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不招請勧誘禁止に関する質問主意書

参議院 第164回 第82号お答えすることは困難 ×1

提出者
参議院
提出日
2006年6月15日
内閣転送 2006年6月16日
答弁書受領日
2006年6月22日
提出から7日
答弁の項目数
11
質問 1,799字/答弁 2,026字

質問本文

平成九年に農林水産省と通商産業省(現・経済産業省)がまとめた「委託者保護に関する研究会中間とりまとめ」においてさえ、商品先物取引において、個人投資者は、その八割が損失を被っている。さらに「仕切り拒否」、「仕切り回避」というトラブルが示す通り、勝ち逃げを許さない業界の体質が指摘されており、実際は、ほとんどの個人投資家が最後は出資金を全て失って取引を終了しているのではないかと思われる。

それゆえ、独立行政法人国民生活センターも「一般消費者は絶対に手を出さない」と警告している。

そこで、以下質問する。

一 二〇〇四年四月一四日の商品取引所法の一部を改正する法律案に対する衆議院経済産業委員会附帯決議(以下「衆議院附帯決議」という。)第三項には、「商品取引員の受託業務の実態を毎年調査し、公表するよう努めること。」となっている。

1 衆議院附帯決議を受けて、二〇〇四年四月一五日から今日までに、政府はどのような調査を行い、どのような方法で公表してきたか明らかにされたい。また、この調査の結果、どのような商品取引員の受託業務の実態が明らかになったか示されたい。

2 1の調査の結果を受け、又はその他政府が把握している資料に基づいて、取引が終了した時点において、個人委託者が利益を得た割合、あるいは損失を被った割合並びに平均的損失額を、取引損益だけでなく手数料も含めた計算にて明らかにされたい。

3 1の調査の結果を受け、又はその他政府が把握している資料に基づいて、個人委託者が取引を始めたきっかけについて、電話、訪問等の不招請勧誘による割合を明らかにされたい。

4 1の調査の結果を受け、又はその他政府が把握している資料に基づいて、多数の注文の値段が一致するまで調整し、単一約定値段で売買をする板寄せ手法をとる取引所において、売買の注文数の差額だけを取引所に出し、値段が決まった後に差額以外の残りを取引所に出して取引を成立させるバイカイ付け出しによる取引成立の割合を明確に示されたい。

二 衆議院附帯決議第二項及び二〇〇四年四月二七日の商品取引所法の一部を改正する法律案に対する参議院経済産業委員会附帯決議(以下「参議院附帯決議」という。)第二項には、両建て勧誘、特定売買、向玉については、悪用されることのないよう厳正に対処する旨が示されている。よって、参議院附帯決議に対する政府の認識について質問する。

1 ここでいう「特定売買」とはどのような取引を考えているのか。従前のチェックシステム、MMT(ミニマムモニタリング)の特定売買と同じか。政府の見解を示されたい。

2 ここでいう「向玉」とはどのような取引を考えているのか。いわゆる差玉向(差玉を埋めて取組高を均衡させるもの)も含むか。また、「向玉」かどうかはどのようにして判断するのか。政府の見解を示されたい。

3 「厳正に対処する」とは、具体的に何を指すのか。厳正に対処した例があれば明らかにされたい。

三 衆議院附帯決議第五項及び参議院附帯決議第三項には、商品取引員に対する監督体制について、米国の商品先物取引委員会(CFTC)等も参考として、今後の体制強化について検討を行う旨が示されている。政府は、これら附帯決議を受けて、具体的に、CFTCのどのような点を参考にし、商品取引員に対する監督体制強化について、どのような検討を行ってきたのか。

四 不招請勧誘禁止の議論の前提として、個人委託者に関して、取引を始めたきっかけが不招請勧誘による割合、取引を終了した時点での損益の割合及び金額、取引期間等を調査し、実態を把握する必要がある。これらは商品取引員から報告を求めれば容易に可能であり、立入検査でも目的は達する。また、外部に委託調査することも可能である。ついては、

1 政府は、これまでに、かかる報告徴収、立入検査、委託調査等を行ったことがあるか。あるならば、その年月日、結果について明らかにされたい。

2 今後、これらの報告徴収等を行うのか。

五 訴訟において、商品取引員又は外務員に対して損害賠償を命ずる判決が確定した場合、これによって法令違反等の違法行為が確定するが、これら違法行為に対して行政処分は行っているか。

また、これまで、弁護士等から判決の送付・処分申立等を受けた件数及びそれに対する処分結果を明らかにされたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一の1について

