Kurage 質問主意書アシスト

ことばで探す › 衆議院 第142回

二〇〇五年日本国際博覧会(愛知万博)に関する質問主意書

衆議院 第142回 第62号お答えすることは困難 ×2承知していない ×4

提出者
衆議院
提出日
1998年6月17日
内閣転送 1998年6月18日
答弁書受領日
1998年7月21日
提出から34日
答弁の項目数
26
質問 4,359字/答弁 6,452字

質問本文

前回提出した質問主意書(平成九年六月十七日提出)への答弁もきわめてあいまい・抽象的であり、財政、環境等への影響に対する不安はまったく払拭されていない。さらに開催準備が進行する中、様々な疑問が新たに生じている。

したがって、次の事項について質問する。

一 愛知県の財政について

万博の費用負担は、一九九五年一二月一九日の閣議了解で、国、愛知県、民間がそれぞれ三分の一ずつの割合となっている。

(1) 愛知県の財政状況は近年、けして良好とはいえない。愛知県の財政事情を政府としてどのように把握・認識しているのか。県債の発行額、累積額の推移、予算にしめる公債費の割合などを四七都道府県の中での位置づけなども含めて答えよ。

(2) 県債の起債は自治大臣の許可を要するところであるが、県債許可の「制限比率」と愛知県の税収に占める公債費の推移、現状、将来見込みをどのように把握しているか。

(3) 愛知県には巨大プロジェクトがいくつかあり、歳出の増加が見込まれる。制限比率を超える起債を認める場合はあるか。

(4) もし、制限比率を超える起債が認められない場合、県民負担の増大、他の事業へのしわ寄せ等が懸念される。それらは、当然県当局の責任であるが、こうした場合や、愛知県の財政が破綻した場合、財政援助等、国としてなんらかの対処を講じる考えはあるのか。

二 万博関連事業について

(1) 愛知万博の関連で、愛知県常滑市沖に中部新空港の建設をし、開港を万博の開催に間に合わせようとしているが、具体的、詳細な工程はどのようになっているか。仮に、開港が万博の開催に間に合ったとしても、空港アクセスは間に合うのか。間に合うとすれば、その根拠となる具体的な工程を答えよ。また、もし間に合わなかった場合は、どのように対処するのか。

(2) 中部新空港は成田空港及び関西新空港と並び国際ハブ空港として位置づけられているが、数百キロの距離の間に3つもの国際ハブ空港を建設する理由は何か。

(3) 成田空港及び関西新空港の拡張工事の完成により、航空需要がそちらへ流れると思われるが、それでも中部新空港の必要性は変わらないか。

(4) 中部新空港の総事業費及び維持管理に要する費用はいくらか。その財源はどのようになっているのか。また負債を伴うものであればその償還計画を示せ。

(5) 中部新空港の採算予測はどうなっているのか。採算がとれるとしたら、その詳細な根拠を示せ。

また万が一採算がとれない場合、どのような措置を講ずるのか。

(6) 現在、既存の名古屋空港において拡張工事が行われているが、その事業費は総額いくらで、その財源はどのようになっているのか。また工事の完成はいつの予定であるか。

(7) 実際完成しても、利用できるのはごく僅かな期間と思われ、二重の投資であり、中部新空港又は名古屋空港の拡張のいずれかが不要と考えるがどうか。

三 万博アセスの新法先取りについて

愛知万博の環境影響評価は、新しい環境影響評価法の精神を先取りして実施される。また、万博の関連事業の「新住宅市街地開発事業」と「名古屋瀬戸道路」の環境影響評価も同時に行われる。これらは新環境影響評価法のモデルケースとなるべきはずであるが、環境影響評価実施計画書によると、調査範囲が候補地に限られていること(計画アセスメントではない)、環境保全措置として自然環境の破壊につながる可能性の高い「移植」があげられていること、三事業の複合アセスメントにはなってないことなど、二一世紀のアセスメントのモデルとしては程遠いものになっている。

