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地方交付税の基準財政需要額の根拠に関する質問主意書
参議院 第208回 第50号趣旨が明らかではない ×5
質問本文
地方交付税交付金等(地方交付税交付金及び地方特例交付金。以下「地方交付税」という。)は、一般会計歳出において、国債費を除いて社会保障費に続く二番目に大きな支出項目となっている。したがって、日本の財政の観点から地方交付税の果たす役割は極めて大きいと言える。以上を踏まえ、地方交付税額の算定根拠である基準財政需要額の根拠等について、以下質問する。
一 直近の基準財政需要額の算定に用いられた「道府県分個別算定経費の各項目別及び包括算定経費の各測定単位別(人口・面積)の金額」及び「市町村分個別算定経費の各項目別及び包括算定経費の各測定単位別(人口・面積)の金額」の総額はどこで開示されているのか示されたい。また、これまで基準財政需要額の算定に用いられたデータはどこで開示されているのか示されたい。
二 前記一に関し、もし算定の根拠となったデータが開示されていないとすれば、開示しなくてもよいとする法的根拠は何か。具体的な法律とその条文を示されたい。
三 「道府県分個別算定経費の各項目別及び包括算定経費の各測定単位別(人口・面積)の金額」及び「市町村分個別算定経費の各項目別及び包括算定経費の各測定単位別(人口・面積)の金額」の開示の是非について、政府の見解を示されたい。
四 地域の元気創造事業費の人口一名当たりの単位費用として道府県九百五十円、市町村二千五百三十円の金額を算出した計算式について示されたい。また、その計算式の法的根拠は何か示されたい。
五 地域の元気創造事業費の「経常態容補正Ⅱ」について、道府県分の計算式の各構成項目の掛け率が全て〇・一で統一されている。例えば、製造品出荷額、若年者就業率、事業所数などが全て同じ〇・一の掛け率となっているのはなぜなのか、その法的根拠を示されたい。また、この数値がいつから統一されているのか、政府の見解を示されたい。
六 地域の元気創造事業費の「経常態容補正Ⅱ」にβ(算定額を総額に合わせつけるための率。以下同じ。)の係数が含まれている。したがって、同事業費は地方公共団体の財政需要に基づいて総額を算定しているのではなく、例えば、令和二年度において同事業費は約三千九百億円として予め総額が決まっており、それに合わせた金額を算出するためにβを掛け合わせていると理解して良いのか政府の見解を示されたい。
七 毎年、地方交付税総額の六パーセントが特別交付税に割り当てられている。
1 地方交付税総額の六パーセントが特別交付税に割り当てられている法的根拠は何か示されたい。
2 地方の特別の財政需要が六パーセントを超えた場合はあったのか。その場合、どのような処理をしてきたのか示されたい。
3 地方の特別の財政需要が六パーセントに達しなかった場合はあったのか。その場合、どのような処理をしてきたのか示されたい。
八 国民に対する説明責任の観点から、特別交付税の個別の交付額・交付先の決定に関して、地方自治体側からの要望等の書面が存在する場合、その全てを総務省のホームページ上で情報開示すべきと考えるが、政府の見解を示されたい。また、要望等の書面が存在しない場合、どのような手続き、計算式、法的根拠に基づいて、個別の交付額・交付先を決定しているのかを総務省のホームページ上で情報開示すべきと考えるが、政府の見解を示されたい。
九 基準財政需要額の算定のための計算式の数字の根拠について、財務省が総務省に対してどのような予算査定を行っているのかを具体的に示されたい。
なお、本質問主意書については、答弁書作成にかかる官僚の負担に鑑み、転送から七日以内での答弁は求めない。国会法第七十五条第二項の規定に従い答弁を延期した上で、転送から二十一日以内には答弁されたい。
右質問する。
政府答弁書
一から三までについて
