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日米同盟の「双務性」に関する質問主意書
参議院 第165回 第4号お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×4個別の事案 ×1
質問本文
安倍内閣総理大臣は従来より、日米同盟の「双務性」を高める必要性を強調してきた。安倍内閣総理大臣の姿勢からは、「双務性が足りない」との認識が見受けられる。
そこで、安倍内閣総理大臣に対し、日米同盟の「双務性」の内容等について、以下質問する。
一 日本政府はこれまで毎年、在日米軍のために巨額の「思いやり予算」を支出してきたが、本来ならば米軍が支払って当然の項目ばかりである。このような重い負担を強いられているにもかかわらず、これを「双務性」の負担だと認識しているのか、明らかにされたい。また、「思いやり予算」の昨年度の執行額及び今年度の予算額を示すとともに、「思いやり予算」以外の日米安全保障条約の関連支出についても同様に明らかにされたい。
二 在日米軍施設・区域の約七十五パーセントが集中している沖縄県を始め、日本の多くの自治体には、基地、演習場などの米軍施設が置かれている。沖縄の現実に照らしても明確なように、これほど重すぎる「双務性」の負担はないと考えるが、認識を明らかにされたい。
三 日本人、とりわけ沖縄民族を始めとする米軍基地を多く抱える地域の住民は、「不平等条約」と言っても決して過言ではない日米地位協定のくびきに長年苦しめられてきた。「双務性」を主張する前に、日米地位協定の改正による平等化こそ急ぐべきではないか。この点につき、見解を明らかにされたい。
四 日本は、高額の米国製兵器類を大量に輸入してきた。このことも「双務性」の一端を補っていると考えるが、認識を明らかにされたい。
五 安倍内閣総理大臣のねらいどおり「双務性」を高めていけば、日本で軍産複合体が更に成長し、福祉予算などが一層削減されるなど国家予算を食い荒らし、民主制度を歪めることにもなりかねない。日本人の多くが抱くこのような懸念についての認識を明らかにされたい。
六 在沖縄米軍海兵隊のグアム島移転に関連し、日本人は、小泉前政権の約束によって、支払い根拠が定かではない膨大な「移転費」を負担させられることになった。これは理不尽であり、「双務性」の逸脱と言うしかないと考えるが、認識を明らかにされたい。
七 一から六までの答弁を踏まえ、安倍内閣総理大臣の言う「双務性」とは何かを具体的に明らかにされたい。また、「双務性」を高める必要性について、その理由を明確に示されたい。
八 安倍内閣総理大臣の言う「双務性」は一般的には、「集団的自衛権」すなわち「日米両軍合同の海外展開」を将来的に確立することだと解釈されている。数多くの世論調査で明らかなように、日本人有権者の多くはそのようなことは望んでいない。ましてや、海外に「出兵」させられる可能性のある若者たちの大多数は、それを望んでいないどころか反対している。安倍内閣総理大臣は、二〇〇四年四月にワシントンで講演した際、「双務性を高めることによって、我々の主張を米国に言うことができる、という信念に基づき、祖父は一九六〇年の安保改定を断行した」との趣旨を発言している。安倍内閣総理大臣は、海外出兵を望まない現在の日本人の世論よりも、岸信介元内閣総理大臣の遺志の方が大切だと考えているのか、明確に示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
お尋ねの「「双務性」の負担」の内容が必ずしも明らかではないが、政府としては、厳しい財政事情にも十分配慮しつつ、日米安保体制の円滑かつ効果的な運用の確保のため、在日米軍駐留経費負担につき適切に対応してきているところである。
事務費等を除く在日米軍駐留経費負担に係る平成十七年度における決算額は約二千三百八十八億円であり、在日米軍駐留経費負担に係る平成十八年度における予算額は約二千三百二十六億円である。お尋ねの「「思いやり予算」以外の日米安全保障条約の関連支出」については、その内容が必ずしも明らかではなく、お答えすることは困難である。
二について
在日米軍の施設及び区域が所在する地方公共団体(以下「地元」という。)の負担については、政府としてこれを十分に認識している。今般の在日米軍の兵力構成の見直しは、在日米軍が有している抑止力を維持しつつ、地元の負担の軽減を図るものであり、政府としては、沖縄県等の地元の切実な声によく耳を傾け、地域振興策等についてもしっかり取り組むことにより、これを着実に実施していく考えである。
三について
お尋ねの「平等化」の内容が必ずしも明らかではないが、政府としては、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定(昭和三十五年条約第七号)については、その時々の問題について運用の改善により機敏に対応していくことが合理的であるとの考えの下、引き続き運用の改善に努力していく考えである。
四について
お尋ねの「「双務性」の一端を補っている」の内容が必ずしも明らかではないが、政府としては、装備品の取得については、性能及び価格に加え、維持、補給及び教育訓練の容易性、我が国独自の改善の必要性等も考慮した費用対効果に関する検討に基づき適切に判断してきたところである。
五について
政府としては、「中期防衛力整備計画(平成十七年度~平成二十一年度)について」(平成十六年十二月十日閣議決定)、「在日米軍の兵力構成見直し等に関する政府の取組について」(平成十八年五月三十日閣議決定)及び「経済財政運営と構造改革に関する基本方針二○○六について」(平成十八年七月七日閣議決定)にあるように、厳しい財政事情の下、政府全体として一層の経費の節減合理化を行う中で、防衛関係費においても、国の他の諸政策との調和を図りつつ、更に思い切った合理化・効率化を行い、効率的な防衛力整備に努めることとしている。
六について
お尋ねの「「双務性」の逸脱」の内容が必ずしも明らかではないが、政府としては、沖縄県に所在する海兵隊部隊のグアムへの移転については、在日米軍の施設及び区域が集中する沖縄県の負担の軽減にとって極めて重要であり、我が国としても所要の経費を分担し、これを早期に実現することとしている。
七及び八について
安倍内閣総理大臣は、日米安保体制の円滑かつ効果的な運用を確保するためには、その基礎となる日米両国間の信頼関係を常に確固たるものとしておく必要があり、そのためには、日米両国が日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約(昭和三十五年条約第六号)及び関連取極の下でそれぞれの能力に基づいて適切な貢献を行うべく平素から一層努力していかなければならないとの趣旨を「双務性を高める」努力として述べているものと承知している。
なお、集団的自衛権については、政府としては、大量破壊兵器やミサイルの拡散、テロとの闘いといった国際情勢の変化や、武器技術の進歩、我が国の国際貢献に対する期待の高まりなどを踏まえ、日米同盟がより効果的に機能し、平和が維持されるようにするため、いかなる場合が憲法で禁止されている集団的自衛権の行使に該当するのか、個別具体的な例に即し、よく研究していく考えである。
この答弁書に出てくる定型句
お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×4個別の事案 ×1
語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。
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