(1) 代替地の検討を調査範囲に含めない理由は何か。

(2) 環境保全措置として「移植」をあげた理由は何か。

(3) 関連事業との複合アセスメントとしていないのはなぜか。

(4) 内閣として、このアセスを十分なものと考えるか。また、今後の新アセス法のモデルとしてあるべき姿と考えているか。

四 万博アセスの実施計画書にある代償措置について

(1) 万博アセスの実施計画書の九七ページ、「III、評価手法及び環境保全措置の考え方」の「2.環境保全措置の考え方」として、移植等の「代償措置」が述べられている。移植する場合は動植物の自生地を形成する土壌・気候条件、地理的条件、そして何よりも生物相互の関係を考えなければならないが、内閣は「代償措置で自然は保全される」と考えるのか。

(2) もし考えるとすれば、具体的な根拠またそれを裏付ける学者の論文名などを示せ。

(3) 代償措置の追跡調査はなされるようだが、追跡調査の結果、個体群の衰退・消滅が確認されたとき、どのような措置を予定しているか。また、代償措置によって自然破壊が起こった際の、結果責任の所在はどこに求めればよいか。

五 万博アセスと関連事業の連携について

「名古屋瀬戸道路」「瀬戸市南東部新住宅市街地開発計画」のアセスメントと「愛知万博」のアセスメントは「連携する」とされている。

(1) これは万博アセスの結果が、上記2事業のアセスの結果に優先し、それらの結果を拘束すると解釈してよいか。

(2) そうでないとするなら、「連携」の意味は何か。

六 新住事業失敗の際の財政措置について

(1) 「瀬戸市南東部新住宅市街地開発計画」では住宅予定地の価格は一坪七〇万円超である。一坪四〇万円程度で市街地の土地が売られている瀬戸市内で、この計画が採算性を維持できるとみなすか。維持できると考えるなら、その根拠を示せ。

(2) そもそも国家事業である万博の開催がなければ、この市街地計画がいま実現を迫られることはなかった。従って国はこの計画の採算に責任を負うと考えるがどうか。もし、土地や住宅が売れ残った場合、国は愛知県になんらかの財政措置を講ずる考えはあるか。あるとすればどのような措置か。

七 住民について

万博予定地、新住事業予定地には現在もそこで生活をしている人達がいる。そしてそこに永久に住み続けることを望んでいる。その人達が移転を拒んだ場合、強制執行で移転させる考えはあるか。

八 関連道路の工程について

万博に関連して二〇〇五年完成を目指して、道路の整備が予定されている。第二東名、東海環状、名古屋瀬戸道路の具体的な工程を明らかにして、二〇〇五年までに完成する根拠を示せ。

九 保安林解除について

江戸時代より海上の森の森林伐採で、何度も土石流が起きている。

(1) この事実を認識しているか。どのような土石流と認識しているか。

(2) 万博・新住事業の為に保安林を解除し森林を伐採しても、矢田川下流域の住民は安全であると考えるか。考えるとすれば、その根拠は何か。

(3) 万一、被害が発生した場合には当然国の責任となり、補償すべきと考えるがどうか。

十 里山について

海上の森は伝統的な農林業と結びついて維持されてきた落葉広葉二次林、人工林、水田、ため池、沢、湿地、小河川、草地など多様な環境がパッチワーク状に組み合わされた里山である。この里山には多様な生態系が維持されており、貴重種もきわめて多く、里山の中でもきわめて豊かで重要なものである。

(1) 万博のアセスメントの結果、この里山の維持や貴重種の維持に影響があるとなった場合、代替地を検討する考えはあるか。

(2) コナラ・アベマキ林はスギ・ヒノキ林より生態系が豊かで自然度が高いと考えるか。

(3) コナラ・アベマキ林が最も豊かに広がる場所をAゾーンにしたのはなぜか。

(4) 新住事業地と万博のAゾーンがほぼ一致するのはなぜか。

十一 断層について

海上の森には猿投山北断層がある。この断層は兵庫県南部地震と同程度の地震を起こす活断層である。

愛知県でこの規模の断層上に住宅地を開発することは初めてであり、今後の予定もない。断層調査を実施した学者は、地震がいつ起きてもよい想定でなければならないと言っている。

(1) この活断層上に、新たに住宅地を造成する危険性をどのように認識しているか。

(2) 神戸の震災を省みるなら、この場所を開発してもよいかどうか、地震学、地震工学、建築工学等の専門家による新住事業の「安全検討委員会」を設置するなど、その安全性について改めて検討をするべきと考えるがどうか。

