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フイリピンに対する経済協力に関する質問主意書
衆議院 第104回 第12号
質問本文
衆議院議長 坂田道太 殿
フィリピンに対する経済協力に関する質問主意書
私はかねてより、我が国の海外経済協力の在り方について国会で取り上げてきた。特に、第九十四回国会の予算委員会において、円借款による日比合弁事業として行われたスービック修理造船所の建設計画にかかる諸問題について政府の見解を求めたところである。
しかし、政府の答弁は不明確であり、また今日、いわゆるマルコス疑惑が取りざたされるなか、当事業に関係する我が国企業及び国際協力事業団(JICA)の果たした役割の解明が、今後我が国の経済協力の在り方を検討する上で極めて重要であると考え、次の事項について質問する。
一 JICAは、フィリピンを対象とした経済技術協力事業の調査をこれまでに何件行つてきたのか。また、このうち調査報告書の閲覧が可能なものはいくつあるのか、いずれも数字をあげ説明されたい。また、閲覧できないものについては、どのような理由によるものか事業名をあげたうえ具体的に説明されたい。
二 昭和五十一年一月にJICAが実施したスービック修理造船所建設計画に対する調査の結果、同事業の総費用をいくらに見積つたのか明らかにされたい。もし、公表できない場合、その理由を詳しく説明されたい。
三 私は、昭和五十六年二月二十七日の衆議院予算委員会第二分科会において、海外経済協力におけるフィージビリティ・スタディの内容の公開と経過報告を求めた。これに対し政府は「先方政府から調査の内容いかんにより公表を差しとめてほしいという場合がある」と答弁している。スービック修理造船所建設計画に当たり、フィリピン政府より公表差しとめの要請はあつたのか。あつた場合それはいつ、どのような理由によるものであつたか説明されたい。
四 政府は、アキノ新政権に対しても、スービック修理造船所の軍事利用を認めないとの方針で望むのか見解を求む。また、借款の完済後もこの姿勢は変わらないか。
五 日本国内にある、いわゆるマルコス資産の凍結のため、フィリピン政府が我が国の裁判所に対し処分禁止の仮処分の申請手続を行つた場合、政府としては情報の提供などフィリピン政府に対し積極的に協力を行う用意はあるのか見解を求む。
右質問する。
政府答弁書
一について
(1)国際協力事業団が、昭和四十九年の設立以来昭和五十九年度末までにフィリピンを対象として行つた開発調査は、八十件であり、うち報告書の閲覧が可能なものは三十九件である。
(2)一部の報告書が非公表扱いとなつているのは、相手国政府との関係、国際協力事業団の実施する事業の円滑な推進、プロジェクトの公正な実施等の観点から、一定期間公表しないことが適当と認められるためである。なお、一定期間経過後、公表を制限すべき事由が消滅したと判断される場合は公表措置を執ることとなる。
二について
御指摘の総事業費見積りは、二百十五億五千八百万円である。
三について
本件について、フィリピン政府から公表差止めの要請は受けていない。なお、当該報告書は、現在公表されている。
四について
政府の本件に対する立場は、フィリピンの新政権に対しても、また借款の完済後も、不変である。
五について
御指摘のような場合において、フィリピン政府から我が国政府に対し何らかの要請があれば、要請の内容を踏まえて、いかなる対応が可能か検討したい。
右答弁する。
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