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抵当証券に関する質問主意書

衆議院 第107回 第7号検討してまいりたい ×1

提出者
衆議院
提出日
1986年10月2日
内閣転送 1986年10月4日
答弁書受領日
1986年10月14日
提出から12日
答弁の項目数
6
質問 1,038字/答弁 1,230字

質問本文

衆議院議長 原 健三郎 殿

抵当証券に関する質問主意書

私は、豊田商事事件等悪徳商法をかねてから国会で取り上げてきたが、最近の低金利時代を反映してか、高利回りで節税型の金融商品として「抵当証券」が大変な人気を集めている。

しかし、この商品は流通していく上でなんらの規制も受けず悪質業者の入り込むスキがあり、その人気に付け込んだ「カラ売り」「二重売買」などの危険性があり、第二の豊田商事問題の恐れがあり消費者保護の立場から次の質問をする。

一 抵当証券の発行は、本年既に一兆円を超える市場規模になつたといわれるが、取扱い会社数及びその内訳として銀行系、証券会社系、生保系、貸し金業系、いずれにも属しない独立系等の分類をどのように把握しているか明らかにされたい。

二 主な抵当証券会社で構成している抵当証券懇話会は九月二十五日業界健全化のための自主基準を設定したとのことだが、これにより業界の健全化及び悪質業者の排除は可能と考えられるかどうか答えられたい。

三 抵当証券を小口に分割して売り出す場合、預り証(モーゲージ証書)を渡すが、悪質業者の場合「カラ売り」のチェックが消費者にはできず詐欺的な行為にあう場合がある。当局はどのような対策をとるのか明らかにされたい。

四 現在までに抵当証券にかかわる苦情相談は、関係する各省庁の窓口にどのように寄せられているのかその概要を明らかにされたい。

五 現在一番売れている抵当証券は、三年ものが多い。

不良業者が動き始めたのは、ここ二、三年のことで発券会社が買い戻す期日まで利息を支払えば問題は表面化しないことになる。

満期時を迎えた際、払い戻しに応ぜず契約更新をさせる事態になれば、一挙に被害者が発生、社会問題化する恐れがある。投資家保護のため早急な対応が急がれるがどう考えるか明らかにされたい。

六 かかる情況下、悪質業者排除のため抵当証券業法の制定が必要な時期となつたと考えるがどのように考えるか明らかにされたい。

なお、業界団体に加盟していない業者も多い実態をどのように把握しているか明らかにされたい。

七 金融緩和を背景とした今日、生保・銀行等の金融機関が安易な貸し付けを行つていることが、問題の多い抵当証券業者をはびこらせる要因になつていることは否定できない。かつてサラ金企業に大手都銀が融資し、社会問題に発展した経緯を踏まえ、金融機関の信頼を損なうことのないよう常時監視の体制を行うべきであると考えるがどうか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

銀行等の関連会社(銀行等が出資する会社で、その設立経緯、資金的、人的関係等からみて、銀行等と緊密な関係を有する会社をいう。)である抵当証券取扱会社(定款で抵当証券の売買等を定めた会社をいう。以下同じ。)は四十社、生命保険会社の関連会社(生命保険会社が出資する会社で、その設立経緯、資金的、人的関係等からみて、生命保険会社と緊密な関係を有する会社をいう。)である抵当証券取扱会社は六社、証券会社の関係会社(証券会社及びその役員等により発行済株式の過半数を所有され、又は証券会社の役員、使用人等により取締役の半数以上を占められている会社等をいう。)である抵当証券取扱会社は十一社となつている。

これら以外にも、抵当証券取扱会社は相当数存在するものと承知しており、ちなみに、昭和四十九年七月から昭和六十一年六月までの間における登記所への抵当証券発行申請者数は百十四となつている。

二について

抵当証券業懇話会は、先般、業務運営上の自主基準を決定したと聞いている。このような自主基準の設定とその的確な運用は、悪質業者の識別を容易にし、ひいては、業界の信頼性向上と抵当証券購入者の保護に役立つものと期待される。

三について

抵当証券の問題については、「カラ売り」等の防止を含め、一般の投資家の保護を図るための方策につき、現在、検討を行つているところである。

なお、抵当証券販売を行う者の行為に、例えば詐欺罪、出資法違反等現行の刑罰法令に違反するものがあると認められる場合には、捜査当局において適切に対処することとなろう。

四について

経済企画庁(国民生活センター)、警察庁、大蔵省等が、抵当証券に関し消費者から受け付けた苦情及び問い合わせを含めた相談は、現在、件数として把握しているところでは四百三十件程度(警察庁二百四十一件、大蔵省百二十三件、国民生活センター四十八件等)であり、その内容は、抵当証券会社の信用性、安全性に関するものが大多数である。

五及び六について

抵当証券の問題については、投資家の保護を図る観点から、現在、検討を行つているところであり、今後、御指摘のような法制の整備を含め、更に検討を進めてまいりたい。

なお、抵当証券は、抵当証券法(昭和六年法律第十五号)に基づいて発行される有価証券であり、同法で定める要件及び手続に従えば何人であつても登記所からその交付を受け、また、その譲渡・販売を行い得ることとなつているので、その活動の実態を把握しにくい業界団体非加盟の業者も相当数存在するものと承知している。

七について

金融機関の融資は、金融機関自身の自主的な判断により行われるものであるが、金融機関の公共的性格にかんがみ、いやしくも、その社会的信頼を損なうことがあつてはならないものと考える。

金融機関の融資については、以上のような観点に基づいてこれまで指導を行つてきたところであるが、今後とも適切に指導を続けてまいりたい。

右答弁する。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

検討してまいりたい ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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