ことばで探す › 衆議院 第151回
安保条約第六条の解釈に関する質問主意書
衆議院 第151回 第106号
質問本文
平成十三年四月四日の外務委員会で、沖縄の楚辺通信所の現在の管理者である国防通信沖縄分遣隊の駐留根拠に関する私の質問に対して、伊藤康成防衛施設庁長官は、「日米安保条約第六条に基づきまして、我が国において施設・区域の使用を許されますところの陸軍、海軍及び空軍とは、英文におきましては、固有名詞でございますところのアーミー、エアフォース、ネービーという表現ではございませんで、『ランド・エア・アンド・ネーバル・フォーシズ』とされております。この趣旨は、米国の陸軍省、空軍省及び海軍省に属する軍隊でなくては我が国における施設・区域を使用できないということではございませんで、陸上兵力、航空兵力及び海上兵力を構成する総体としての米軍であれば、日米安保条約の目的達成のため、施設・区域の使用を許される。これが過去、従来からも御答弁申し上げてきた内容でございます。」(第百五十一回国会衆議院外務委員会議録第七号十三頁)とする答弁を行っています。
また、同年六月一日の外務委員会での私の再質問では、同じく伊藤防衛施設庁長官が「日本語文の解釈としては、当然、ひとしく正文でありますところの英文をも参照しながら解釈するということであろうと思いますけれども」とする答弁を行っています。
そこで、政府の見解を明らかにするために、以下質問します。
一 安保条約第六条にいう「陸軍、空軍及び海軍」と訳されている「ランド・エア・アンド・ネーバル・フォーシズ」と、日米地位協定第一条で「陸軍、海軍、又は空軍」と訳されている英文、「ランド・シー・オア・エアー・アームド・サービシズ」は同じ意味ですか。
二 答弁にある「陸上兵力、航空兵力及び海上兵力を構成する総体としての米軍」とは何かを具体的に示して下さい。
三 「陸軍、海軍、空軍」と「陸上兵力、海上兵力、航空兵力」とはどうちがいますか。
四 伊藤防衛施設庁長官は「従来このような答弁を申し上げておりますということでご説明を申し上げた次第でございます。」という答弁の後、日本語の条約(正文)を解釈する際に、「ひとしく正文でありますところの英文も参照しながら解釈する」とする答弁を行っていますが、「英文も参照しながら解釈する」とはどういうことですか。
五 現在の在日米軍の駐留体制は陸・海・空の三軍体制ですか、それとも陸・海・空軍に海兵隊の四軍体制かを示して下さい。
右質問する。
政府答弁書
一について
「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約」(昭和三十五年条約第六号。以下「日米安保条約」という。)第六条に規定する「陸軍、空軍及び海軍」及び「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定」(昭和三十五年条約第七号)第一条(a)に規定する「陸軍、海軍又は空軍」は、いずれも陸上兵力、航空兵力及び海上兵力から成る総体としての軍隊を指すものであり、その意味において違いはない。
二について
お尋ねの「陸上兵力、航空兵力及び海上兵力を構成する総体としての米軍」という答弁は、陸軍省、空軍省及び海軍省に属する軍隊に限らず、陸で活動する兵力、空で活動する兵力及び海で活動する兵力から成る軍隊を総称したアメリカ合衆国の軍隊という趣旨で述べたものである。
三について
お尋ねの「陸軍、海軍、空軍」がどのようなものを念頭においてのことであるか定かではないが、いずれにせよ、日米安保条約第六条に規定されている「陸軍、空軍及び海軍」とは、陸上兵力、航空兵力及び海上兵力から成る総体としての軍隊を指すものである。
四について
お尋ねの「英文も参照しながら解釈する」という答弁は、日米安保条約のように日本文と英文が共に正文である条約については、当該条約の日本文を解釈する際に、必要に応じ、英文も判断の材料とするという趣旨で述べたものである。
五について
お尋ねの「三軍体制」又は「四軍体制」にいう「体制」がどのようなものを念頭においてのことであるか定かではないが、我が国に駐留する合衆国軍隊が公表している資料においては、我が国に駐留する合衆国軍隊は、合衆国陸軍(U.S.Army)、合衆国海軍(U.S.Navy)、合衆国空軍(U.S.Air Force)及び合衆国海兵隊(U.S.Marine Corps)で構成されるとされているものと承知している。
似た質問主意書
件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。