(3) 現在の耐震設計は震度7の直下地震に耐えられるか。もし耐えられるなら、その根拠を具体的に示せ。

十二 環境の配慮について

新住事業、名古屋瀬戸道路の「環境への配慮」の内容は極めて杜撰である。そのことは、例えば、疑わしき植物が四十一種、記載漏れが二十一種、赤池の植生調査方法、底生動物の調査方法、底生動物の確認種の不備、夏鳥と冬鳥の誤記、雨水や深層地下水のデータがないのに、それに触れるなど、本年六月七日県が行った公聴会での上杉氏の公述書、県が出した「環境への配慮正誤表」などからも明らかである。

(1) 調査に上記のような杜撰さがあったことを認識しているか。

(2) 認識するとすれば、どう考えるか。調査のやり直しを検討すべきと考えるがどうか。認識していないとすれば、今後把握する考えはあるか。

(3) 五四〇ヘクタールもの広域の調査として調査人員は何人なのか。十分と考えるか。

(4) 調査の納期はどれくらいだったか。十分と考えるか。

(5) 調査機関が、困惑するような発注の実態はなかったか。例えば、この時期にホタルの調査を発注するような不手際はなかったか。

(6) 内閣として、この環境影響評価が適正に行われたのか、上記のような観点から実態調査を行う考えはないか。もしあれば、愛知県におけるアセスメント発注の項目、発注年月日、納期、そして調査にあたった機関と人員の立ち入り検査等は可能か。その考えはあるか。

十三 埋蔵文化財について

(1) 万博予定地には多数の埋蔵文化財があるが、どのような埋蔵文化財があると認識しているか。これに対していかなる対策を考えているか。

(2) 埋蔵文化財の保存と活用について国の基本的な考えを述べよ。

(3) 万博会場へ向かう道路の中には、著名な古墳群の上を通過するような計画が立てられているが、その路線がどの道路で、どの古墳群の上を通過することになっているのか。

(4) 上記の場合、路線の変更はあるか。

(5) 万博会場予定地には、江戸時代の石切り場の遺跡があるが承知しているか。また、古窯に関連する施設があったことが想定される地点があることを知っているか。

(6) 万博予定地内には神社、民間信仰の跡があるが、これらについてどのように対処するのか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一の(1)について

愛知県における県債の発行額及び現在高並びに歳出総額に占める公債費の割合を平成四年度から平成八年度までの各年度について示すと、別表第一のとおりである。

愛知県の財政状況は、都道府県全体における傾向と同様に、税収の伸び悩み、公債費等の義務的経費の増加等により厳しくなっているものと認識している。

一の(2)について

愛知県における起債制限比率及び税収に占める公債費の割合を平成四年度から平成八年度までの各年度について示すと、別表第二のとおりである。愛知県においては今後公債費の増大が見込まれるところであるが、同県における将来の起債制限比率等については、今後の税収の動向とも関連することから、現段階で推測することは困難である。

一の(3)について

起債制限比率が二十パーセント以上三十パーセント未満である地方公共団体については原則として厚生福祉施設整備事業債及び一般単独事業債を、また起債制限比率が三十パーセント以上である地方公共団体については原則として一般事業債を許可しないこととしている。

一の(4)について

愛知県の財政については、愛知県の自主的な健全化の努力を見守りつつ、必要な指導及び助言を適時かつ適切に行ってまいりたい。

二の(1)について

中部国際空港は、増大する中部圏の航空需要が平成十七年頃に名古屋空港の滑走路等の処理能力を上回ることが予測されることから、昨年閣議決定された空港整備七箇年計画において、最優先課題として整備を推進する大都市圏における拠点空港の一つとして位置付けられたものであり、空港建設に要する期間を勘案して、平成十年度から建設事業に着手することとしたものである。

中部国際空港の建設の工程としては、環境アセスメント、漁業補償等の諸手続に一年半程度、その後の現地での工事等に五年半程度をそれぞれ見込んでいる。

空港への交通については、主要な道路となる知多横断道路について、空港開港時までに整備を図る方向で、現在関係者間において都市計画決定に向けた調整が進められていると聞いている。また、空港対岸部から空港島へ至る連絡道路については、空港建設と整合性を持って整備が図られるよう、愛知県が中心となって検討が進められていると聞いている。さらに、名古屋鉄道株式会社常滑線から空港へ至る連絡鉄道施設について、地元地方公共団体、鉄道事業者、経済界等で構成される中部国際空港連絡鉄道施設整備協議会において、その整備主体となる第三セクターの設立に向けた準備が進められていると聞いており、必要な道路及び鉄道のいずれについても、空港開港時までに整備が行われるよう関係者間の調整が進められているものと承知している。

