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海岸の管理・保全に関する質問
参議院 第107回 第12号承知していない ×2
質問本文
海岸の管理・保全に関する質問主意書
近時、国有財産である海岸が、海岸周辺の土地を所有する私企業によつて公道等から遮へいされ、あたかも右私企業の私的所有物であるかのごとく利用されている(以下、かかる海岸を「プライベート・ビーチ」という)。
しかるに、国の海岸に対する管理は全く不十分であつて、結果的に、右私企業の海岸独占という違法状態を黙認しているに等しい状況にある。
国民の共有の財産としての海岸を、国民の自由な利用に供し得る状態の実現を目的として、次のとおり質問する。
なお、ここにいう海岸は、海岸の管理・保全等に関する特別法(例えば、海岸法、港湾法、その他の海岸の管理・保全に関する各種特別法規)の適用のない、自然公物としての海岸、いわゆる講学上における「法定外公共物」としての海岸を指称するものとする。
一 国有財産たる右海岸の所管省庁(部課)はどこか。
二 右海岸の管理・保全につき、次の諸点を明らかにされたい。
1 国は、右海岸の管理・保全を、地方公共団体等に委任しているか。機関委任しているとすれば、その法的根拠は何か。
2 右機関委任事務と地方自治法第二条第二項ないし第六項に規定する地方公共団体の事務とは、どのような関係にあるのか。
三 国が、右海岸の管理・保全をどのような方法で実行しているかにつき、次の諸点を明らかにされたい。
1 国が直接に行つている管理・保全に関する具体的方法を明示されたい。
2 国が、機関委任した地方公共団体等を介して行つている管理・保全に関する具体的方法を明示されたい。
四 前述のごとき「プライベート・ビーチ」に関する国の現状把握につき、次の諸点を明らかにされたい。
1 現在、「プライベート・ビーチ」は、全国にどの程度存在するか。その所在地、名称、海岸の独占的利用状況及び一般国民の利用の可否・状況を明示されたい。
2 仮に、右現状が十分に把握されていないとすれば、これを、より完全に把握するために、国としてとり得る方法ないしとるべき方法につき明示されたい。
五 右海岸を不法に占有している者に対して、国のとり得べき法律上の請求手続について、次の諸点を明らかにされたい。
1 国として、現在までに、右のごとき不法占有者に対して、何らかの法律上の請求手続をとつた事実は存するか。
2 いわゆる物権的請求権の行使は可能と考えられるか。
3 右権利行使が可能であるとした場合、権利者(原告)として権利行使すべき主体はだれか。
4 国以外の者が右主体であるとした場合、国は、右主体に対し、いかなる指揮・監督をなし得るか。
六 右海岸が民法第二百十条第二項にいう袋地である場合の囲繞地の通行に関し、以下の諸点を明らかにされたい。
1 袋地である右海岸の所有者である国は、囲繞地を通行する権利を有すると考えられるか。
2 袋地所有者たる国に囲繞地通行権が認められるとした場合、その通行権に基づき開設されるべき通路の状態は、プライベート・ビーチ化する以前に右海岸が利用されていた状況を基準として確定されると考えられるか。
3 右権利行使が可能であるとした場合、権利者(原告)として権利行使すべき主体はだれか。
4 国以外の者が右主体であるとした場合、国は、右主体に対し、いかなる指揮・監督をなし得るか。
七 国は、国有財産の所有・管理・保全の主体として、海岸のプライベート・ビーチ化に対し、何らかの対策をとることを考えているか。特に、現に存在するプライベート・ビーチに対して、前記五ないし六に述べた権利を、直ちに行使し、もつて、海岸の管理・保全を図る意思を有するか。
右質問する。
政府答弁書
一について
建設大臣官房会計課が担当している。
二の1について
国有財産法(昭和二十三年法律第七十三号)第九条第三項の規定に基づき財産管理事務を都道府県知事に取り扱わせている。
二の2について
国有財産法第九条第三項の規定に基づいて都道府県知事が取り扱う事務は、同法の規定に基づいた財産管理であり、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二条第二項から第六項までに規定する事務ではない。
三について
国は、御指摘の海岸については直接には管理を行つていないが、都道府県知事に対して、不法な占用、使用等により財産管理上支障が生ずることのないよう適切な管理に努めるべく指導しているところである。
四について
御指摘のいわゆるプライベート・ビーチの状況については十分に把握していない。今後、プライベート・ビーチ化に伴う国有財産の不法な占用、使用等により財産管理上必要を生ずる場合には、関係都道府県知事に対して、その実情の把握に努めるよう指導してまいりたい。
五について
国有財産の不法な占用又は使用により財産管理上支障が生ずる場合には、国有財産所有者たる国は、妨害排除請求権を行使することが可能であるが、御指摘の海岸について妨害排除請求権の行使を必要とするほどの財産管理上の支障を生じた事例は承知していない。
六について
国有財産が民法(明治二十九年法律第八十九号)第二百十条第二項に該当する土地である場合にはその所有者たる国がいわゆる囲繞地通行権を有することは、民有地の場合と同様と考えるが、御指摘の海岸のような場合、一般的には通路を開設する必要性は乏しいと考える。
七について
御指摘のいわゆるプライベート・ビーチ化により、直ちに財産管理上支障が生ずるものとは考えていないが、今後、プライベート・ビーチ化に伴う国有財産の不法な占用、使用等により財産管理上支障が生ずる場合には、関係都道府県知事に対して、必要な措置を講じるよう指導してまいりたい。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。