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銀行等金融機関の行う貸付利息に関する質問主意書
衆議院 第72回 第11号
質問本文
衆議院議長 前尾繁三郎 殿
銀行等金融機関の行う貸付利息に関する質問主意書
銀行等金融機関の行う貸付業務について、次の二点において疑義があるので、政府は、これを是正するよう適切な措置を講ずべきであると考える。よつて、次の点につき、政府の見解を伺いたい。
一 手形割引の場合は、満期が来なければ受け取れない金額を今受け取ろうとするのであるから利息相当分を割引料として差し引かれるのは相当であるとしても、手形貸付の場合には、今必要とする金額から利息を天引きされると、実際に使える金額は利息相当分だけ減つてしまうので、借入目的を達成することができないことになろう。殊に経済的弱者である中小企業などの借主を不当に圧迫することになろう。貸付けの資金源である預金については、利息は後払いとなつているので、これとの対照からも貸付利息は後払いとするのが相当である。
以上のような理由により、貸付利息については天引きを禁止し、預金の場合と同様、利息を後払いとする政策的な配慮をすべきではないかと考えるが、政府の見解はどうか。
二 利息の二重取り(おどり又は両端入り)
手形貸付の場合には、利息は手形の満期当日までの分を前取りし、手形の書き替えをするときには、旧手形の満期当日を振出日とする新手形の交付を受け、振出日から満期までの利息の前払いを受けることになつているので、書き替え当日分の利息を二重取りする結果を生じている。証書貸付に手形貸付を併用した場合にも同様である。
これは、利息の計算については、初日と満期日とをともに含める(いわゆる両端入り)結果生ずるものであり、手形の書き替えをする場合には当然に二重取り(いわゆるおどり)となるのである。
このような銀行の一方的な約款は、はなはだしく不当と考えられるので、これを放任すべきではなく、直ちに監督権を発動して是正すべきものと考えるが、政府の見解はどうか。
右質問する。
政府答弁書
一について
金融機関が行う貸出の利息については、証書貸付の場合にあつては後取りを原則としているが、手形貸付の場合にあつては先取りとなつている。
手形貸付の場合先取りとなつているのは、手形本来の性格からして、手形法上手形は常に転々流通する可能性を持つものであり、かつ、現実にも他の金融機関等による再割引に付されることもあることによるものであつて、このような手形の性質を失わせることなく、利息を後取りとすることは技術的に困難であり、適切ではないと考える。
二について
手形貸付において手形を書替える場合に生じる利息の二重取りの問題については、書替日における新手形の利息(いわゆるおどり利息)の徴求は、全国銀行協会連合会等各金融関係団体において、昭和四十八年十月一日以降可及的速やかに廃止することを決定し、既に実行に移されている。
また、貸出利息の計算において貸出日と満期日との両日を計算の期間に含めること(いわゆる両端入り)は、金融機関が貸出を行う場合には、少くとも貸出日の前日までに資金手当をしておかなければならず、かつ、その資金を他に運用することができないという事情から生じてきた我が国の多年にわたる金融慣行である。
他方、貸出日と満期日のいずれかの利息を落す慣行(いわゆる片落ち)のある欧米諸国においても、前述のような事情から、貸出に際して、利息とは別に予約手数料(コミットメント・フィー)を徴求する等の例が多い。
したがつて、両端入りの問題については、利息、手数料等のあり方、借入者の負担等の問題をも勘案のうえ、慎重に検討すべきものと考える。
右答弁する。
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