられ、金融機関の貸付金利もこれに伴つて引き下げられてきている。ところが、政府系の中小企業向け金融機関(国民金融公庫、中小企業金融公庫、商工組合中央金庫)の貸付金利は、新規借入分は一定の引下げがなされてきているとはいえ、オイルショック前の高金利時代に借り入れた既往借入分については、一部の業種について引き下げられたとはいえ、全体として依然として高金利のままであり、不況下の中小企業の経営を一層圧迫している。

昨年十一月、不況業種の赤字企業に限つて、既往金利の一部引下げ措置がとられ、八・一パーセントと引き下げられたが、その取扱い期間は一年限りとなつており、今月末で期限切れとなる。今年に入つて不況は一層深刻となつており、新たに不況業種に指定されたり、赤字に転落する企業も出てきていることなどにかんがみ、右措置を延長することは当面強く求められるところである。

さらに、右措置対象企業以外の一般の中小企業の場合においても、高金利時に借り入れた者は、最高で昭和四十九年末借入れで九・四パーセント、昨年前半借入れ分でも八パーセント台の高金利を負担している。公定歩合三・五パーセントという超低金利時代に入り、右三機関の源資たる資金運用部借入金にかかる預託金利は既に今年春六・〇五パーセントに引き下げられ、他方三機関の基準貸付金利は七・一パーセントに引き下げられており、民間金融機関の貸付金利も徐々に下がつてきているなかで、政府系金融機関の既往金利のみが依然として高金利のまま放置されている実態にある。

こうした状況の下で中小企業同友会、全国商工団体連合会など中小零細企業は右三機関の既往金利の引下げを強く求めている。又本八十五回国会においても、衆参両院の商工委員会において既往金利の引下げを求める決議が全会一致で採択されたところである。こうした国民の要求、国会の意思をふまえ次のとおり質問する。

一 政府系中小企業向け金融機関の既往金利の一部引下げ措置の期限切れに伴い、引き続き同措置を延長すべきであると思うがどうか。

二 右措置は、不況業種の赤字企業ということで対象が厳しく制限されているが、指定業種以外にも対象を広げるなど、同措置の拡大を検討すべきであると思うがどうか。

三 引き下げられる既往金利についても、現行では最高八・一パーセントだがさらにこれを引き下げる余地はないか。

四 環境衛生金融公庫など、右三機関以外の政府系金融機関についても右措置を適用すべきであると思うがどうか。

五 民間金融機関による中小企業向け融資に係る既往貸付金利の引下げについても、政府は指導を強めるべきであると思うがどうか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

不況業種に属する赤字中小企業を対象とする政府系中小企業金融三機関の既往貸出金利の軽減措置については、昭和五十二年十一月一日から実施してきたところである。

本措置は、昭和五十三年十月三十一日をもつて打切りの予定であつたが、中小企業を取り巻く経営環境の厳しさにかんがみ、今般、実施期限を六か月間延長し、昭和五十四年四月三十日までとすることとしたところである。

二について

政府系中小企業金融三機関で実施している既往貸出金利の軽減措置は、不況業種対策の一環として行つているものであり、このため中小企業信用保険法に基づく不況業種の指定を受けた業種を対象とすることとしている。この不況業種の指定の対象となつているのは、日本標準産業分類の細分類ベースで百五業種であり、全中小製造業に占めるウエイトは四割強に達している。

また、その中で赤字企業に限定しているのは、本措置が不況対策としての例外的なものであることから、黒字企業まで金利軽減を行うことは妥当でないと判断したからである。

三について

政府系中小企業金融三機関による既往貸出金利の軽減措置については、昭和五十三年四月から金利軽減幅を、更に年〇・五パーセント拡大し、本措置の一層の拡充を図つたところである。これにより、中小企業金融公庫及び国民金融公庫の対象企業に係る既往貸出金利は年八・一パーセントに引き下げられたが、例えば最も高金利の年九・四パーセントのものの引下げ幅は、当初め措置により引き下げられた分と合わせて年一・三パーセントとなつている。

この水準にまで引き下げたことにより、異常高金利による経営の圧迫を回避するという目的は達成されたものと考えており、これ以上引き下げることは考えていない。

四について

環境衛生金融公庫については、経営基盤の悪化している環境衛生関係営業者に対して、個別企業の実情に応じ、既往債務の条件変更等きめ細かな配慮を払うよう指導しているところである。

なお、沖繩振興開発金融公庫については、中小企業金融公庫及び国民金融公庫と同様の措置を講じているところである。

五について

従来から民間金融機関に対し、経営効率化によつてコストの経減を図り、中小企業向けを含め、貸出金利の円滑な引下げが行われるよう指導しているところである。

右答弁する。

衆議院の原文

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