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レバレッジド・リ-スによる米国製航空機の輸入に関する質問

参議院 第112回 第2号

提出者
参議院
提出日
1988年1月25日
内閣転送 1988年1月27日
答弁書受領日
1988年2月16日
提出から22日
答弁の項目数
4
質問 1,091字/答弁 865字

質問本文

レバレッジド・リースによる米国製航空機の輸入に関する質問主意書

昨年十二月十四日付けの『税務通信』によると、近々国税庁は、レバレッジド・リース取引を全て金融取引とみなすことにより、実質上レバレッジド・リースを不可能にする方向で検討中とのことだが、この件につき以下質問する。

一 現在日本においてレバレッジド・リースの対象になつている主たる品目は、米国並びに欧州製大型旅客機(ジャンボ七四七ないしはA三〇〇)など航空機が中心で、年間数十機、数千億円と了解するが、事実関係はどうか。

二 国税庁は、土地取引などで巨利を得た者がレバレッジド・リースのレッサーとなることにより節税を図つているケースがあるので、税の公平の原則上も適切なる課税方法に変える必要有りとの観点の由だが、事実関係はどうか。

三 右の二が事実とすれば、国税庁の考え方も一理あらんとは思うが、他方、レバレッジド・リースが民間資金を活用した航空機輸入の促進に多大の貢献をしてきたこと、米国においても一定のルールのもとに税法上レバレッジド・リースが認められていることにも十分留意すべきである。したがつて、土地売却益の節税に乱用されないよう配慮しつつ、レバレッジド・リースの健全な発展を図るという方向で、税法上の取扱いを明確化すべきものであつて「実質的禁止」は適切な措置ではないと考えるが、政府の見解はどうか。

四 国税庁の調査が開始されて以降、リースに対する取扱いを変更した場合には、米国製航空機の輸入促進策の縮減と受け取られるおそれがある。航空機製造業は米国の主力輸出産業であることもあつて、米国の対日感情を刺激することになるが、政府としてどう対応するのか。

五 世界的な余剰資金の偏在が世界の金融界、特に為替及び株式市場に好ましからざる不安定要因となつていることが、しばしば指摘されている。特に我が国においては日米貿易摩擦解消、ひいては世界経済の安定成長のために内需拡大が当面の政策課題となつている。元来リース制度は、税制上のメリットを利用して投資促進を図ることで発達してきたもので、欧米では財政・金融政策につぐ第三の景気調整方法として採り上げられているところである。

したがつて内需拡大のためには、いまこそ投資促進のためのリース制度を整え、大いに民間の余剰蓄積を活用し、国際経済に応えるべき時と考える。かかる情勢下で利用価値の高い分野について税法上の取扱いを変更し、リース取引の一部を削減することになる行政措置をとることは、現下の最重要政策課題である内需拡大の趣旨に反すると考えるが、政府の見解はどうか。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

社団法人リース事業協会会員企業を対象とした調査によれば、昭和六十二年度において、いわゆるレバレッジド・リース取引で取り扱われた航空機の総数は約四十機、取得価額総額で約千八百億円と承知している。

二及び三について

現在行われているいわゆるレバレッジド・リース取引においては、契約内容等からみて賃借人がリース物件を実質的に所有していると認められるものがあり、また、賃貸人において当該リース物件の法定耐用年数に基づいて減価償却費を計上すると同時に、法定耐用年数に比し長期に設定されたリース期間に基づいて賃借人からリース料を収受するなどの特徴がみられる。このため、こうしたレバレッジド・リース取引では、賃貸人において、リース期間当初はリース料に比し多額の減価償却費が計上され、これにより賃貸人の他の事業等から生ずる所得を減少させる等の課税上の弊害を生じている事例もみられるところである。

したがつて、いわゆるレバレッジド・リース取引については、それ自体を規制するということではなく、適正、公平な課税の実現を図るとの見地から、取引の実態等を踏まえつつ、課税上の弊害が生ずることのないよう適切な措置を講ずべきものと考える。

四について

いわゆるレバレッジド・リース取引については、それ自体を規制するということではなく、適正、公平な課税の実現を図るとの見地から、適切な措置を講ずべきものであると考えている。

また、政府としては、輸入促進を図る観点等から、航空機についても特別の融資制度を設ける等の施策を講じているところである。

五について

リース取引は企業における設備調達手段として重要な役割を果たしているものと考えており、政府としては、今後も民間設備投資を進めていく上でリース取引の積極的な活用を図ることも必要であると考えている。

しかしながら、一方で、適正、公平な課税の実現を図る見地から、いわゆるレバレッジド・リース取引の中で課税上の弊害があるものについては、取引の実態等を踏まえつつ、適切な措置を講ずべきものであると考える。

参議院の原文

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