二の(2)及び(3)について

我が国における航空ネットワーク形成の拠点となる国際ハブ空港については、空港後背圏の経済力が大きく、航空需要が大きい大都市圏に設置することが適切であるとの考え方の下にその整備を推進しているところであり、新東京国際空港の平行滑走路等の整備、関西国際空港の二期事業及び中部国際空港の整備は、我が国全体の国際航空需要に対応すると同時に、それぞれ首都圏、近畿圏及び中部圏における航空需要に対応することを目的として行われるものである。中部国際空港の整備は、平成十七年頃には名古屋空港の処理能力を上回ることが予測される中部圏の航空需要の増大に対応するために不可欠であることから、新東京国際空港及び関西国際空港の整備が行われても必要とされるものである。

二の(4)及び(5)について

中部国際空港に係る総事業費は、七千六百八十億円と見込まれており、中部国際空港の設置及び管理に関する法律(平成十年法律第三十六号)に基づき同空港の設置及び管理を行う者として指定を受けた中部国際空港株式会社(以下「会社」という。)は、同空港の建設期間中に、総事業費の四割を国、地方公共団体及び民間からの出資及び無利子借入れにより調達するとともに、残る六割を政府保証債、日本開発銀行からの融資、民間金融機関からの融資等により調達し、開港後に、着陸料等の収入により空港の維持管理及び負債の償還に要する費用を賄うこととなる。

また、会社の設立に至る過程における検討によれば、会社は、空港開港後おおむね五年強程度で単年度の損益計算上の利益を生じ、空港開港後十年から十五年程度で累積損失を解消することを目指すとされているところであり、会社の採算性は確保されるものと考えられる。

なお、中部国際空港の維持管理に要する費用、負債の償還計画及び会社の採算性に関する詳細については、具体的な経営に係る事項として、今後会社において検討がされるものと考えている。

二の(6)について

現在、名古屋空港では、ターミナル地域の整備事業を実施しており、その事業費は、国が直接実施するエプロン、駐車場等の施設の整備事業分が約三百四十億円、名古屋空港ビルディング株式会社が実施する国際線ターミナルビルの整備事業分が約二百二十億円、合計約五百六十億円と見込まれている。その財源は、国が実施する事業については国の空港整備特別会計の資金であり、名古屋空港ビルディング株式会社が実施する事業については同社が調達した民間の資金である。

エプロン、駐車場等の施設については、平成五年度に工事に着手して以降、施設の完成の都度、順次供用を開始しており、平成十年度末にはすべての工事が完成する予定である。また、国際線ターミナルビルについても、平成十年度末に工事が完成する予定であると聞いている。

二の(7)について

中部国際空港は、増大する中部圏の航空需要が平成十七年頃に名古屋空港の滑走路等の処理能力を上回ることが予測されることから、中部圏における新たな拠点空港としてその整備を推進するものである。一方、名古屋空港については、近年の特に国際線における航空旅客数の急増に伴うターミナル面積等の不足によって利用者の利便が著しく阻害されていることから、ターミナルビル等の混雑の緩和を目的としてターミナル地域の整備事業を実施しているところである。

このように、将来における航空需要の増大に対応するために行われる中部国際空港の整備と、現在における利用者の利便の阻害を緊急に解消するために行われる名古屋空港ターミナル地域の整備とは、その目的を異にするものであり、いずれも実施する必要があると考えている。

三について

二千五年日本国際博覧会(以下「本博覧会」という。)については、「愛知県における国際博覧会の開催申請について」(平成七年十二月十九日閣議了解)において環境影響評価を適切に行うこととされており、その具体的な実施方法については、環境影響評価法(平成九年法律第八十一号)の趣旨も踏まえ、専門家の助言も得て、通商産業省が「二千五年日本国際博覧会環境影響評価要領」(以下「評価要領」という。)として定め、平成十年三月二十七日付け通商産業大臣官房商務流通審議官通達により、財団法人二千五年日本国際博覧会協会(以下「博覧会協会」という。)に通知している。

