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出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律案及び同法の在留資格取消制度に関する質問主意書

参議院 第189回 第207号お答えすることは困難 ×3

提出者
参議院
提出日
2015年7月15日
内閣転送 2015年7月22日
答弁書受領日
2015年7月28日
提出から13日
答弁の項目数
3
質問 1,918字/答弁 1,556字

質問本文

本年三月六日、政府は出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律案(以下「本法律案」という。)を提出した。本法律案では、出入国管理及び難民認定法(以下「現行法」という。)第二十二条の四第一項を改正し、在留資格取消制度の事由を追加するとしているが、既に現行法の下で実施されている在留資格取消制度の運用状況との関わりから、以下、質問する。

一 本法律案では、在留資格取消の対象について、所定の活動を継続して三か月以上行わないで在留している場合(現行法第二十二条の四第一項第六号)に加え、所定の活動を行わず、「他の活動を行い又は行おうとして在留している」場合も、在留資格取消事由とする(本法律案で追加される第二十二条の四第一項第五号)。現行法第二十二条の四第一項第六号に基づく在留資格取消処分は、二〇一二年に十六件、二〇一三年に五十八件、二〇一四年に六十四件となっているが、その在留資格別、国籍別、男女別の内訳を示されたい。また、どのようなケースを取消処分に相当すると判断したのか、在留資格別に例示されたい。

同号が定めている「当該活動を行わないで在留していることにつき正当な理由がある場合を除く」という例外規定によって、同号による取消処分がなされなかった過去十年間の件数と、その在留資格別、国籍別、男女別の内訳を示されたい。また、どのようなケースを「正当な理由がある」と判断したのか、在留資格別に例示されたい。

また、現行法第二十二条の四第二項には、「法務大臣は、前項の規定による在留資格の取消しをしようとするときは、その指定する入国審査官に、当該外国人の意見を聴取させなければならない」とあるが、二〇一二年から二〇一四年の間で、同項に基づいて意見聴取をした件数とその取消事由(同条第一項第一号から第十号)別の内訳及び同条第五項による取消件数とその取消事由(同条第一項第一号から第十号)別の内訳を示されたい。

二 現行法第二十二条の四第一項第七号では、在留資格取消事由として「日本人の配偶者等の在留資格(中略)をもつて在留する者又は永住者の配偶者等の在留資格(中略)をもつて在留する者が、その配偶者の身分を有する者としての活動を継続して六月以上行わないで在留していること」と定めている。しかし、その適用に対しては、現行法第二十二条の五で「前条第一項に規定する外国人について同項第七号に掲げる事実が判明したことにより在留資格の取消しをしようとする場合には、第二十条第二項の規定による在留資格の変更の申請又は第二十二条第一項の規定による永住許可の申請の機会を与えるよう配慮しなければならない」と明示し、また二〇〇九年の衆議院及び参議院の両法務委員会における附帯決議でも、「その弾力的な運用を行うとともに、配偶者からの暴力等により当該活動を行わないことに正当な理由がある場合には、在留資格の取消しの対象とならない旨の周知徹底を図ること」とされた。現行法第二十二条の四第一項第七号に基づく在留資格取消処分は、二〇一三年に十九件、二〇一四年に三十件となっているが、その在留期間別、国籍別、男女別の内訳と、そのうち婚姻中だが在留資格を取り消した件数を示されたい。また、どのようなケースを取消処分に相当すると判断したのか、国籍別に例示されたい。

同号が定めている「当該活動を行わないで在留していることにつき正当な理由がある場合を除く」という例外規定によって、同号による取消処分がなされなかったここ三年間の件数と、その在留期間別、国籍別、男女別の内訳を示されたい。また、どのようなケースを「正当な理由がある」と判断したのか、国籍別に例示されたい。

