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信用保証制度に関する質問

参議院 第144回 第3号

提出者
参議院
提出日
1998年12月8日
内閣転送 1998年12月9日
答弁書受領日
1998年12月15日
提出から7日
答弁の項目数
4
質問 899字/答弁 868字

質問本文

信用保証制度に関する質問主意書

「中小企業等貸し渋り対策大綱」に基づく中小企業金融対策が本年十月一日より施行された。この中で中小企業金融対策の根幹の一つである信用保証制度の保証要件が大幅に緩和され、さらに政府は同制度の拡充を検討していると聞いている。このことについては、北海道拓殖銀行の破綻以降、不況の影響を最も深刻に受けている北海道をはじめ、不況にあえぐ全国の中小零細企業に対する当面の緊急経済対策として効果があると期待している。しかし、一部に国や自治体が相次いで打ち出した各制度の間で不整合な事例も見られる。また、中長期的な視野から考えると、保証要件の緩和等によるモラルハザードや事故率増加、代位弁済の回収率低下など、信用保証制度の健全運用について懸念が持たれる。さらに都道府県が信用保証協会に対し行っている補填の増加、つまり国民負担の増加も心配される。

そこで、以下のとおり質問する。

一、北海道庁が独自に設けた「金融変動対策特別資金」制度は、北海道信用保証協会の保証付きを要件としているが、政府は「国の制度より融資期間が長く、融資利率も低い制度へは保証付きを認めない」(中小企業庁)としているため、せっかくの制度が活用できない事態となっている。地方分権の流れの中で、それぞれの地域の実情を鑑みて柔軟に対応すべきと考えるが、政府の方針を伺いたい。

二、保証枠の拡大による保証件数の増加や、担保、第三者保証人などの要件緩和、さらには景気低迷により、将来的に代位弁済の増加が懸念されるが、政府はどのような見通しを持っているか。

三、政府は代位弁済の回収率を五割前後と見ているとの話もあるが、事実か。社団法人全国信用保証協会連合会によると、回収率は北海道で二割、東京でも三割前後という。担保や、第三者保証人を徴求しない保証が増え、担当職員の増加も見込めない中で、回収率は下がると考えるのが妥当と思われるが、政府の見通しとその根拠、対策を示されたい。

四、将来的に代位弁済の増加と、回収率の低下が発生した場合、信用保証制度の健全運営に懸念が発生しないか、政府の見通しと対策を示されたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

本年十月一日から実施されている信用保証協会の中小企業金融安定化特別保証制度(以下「特別保証制度」という。)については、民間金融機関の貸し渋りに対応し、中小企業者の金融の円滑化を図るため、全国統一の制度として新たに創設したものであり、従来の制度を阻害するものではない。

なお、御指摘の北海道が独自に設けている「金融変動対策特別資金」については、従来から北海道信用保証協会の保証付きで融資することとされているところ、特別保証制度の創設は「金融変動対策特別資金」に何ら変更を及ぼすものではなく、したがって、政府として、地方の独自の融資制度を妨げている事実はないと認識している。

二について

信用保証協会の代位弁済率については、全国平均で、平成五年度から平成八年度にかけては約一・四三パーセントから約一・四九パーセントで推移していたところ、平成九年度は約一・七一パーセントと高まっており、今後、代位弁済率が上昇する可能性があると認識している。しかし、特別保証制度については、仮に、代位弁済率が十パーセントになったとしても、信用保証協会の運営に支障が生ずることがないよう所要の予算措置を講じている。

三について

最近における無担保保証に係る回収率の実績が約五十パーセントとなっていることを勘案して、特別保証制度については、回収率を五十パーセントと想定して所要の予算措置を講じているところであるが、今後の回収率の見通しについては、特別保証制度発足後間もないことから、現段階でお答えするのは困難であり、今後とも引き続き注視してまいりたい。

四について

特別保証制度については、信用保証制度の健全な運営に影響を及ぼさないよう、各信用保証協会に経理を区分した特別の会計を設け、基本財産として新たに必要となる所要資金については、国から全額補助することとし、そのための補助金として二千億円の予算措置を講じている。

政府としては、今後とも、特別保証制度の実施状況、代位弁済の発生状況、回収状況等を注視しつつ、必要に応じ適切な対応を行ってまいりたい。

参議院の原文

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