お尋ねの「直近の基準財政需要額の算定に用いられた「道府県分個別算定経費の各項目別及び包括算定経費の各測定単位別(人口・面積)の金額」及び「市町村分個別算定経費の各項目別及び包括算定経費の各測定単位別(人口・面積)の金額」の総額」及び「これまで基準財政需要額の算定に用いられたデータ」の意味するところが必ずしも明らかではないが、都道府県及び市町村のそれぞれにおける個別算定経費の費目別及び測定単位別の算定額の合算額並びに個別算定経費以外の経費の測定単位別の算定額の合算額については、総務省のホームページにおいて掲載するとともに、同省において毎年度作成している「地方交付税関係資料」や「地方交付税等関係計数資料」を、都道府県や国立国会図書館へ配布することにより公表している。
四について
令和四年度の地域の元気創造事業費の単位費用については、標準的条件を備えた人口百七十万人の道府県及び人口十万人の市における地域産業の振興や雇用の創出などの地域経済活性化に要する経費をそれぞれ十六億千五百万円及び二億五千三百万円とし、これらをそれぞれの人口で除した九百五十円及び二千五百三十円としている。単位費用については、普通交付税の算定方法に関する主要事項として地方交付税法(昭和二十五年法律第二百十一号。以下「法」という。)に規定されており、地域の元気創造事業費の単位費用は、法附則第五条の二第一項に規定されているが、地域の元気創造事業費の単位費用の算定に用いる式については、法に規定されていない。
五について
道府県の地域の元気創造事業費に係る経常態容補正Ⅱについては、地域経済活性化に向けた各地方団体の取組の成果を多面的に反映できるよう、全国的かつ客観的な統計データで、地方団体ごとのデータが存在するものから幅広い指標を用いており、各指標における取組の成果の反映度合いを同程度にする趣旨から、令和二年度以降、全ての指標について〇・一を乗じている。この算定方法については、法附則第五条の二第二項の規定により委任を受けた普通交付税に関する省令(昭和三十七年自治省令第十七号)附則第十九条の十四第七項に規定している。
六について
お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、いずれにせよ、地方団体における地域産業の振興や雇用の創出などの地域経済活性化に要する経費を算定するため、当分の間の措置として、普通交付税の算定に用いる基準財政需要額に、地域の元気創造事業費を算入しており、令和二年度においては、その総額を三千九百億円程度と見込んでいた。その上で、当該額と地域の元気創造事業費の各地方団体の算定額の合算額に大幅なかい離が生じないよう、両者をおおむね一致させるための率を経常態容補正Ⅰ及び経常態容補正Ⅱの算式にそれぞれ含めている。
七の1について
毎年度分として交付すべき特別交付税の総額は、法第六条の二第三項において、地方交付税の総額の百分の六に相当する額とされている。なお、災害等に対応するため、地方交付税の総額を増額し、その全額を特別交付税とする特例を講じた場合など、特別交付税の総額の特例を法に規定した年度がある。
七の2及び3について
御指摘の「地方の特別の財政需要が六パーセントを超えた場合」及び「地方の特別の財政需要が六パーセントに達しなかった場合」の意味するところが必ずしも明らかではないが、七の1についてで述べたとおり、毎年度分として交付すべき特別交付税の総額は法に定められており、その総額と、各年度において各地方団体に交付する特別交付税の額の合計額は一致する。
八について
御指摘の「地方自治体側からの要望等の書面」の意味するところが必ずしも明らかではないが、特別交付税の交付額は、総務省のホームページ上で公表しており、算定方法については、法及び特別交付税に関する省令(昭和五十一年自治省令第三十五号)に規定されていることから、地方団体から提出された特別交付税に関する書面の全てを同ホームページ上で公開することは考えていない。
九について
御指摘の「基準財政需要額の算定のための計算式の数字の根拠」の意味するところが必ずしも明らかではないが、地方交付税の総額は法の規定により算定されており、基準財政需要額については、各地方団体に対して交付すべき普通交付税の算定に用いられるものであることから、財務省に協議を行っていない。
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