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恩給法の改正並びに恩給支払促進に関する質問主意書
参議院 第7回 第1号お答えすることは困難 ×1
質問本文
現在の恩給は過去の実質価値に比するなら極めて低下しているが、退職者にとつては退職後の生活の重要な要素となつており生活維持と再就職又は始めようとする営業に欠くべからざる資金となつている。然るに一方金額の支払は恩給事務の複雑と手続の繁雑とのために遅延し実際は長期間これの利用を当てにすることが全く出来ない実情にある。
例えば 一般的な立場でも退職から支給決定まで五、六ケ月を要し更に支給までに二、三ケ月はかかるのである。現在国有鉄道公社名鉄局でも今次整理者中該当者は一四〇〇名あるが支給金額の決定すら本年中はされないことが決定的となつており、全国鉄には未だ三月退職者すら決定をうけていないものが可成ある。ましてや全官庁の退職者を考えるなら実に数万の人々が支払を待ちのぞんでいる。
以上の如く受給者の得るべき利益は減少し且つ阻害され恩給法の諸目的は充分に達成されていない。
よつて以上の如き事情に鑑み次の諸点に対し答弁を要求する。
1 恩給支給金額の増額を政府は意図するや
2 支給については少くとも退職後一定期間内には支給する義務を行政官庁は自から負うべきであると思うが如何、なお支給期間の明示に対する立法化の所見
3 審査裁定並びに支払の手続きの簡素化について
4 退職時に概算払をなしうる方途について
5 現在行政整理に伴う事情については特に緊急処理のため政府部内において特別の措置を講ずる意図あるや
右恩給受給者の生活安定を図るため法規の改正と運用の改善を図る必要あることを認めるか。
右質問に対し、文書答弁を求める。
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話:03-3581-3111(大代表)
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政府答弁書
一、現在退職する公務員の恩給額は、所謂六千三百七円ベースの俸給額を基礎として計算しておるので、この種の者については目下の処恩給額を増額することは考えていない。しかし、昭和二十三年十一月三十日以前に退職した公務員の恩給額即ち所謂六千三百七円ベース以下の俸給額を基礎として計算された恩給額は、現在在職する者が退職した場合の恩給額に比し少額となつておるのであり、恩給金額としては不当に少額であると考えられるから、これを六千三百七円ベースの俸給で退職した公務員の受ける恩給支給水準にまで引上げるべく目下慎重に具体案を研究中で、成案を得次第法律案を国会に提出する考である。
二、三、恩給の支給については公務員の退職後一日も早く給与するよう措置することは裁定庁の当然の責務であつて、このために審査、裁定及び支払の手続については、従来常に簡素敏速化を図つてきた次第であるが、今後とも研究の上必要な簡素敏速化を図りたいと考えている。併しながら恩給は本人の請求によつて給与する建前になつており、この請求がなされた場合には経由庁でその経歴の調査を行うのであるが、各人の経歴には夫々の特殊性があるので、調査の完了する時期に遅速の生じるのは事務上止むを得ないことである。のみならず前述の如く恩給は本人の請求によつて給与するもので、時効期間(七年)内ならば何時でも請願できることともなつておるから、本人の請求の遅速によつても恩給給与の遅速が生じる。従つて裁定庁が公務員の退職後一定期間内に支給する義務を負い支給開始の時期を立法化することは現在の処困難であると考えられる。
四、恩給権は裁定を経て初めて確定するもので、裁定前はその権利が未確定な状態である。従つてかかる未確定のものについて概算払をすることは目下の処考えていない。しかし経歴の一部について疑点があり、このために裁定が遅延するような場合には争のない部分の事実について先づ裁定して恩給を給し、他日調査が完了した後にこれを訂正するような方法で、裁定の迅速化を図りたいと考えている。
五、行政整理に伴う退職者の恩給については、本人の請求あり次第一日も早く裁定して本人に支給し得るよう、裁定庁及び関係庁ともでき得る限りの努力を払い、恩給局としては、この事務のために、臨時に職員を雇入れあるいは時間外の勤務をなす等特別の措置を講じている処である。
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