三 人種差別撤廃委員会は二〇一四年八月、日本の第七-九回合同報告書に関する総括所見のパラグラフ十七において、現行法第二十二条の四第一項第七号について「これらの条項は、夫によるドメスティック・バイオレンスの被害者である外国人女性が、虐待的な関係性から逃れ、支援を求めることを妨げうる」と懸念し、「締約国は、日本人あるいは永住資格を有した日本人でない者と婚姻している外国人女性が離婚や絶縁と同時に国外追放されないように、また法律の適用は、事実上、女性たちを虐待的な関係性のなかにとり残さないように法律を見直すべきである」と勧告した。さらに同委員会は、この「勧告のフォローアップに関する情報を、本総括所見採択の一年以内に提供するよう」日本政府に求めている(同総括所見パラグラフ三十二)。政府は、同委員会の勧告を真摯に受け止めて回答しなければならないが、その検討状況、内容と送付時期を明らかにされたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号。以下「入管法」という。)第二十二条の四第一項第六号に掲げる事由による在留資格の取消しを行った件数は、平成二十四年から平成二十六年までの三年間の合計で百五十六件であり、その在留資格別内訳は、「公用」三件、「投資・経営」一件、「技術」三件、「人文知識・国際業務」十八件、「企業内転勤」二件、「技能」四件、「技能実習第一号ロ」二件、「技能実習第二号ロ」八件、「留学」八十五件、「家族滞在」三十件であり、その国籍・地域別内訳は、ミャンマー四件、バングラデシュ三件、スリランカ五件、中国百二件、台湾一件、インドネシア六件、韓国七件、ネパール十件、フィリピン五件、タイ一件、ベトナム八件、スウェーデン一件、ベナン一件、ガーナ二件であり、その男女別内訳は、男性八十九件、女性六十七件である。

このうち、例えば、在留資格「人文知識・国際業務」に係る事例としては、雇用されていた会社を退職した後、正当な理由がないのに所定の活動を行うことなく三月以上本邦に在留していた事例があり、在留資格「留学」に係る事例としては、通っていた教育機関を退学した後、正当な理由がないのに所定の活動を行うことなく三月以上本邦に在留していた事例がある。

入管法第二十二条の四第一項第六号の「正当な理由」があるものと認定して在留資格の取消しを行わなかった事例については、統計をとっていないため、その件数や内訳、具体的事例をお答えすることは困難である。

また、入管法第二十二条の四第二項の規定による意見聴取を行った件数や事由別内訳、同条第五項の規定による在留資格の取消しを行った件数や事由別内訳については、いずれも統計をとっていないため、お答えすることは困難である。

二について

入管法第二十二条の四第一項第七号に掲げる事由による在留資格の取消しを行った件数は、平成二十五年及び平成二十六年の二年間の合計で五十件であり、その在留期間別内訳は、三年四十三件、一年七件であり、その国籍・地域別内訳は、バングラデシュ一件、中国十七件、台湾二件、韓国四件、ネパール一件、パキスタン二件、フィリピン十二件、タイ二件、トルコ一件、ベトナム一件、カメルーン一件、エジプト一件、米国一件、ブラジル一件、パラグアイ一件、ペルー二件であり、その男女別内訳は、男性二十件、女性三十件である。このうち、婚姻中の者に係る件数については、統計をとっていないため、お答えすることは困難である。

入管法第二十二条の四第一項第七号に掲げる事由による在留資格の取消しを行った事例としては、例えば、「日本人の配偶者等」の在留資格をもって在留するフィリピン人が、配偶者である日本人と離婚した後、六月以上本邦に在留していた事例がある。

入管法第二十二条の四第一項第七号の「正当な理由」があるものと認定して在留資格の取消しを行わなかった件数は、平成二十四年から平成二十六年までの三年間の合計で二件であり、その在留期間は、いずれも三年であり、その国籍は、いずれも中国であり、性別は、いずれも女性であったところ、その事例としては、例えば、中国人が、配偶者からの暴力を理由に当該配偶者と別居していたため、配偶者の身分を有する者としての活動を行っていなかった事例がある。

三について

御指摘の勧告に対するフォローアップの情報の提出については、関係府省庁間で協力の上、期限内の提出に努めてまいりたい。なお、その内容については、政府内で調整を図っているところであるので、明らかにできる段階には至っていないが、現在においても、当該勧告の趣旨を踏まえ、出入国管理行政上の諸手続の際、個々の事情を考慮し、人道的な観点から適切に対応しているところである。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×3

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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