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若王子氏事件に関する質問主意書

衆議院 第108回 第13号

提出者
衆議院
提出日
1987年3月11日
内閣転送 1987年3月14日
答弁書受領日
1987年3月31日
提出から20日
答弁の項目数
5
質問 585字/答弁 614字

質問本文

衆議院議長 原 健三郎 殿

若王子氏事件に関する質問主意書

昨年十一月フィリピンにおいて行方不明となつた若王子氏については、混沌とした不安のうちに月日を重ねている。若王子氏のご家族はじめ関係者はもちろん、国民のほとんどが四ヵ月も経過した今日、焦燥の念をいよいよ強くしている。また、政府の対応についても頼りないものを禁じ得ない。

この際、以下数項目について政府の姿勢を質し、明快な答弁を要望する。

一 若王子氏の生死について現段階においてどう断定しているか。その断定の根拠を明らかにされたい。

二 この事件の性格は単純な営利誘拐事件なのか。フィリピンの三井物産(株)又は対日反感による行為か。

三 この事件に対して、日比両国政府は法制上如何なる権限と責任があるか。

四 日本政府は若王子氏の救出を最優先に対応すべきと思うが、そのための今後の対応措置はどういう段取りで進めるのか、明らかにせよ。

五 フィリピンには、同国から日本に来ている婦人などの安全が必ずしも確保されていないという認識もあるように思われる。

実際、在日フィリピン人で行方不明などになつた事例はどうなつているのか。

六 アキノ政権に対して政府は大型借款供与を決定しているが、その実施については、若王子氏救出問題の未解決の場合は再考すべきだとの声も聞くが、政府は、この連動する考えをどう思うか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一及び二について

現在、若王子氏の無事救出に向けてあらゆる努力が行われているところであり、犯行の目的等につき申し述べることは差し控えたい。

三について

本件がフィリピン国内で発生したものであることから、フィリピン政府は自ら捜査活動を行う権限を有すると同時に、その解決に当たる責任を有していると考えられる。

他方、日本政府には海外における邦人を保護する責務があり、そのため国際法の認める範囲内でかかる邦人保護を行うことができる。

四について

政府は、事件発生直後から若王子氏の無事救出を最優先に対応するようフィリピン政府当局に要請するとともに、邦人保護の立場から、同氏の無事救出に向けて種々の対策を講じてきているが、今後とも右方針で対応していく考えである。

五について

警察が家出人として届出を受け現在家出人手配中のフィリピン国籍を有する者は、二十九名である。その中に、届出時の状況から判断し、犯罪によりその生命又は身体に危険が及んでいるおそれがあると認められる者はいない。

六について

我が国は、開発途上国に対する経済協力を重要な国際的責務と考え、開発途上国の経済社会開発に対する自助努力を支援し、もつて民生の安定、福祉の向上に貢献することを目的として経済協力を実施している。

政府としては、若王子氏誘拐事件の早期解決を目指しつつ、我が国経済協力の基本的な考え方に従つて対フィリピン経済協力を進めていく考えである。

右答弁する。

衆議院の原文

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