お尋ねの調査については、御指摘の附帯決議の趣旨を尊重し、平成十八年度において必要な予算措置を講じたところであり、今後適切に実施していくこととしている。

一の2について

平成九年九月八日に農林水産省及び旧通商産業省により取りまとめられた「委託者保護に関する研究会中間とりまとめ」(以下「中間とりまとめ」という。)によれば、取引が終了した時点での損益ではないが、委託手数料を含んだ損益状況として、利益を得た者の割合が二十三パーセント、損をした者の割合が七十五パーセント、損益不明である者の割合が二パーセントとなっている。また、農林水産省及び経済産業省が平成十六年三月に行ったアンケート調査では、平成十五年の一年間における個人委託者の損益状況は、取引が終了した時点での損益ではないが、委託手数料を含んだ損益状況として、利益を得た者の割合が約二十七パーセント、損をした者の割合が約七十三パーセントであり、損失を被った委託者の平均損失額は、約三百七十万円となっている。

一の3について

中間とりまとめによれば、商品取引員と取引を行ったきっかけについて、電話勧誘又は飛び込み訪問による商品取引員の積極的勧誘によるものの割合が六十パーセント強となっている。

一の4について

お尋ねについては、政府として把握している資料がないため、お答えすることができない。

二の1について

御指摘の附帯決議に規定されている特定売買について、政府としてその定義をお示しする立場にはない。なお、一般に、特定売買とは、「委託者売買状況チェックシステムについて」(昭和六十三年十二月二十七日付け食流第六千五十号農林水産省食品流通局商業課長通達)及び「売買状況に関するミニマムモニタリングシステム(MMT)について」(平成元年一月二十三日付け通商産業省産業政策局商務室長通達)において規定されていた特定売買を指すと認識している。

二の2について

御指摘の附帯決議に規定されている向玉について、政府としてその定義をお示しする立場にはない。なお、一般に、向玉とは、商品取引受託業務に係る取引と対当する自己の取引をすることをいい、御指摘の差玉向についてもこれに含まれるものであると認識している。向玉のうち、故意に商品取引受託業務に係る取引と自己の取引とを対当させて委託者の利益を害することとなる取引をすることについては、商品取引所法施行規則(平成十七年農林水産省・経済産業省令第三号)第百三条第二号において禁止されているところであるが、同号で禁止されている取引に該当するか否かについては、個々の取引内容等を把握した上で、個別具体に判断する必要がある。

二の3について

商品取引所法の一部を改正する法律(平成十六年法律第四十三号)による商品取引所法(昭和二十五年法律第二百三十九号)の一部改正に伴う商品取引所法施行規則の改正により、例えば、両建て勧誘については、同規則第百三条第九号において、数量又は期限を同一にしない取引等の委託をその取引等を理解していない顧客から受けることを禁止することとし、また、向玉については、同規則第百三条二号において、故意に商品取引受託業務に係る取引と自己の取引を対当させて委託者の利益を害することとなる取引をすることを禁止行為として明確に規定した。

三について

商品取引員に対する監督体制については、米国の商品先物取引委員会(CFTC)における規模等も参考として、農林水産省及び経済産業省における必要な監督体制の充実等について検討を行ってきたところであり、この検討結果を踏まえ、農林水産省及び経済産業省において、平成十六年度から平成十八年度にかけて、商品取引所法に基づく立入検査業務を行う検査官を二倍程度に増加させるとともに、事前通告なしでの立入検査を積極的に活用するなど監督体制等の強化を図ったところである。

四の1について

中間とりまとめによれば、商品取引員と取引を行ったきっかけについて、電話勧誘又は飛び込み訪問による商品取引員の積極的勧誘によるものの割合が六十パーセント強となっている。

四の2について

現時点においては、御指摘のような報告徴収等を行う予定はないが、商品取引員の法令遵守体制等について一斉に点検を行うため、報告徴収を行うことを予定している。

五について

一般に、商品取引員に対して行政処分を行うに当たっては、関係者に対するヒアリング、商品取引所法に基づく立入検査及び報告徴収、関連する民事裁判及び刑事裁判等により事実関係の把握に努め、その結果、行政処分をするに足りる事実関係が認められる場合には、商品取引所法に照らし、厳正に行政処分を行っている。

また、他のお尋ねの件数及び処分結果については、関係する情報を取りまとめた既存の資料が存在せず、また、新たに調査を行うことは膨大な作業を必要とすることから、お答えすることは困難である。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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