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政治資金の透明化についての政府の対応に関する質問主意書

参議院 第161回 第27号

提出者
参議院
提出日
2004年12月3日
内閣転送 2004年12月3日
答弁書受領日
2004年12月10日
提出から7日
答弁の項目数
7
質問 1,854字/答弁 1,223字

質問本文

近年の政治家や政治団体に関連した数々の事件によって、国民の政治不信は深まるばかりである。特に、政治資金に関する事件は、社会的な悪影響が大きいため、政治資金の透明化に関して、政府はもとより国民全員が真剣に対応しなければならない状況となっている。これらの状況に対応して、各方面では、政治資金規正法の改正等について精力的に検討を行ってきているところである。

そこで、以下のとおり質問する。

一、政治資金規正法及び政治資金全般を所管する総務省は、政治資金課において、これらの所管事項について対応している。以下、この政治資金課について質問する。

1 現行の政治資金規正法は、すべての政治団体の会計責任者に対して、毎年、いわゆる政治資金収支報告書を提出することを義務付けている。この政治資金収支報告書は、国民が政治資金について知ることのできる公式情報の大部分の情報を含んでいるが、これらの政治資金収支報告書のうち総務大臣に提出されるものの真偽の確認を、提出時若しくは提出直後の時期に、総務省政治資金課はどの程度行っているのか示されたい。

2 現在の政治資金課が行う政治資金収支報告書の真偽確認は、現在の社会問題となっている政治資金の透明化のために十分なものであるか、政府の見解を示されたい。

二、政治資金の透明化には、政治資金収支報告書の公表を質的・量的にも拡大することが適当であり、この拡大には、政治資金収支報告書の電子化が欠かせないと思われる。以下、この政治資金収支報告書の電子化について質問する。

1 政治資金収支報告書の電子化は、行政の情報化の一環として検討項目となっているほか、平成十四年分の政治資金収支報告書のうち総務大臣に提出されるものが電子データで総務省のウェブサイト上に公開されたこと等により、着実に進捗していると思われるが、今後どのように政治資金収支報告書の電子化の拡大を考えているか、政府の見解を示されたい。

2 現行の政治資金規正法は、ある年の政治資金収支報告書を、その要旨が公表された日から三年を経過する日まで保存しなければならないとしているが、政治資金収支報告書が電子化された場合、この三年という期間を超えて保存が物理的に可能かどうか、政府の見解を示されたい。

3 現行の政治資金規正法では、毎年九月中旬の日に、前年度分の政治資金収支報告書の要旨を官報掲載し、その日から政治資金収支報告書の閲覧を可能としている。このとき、閲覧可能となった政治資金収支報告書は、その前年度である三月末までに提出された政治資金収支報告書であり、提出から官報掲載まで六か月程度が経過している。政治資金収支報告書が電子化された場合、提出後早急に官報掲載等の公表ができるか、政府の見解を示されたい。

三、政治資金は、大部分が政治団体の資金として運用されている性質上、政治資金の透明化には、政治団体が扱う政治資金の税制面及び会計監査面からの対応も必要であるかと思われる。以下、この政治団体が扱う政治資金の税制面及び監査面からの検討について質問する。

1 政治資金収支報告書における政治団体の収入には複数の項目が存在している。そのうち、機関紙誌の発行その他の事業による収入項目等による収入の一部は、法人税法上の収益事業による収入として課税が適当であるものが存在すると思われる。政治団体が扱う政治資金の税制面の諸問題を所管する財務省は、法人税法上の収益事業を行っている政治団体の実態をどの程度把握しているか示されたい。

2 誠に遺憾ながら、政治団体に対する寄附に極度に反応する法人は多く存在するのが現実である。そのうちの多くは、会計監査を担当する公認会計士等が、政治団体に対する寄附のリスクを指摘するからであると思われる。

不正経理を行っている政治団体に寄附を行うリスクの指摘は的を射た指摘だと思われるが、政治団体全体に対する寄附自体をリスクと指摘する例も多々見られるのが現実である。会計監査面の諸問題を所管する金融庁は、後者のような例を認識しているかどうか、また、どのようにこの問題に対処することを考えているか示されたい。

3 以上のことを踏まえ、政治資金全般を所管する総務省、政治資金の税制面の諸問題を所管する財務省及び政治資金の会計監査面の諸問題を所管する金融庁は、政治資金の透明化のために、連携して各施策を行うべきだと考えるが、どのような連携を行っているか、また行っていくことを考えているか示されたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

総務省においては、政治資金規正法(昭和二十三年法律第百九十四号)第三十一条の規定に従い、政治団体から提出された収支報告書について、形式上の不備がないか又は記載すべき事項の記載が不十分ではないかという点についての審査(以下「形式審査」という。)を行っているところであり、十分に形式審査を尽くすべく努めているところである。なお、記載内容の真偽を確認するためには、立入検査等の権限が必要となるが、同法では、総務大臣又は都道府県の選挙管理委員会(以下「総務大臣等」という。)にこのような権限は与えられていないところである。

二の1について

御指摘の「政治資金収支報告書の電子化」については、「e―Japan戦略」(平成十三年一月二十二日高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部決定)、「e―Japan重点計画―2002」(平成十四年六月十八日高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部決定)及び「行政情報の電子的提供に関する基本的考え方(指針)」(平成十三年三月二十九日行政情報化推進各省庁連絡会議了承)に基づき、現行の政治資金規正法の範囲内において、電子的手段による情報提供を行っているところであり、今後も引き続き取り組んでまいりたいと考えている。

二の2について

「政治資金収支報告書が電子化された場合」に、当該報告書のデータを三年を超えて保存することについては、物理的には可能であると考えるが、別途制度的な検討が必要であると考える。

二の3について

「政治資金収支報告書が電子化された場合」においても、総務大臣等が、要旨の公表に向け、形式審査等を十分に尽くすための期間は必要であると考えている。

三の1について

政治団体のうち、法人税法(昭和四十年法律第三十四号)第二条第六号に規定する公益法人等とみなされるもの及び同条第八号に規定する人格のない社団等に該当するものについては、同法上、同条第十三号に規定する収益事業から生じた所得について法人税が課されており、また、収益事業を営む場合については法人税の申告書の提出義務が課されている。

国税当局としては、適正な課税を実現するという観点から、提出された申告書及び各種資料情報等に基づき、政治団体も含めた法人税の納税義務がある者の実態の把握に努めているところである。

三の2について

金融庁は、法人の会計監査を担当する公認会計士や監査法人が、財務諸表に表示された政治団体に対する寄附自体を会計監査においてリスクとして指摘するといった事例に係る具体的な報告は受けていないが、いずれにせよ、会計監査におけるリスクの評価については、公認会計士や監査法人により個々の具体的な事例に応じて、会計処理の適正性確保等の観点から適切に判断されるものと考えている。

三の3について

現在も必要に応じて関係省庁で所要の情報交換を行うなど、適宜適切に連携を行っており、今後も引き続き連携してまいりたいと考えている。

参議院の原文

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