御指摘の「環境影響評価実施計画書」は、評価要領に基づき、事業者である博覧会協会が自らの判断で作成し、環境影響評価の項目、調査の手法等について意見の募集を行ったものであり、政府としては、今後環境影響評価の手続が進む中で、博覧会協会に対して必要に応じ助言をし、又は意見を述べるとともに、環境の保全につき適正な配慮がなされるよう審査、指導等を行っていく所存である。

四について

環境影響評価法第十三条に基づいて環境庁長官が定める基本的事項(平成九年環境庁告示第八十七号)においては、環境保全措置の検討に当たっての留意事項の一つとして、環境保全措置の検討に当たっては、環境への影響を回避し、又は低減することを優先するものとし、必要に応じ環境影響評価の対象事業の実施により損なわれる環境要素と同種の環境要素を創出すること等により当該損なわれる環境要素の持つ環境の保全の観点からの価値を代償するための措置(以下「代償措置」という。)を検討すべき旨が定められており、この趣旨を踏まえ、評価要領においても、環境保全措置の一つとして必要に応じて代償措置を検討すべきことを定めている。これを受け、本博覧会に係る環境影響評価実施計画書においても、必要に応じて代償措置の検討を行う旨が盛り込まれており、当該検討については、評価要領に基づき、必要な調査を十分実施する等により適切に行われるものと考えている。

五について

愛知県からは、名古屋瀬戸道路及び瀬戸市南東部地区新住宅市街地開発事業に係る環境影響評価の実施に際しては、本博覧会に係る環境影響評価との連携を図る旨が表明されている。これは、愛知県及び博覧会協会において、環境影響評価に関する統一的な資料を作成して地元に分かりやすく提示すること、情報を共有しつつ環境の保全のための措置等を適切に講じること等により全体として適切な環境影響評価が行われることを目指すという趣旨であると理解している。

六について

瀬戸市南東部地区新住宅市街地開発事業については、現在愛知県において都市計画決定に向けた手続を進めているところであると聞いているが、当該事業に係る住宅地の処分価格等については承知していない。

七について

土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)第三条各号の一に該当する事業については、同法の定めるところにより、土地を収用し、又は使用することができる。

新住宅市街地開発事業については、健全な住宅市街地の開発及び居住環境の良好な住宅地の供給という高い公共性を有する事業であることから、地方公共団体等が施行者となる場合には、都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第六十九条の規定により、土地収用法第三条各号の一に規定する事業に該当するものとみなし、同法の規定を適用することとされているところである。

なお、これらの制度の適用については、それぞれの事業主体において判断されるものである。

八について

第二東海自動車道、東海環状自動車道及び名古屋瀬戸道路が本博覧会の開催に必要な道路と位置付けられるかは未定である。本博覧会の開催に必要な道路については、現在博覧会協会が実施している観客輸送計画調査の結果を考慮に入れて、今後検討されるものである。

九の(1)について

幡山連合自治会が平成四年に発行した「幡山村誌」によれば、海上の森の存する瀬戸市において、宝暦七年の「宝暦の大水」等の河川の氾濫等による災害が発生したとされている。

九の(2)について

現時点においては、瀬戸市南東部地区新住宅市街地開発事業に係る保安林解除申請書が提示されていないため、御質問に対する回答は困難である。

九の(3)について

森林法(昭和二十六年法律第二百四十九号)第二十六条第二項は、農林水産大臣は、公益上の理由により必要が生じたときは、その部分につき保安林の指定を解除できると規定しており、指定の解除については、当該保安林の指定の目的の達成に支障のないよう代替施設の設置等の措置が講じられるか等も慎重に審査し、適切に行っているところである。

十の(1)、(3)及び(4)について

本博覧会の会場候補地については、本博覧会の開催申請に係る平成七年十二月の閣議了解を行う際に、環境保全に配慮する観点から主要施設を整備する区域を縮小する等の見直しを行ったところであり、また同閣議了解においても、本博覧会に係る計画の具体化に当たって自然環境の保全に十分配慮すること、環境影響評価を適切に行うこと等を確認しているところである。平成八年四月の博覧会国際事務局(以下「BIE」という。)への開催申請はこれらを踏まえて行われ、平成九年六月の第百二十一回BIE総会において支持が得られたものであることから、現在の会場候補地を基本として、環境影響評価が適切に実施されるよう必要に応じ博覧会協会を指導してまいりたい。

また、本博覧会の開催申請に係る閣議了解においては、「会場建設事業については、長期的地域整備との整合性を十分図ること」とされており、これを踏まえた会場計画の策定が行われるものと考えている。

十の(2)について

環境庁が実施している「自然環境保全基礎調査」においては、植生を、その土地に加えられた人為の影響の度合いに応じて「植生自然度」として区分している。植生自然度の区分では、「コナラ群落」及び「アベマキ群落」は「二次林」に、「スギ・ヒノキ植林地」は「二次林」より人為による影響の度合いの高い「植林地」に分類されている。

十一の(1)及び(2)について

瀬戸市南東部地区新住宅市街地開発事業については、現在愛知県において都市計画決定に向けた手続を進めているところであると聞いているが、当該事業に係る土地利用その他の具体的内容は承知していない。

十一の(3)について

建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第二十条は「建築物は、自重、積載荷重、積雪、風圧、土圧及び水圧並びに地震その他の震動及び衝撃に対して安全な構造でなければならない」と規定しており、建築物の地震に対する安全性を含めた建築物の構造強度の基準については、建築基準法施行令(昭和二十五年政令第三百三十八号)第三章に定められている。同令の規定に適合する建築物については、おおむね震度六強から七程度に相当する大規模な地震に対して、建築物の倒壊等による人命に危害を及ぼすような被害を生じることはないものと考えている。

なお、阪神・淡路大震災後に建設省に設置された建築震災調査委員会の最終報告(平成七年十二月二十七日)においては、兵庫県南部地震の被害調査によれば、建築基準法施行令第三章に規定する現行の構造強度の基準によって設計された建築物は大きな被害を受けておらず、当該基準はおおむね妥当なものであったと考えられるとされているところである。

十二について

御指摘の「環境への配慮」については、愛知県及び地元市が独自に作成した資料であり、国としてはその調査方法等について承知していない。

なお、瀬戸市南東部地区新住宅市街地開発事業及び名古屋瀬戸道路については、愛知県が環境影響評価を実施することとしていると聞いている。

十三の(1)について

本博覧会の会場候補地内には、古窯跡、古墳等の埋蔵文化財が存するものと承知している。

会場候補地内の埋蔵文化財の取扱いについては、適切な措置が講じられるよう、愛知県教育委員会及び瀬戸市教育委員会と事業者との間において本博覧会に係る計画策定の段階から調整が行われているものと承知しているが、今後とも、必要に応じ関係教育委員会及び事業者を指導してまいりたい。

十三の(2)について

埋蔵文化財は、我が国の歴史、文化等の正しい理解のために欠くことのできないものであり、かつ、将来の文化の向上発展の基礎をなすものであることから、その適切な保存及び活用に努めることが必要と考えている。

十三の(3)及び(4)について

現在愛知県が都市計画決定に向けた手続を進めている瀬戸環状東部線が、塚原古墳群の存する地域を通過することとなると聞いている。

十三の(5)及び(6)について

本博覧会の会場候補地内に江戸時代の石切り場の遺跡が存在することについては承知していないが、古窯が存在すること並びに神社及び民間信仰の跡があることについては承知している。

いずれにしても、本博覧会の会場計画については、「新しい地球創造 ― 自然の叡智」というテーマに即して適切な形で具体化されていくものと考えている。

別表第一

(注)都道府県平均は、加重平均である。

別表第二

(注)都道府県平均は、加重平均である。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×2承知していない ×4

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

似た質問主意書

件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。

提出 1997年6月17日 枝野 幸男 答弁 1997年7月15日
衆議院 第140回 第30号
提出 2000年2月9日 河村たかし 答弁 2000年3月14日
衆議院 第147回 第6号
提出 1995年12月15日 末広 まきこ 答弁 1995年12月19日
参議院 第134回 第8号
提出 1996年11月7日 末広 まきこ 答弁 1996年11月26日
参議院 第138回 第1号
提出 2023年3月16日 櫻井 周(立憲民主党・無所属) 答弁 2023年3月28日
衆議院 第211回 第24号
提出 2001年3月28日 大島令子(社会民主党・市民連合) 答弁 2001年4月24日
衆議院 第151回 第53号

この論点で次の質問を書くなら

アシストで並べる