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郵便貯金及び簡易保険の民営化検討に関する質問主意書

衆議院 第159回 第34号お答えすることは困難 ×1承知していない ×1

提出者
民主党・無所属クラブ
提出日
2004年3月8日
内閣転送 2004年3月10日
答弁書受領日
2004年3月30日
提出から22日
答弁の項目数
4
質問 1,168字/答弁 1,467字

質問本文

第一五九通常国会の本院本会議における小泉内閣総理大臣の施政方針演説の中で、郵政事業の民営化については「本年秋ごろまでに国民にとってより良いサービスが可能となる民営化案をまとめ、平成一七年に改革法案を提出する」ことが明言されている。これを受け、政府内部において、具体的な検討が進められていると聞く。

この郵政公社の改革は、日本の経済システム全体に多大な影響を及ぼすものである。とりわけ郵便貯金・簡易保険事業については、わが国の財政・金融システムにとって極めて重要な政策課題である。現在の郵政事業民営化の検討状況について、政府に対し質問する。

一 郵便貯金・簡易保険については、その全額を財政投融資に回す預託制度が、平成一三年に廃止された。にもかかわらず、平成一五年度は財投債の四三%にあたる約一三兆円を引き受けている。このように郵便貯金・簡易保険で集められた資金の多くが財政投融資を通じて特殊法人に回る構造は変わっていない。こうした資金を民間に向かわせるための抜本的な改革が必要であると考える。平成一五年末で九三・四兆円ある財投債の発行残高のうち、郵便貯金・簡易保険の資金は何割を占めているか。また、今後郵便貯金・簡易保険による財投債の引き受けを、どの程度削減していくお考えか、具体的にお示しいただきたい。

二 郵便貯金・簡易保険は政府の債務であり、その資金をさらに国債で運用している。このように郵貯簡保が国民から個人金融資産を吸収し、国債を通じて公的部門に流入する構造が、わが国の財政改革を阻害してきた。民営化にあたっては、この構造の改革こそが必要であると考える。一方で、民営化によって国債の引き受けを縮小すれば、国債市場に悪影響を与えることになる。民営化に向けては、財政規律の回復による国債発行の削減と、市場条件を反映した発行条件の設定や商品の多様化など、安定消化のための施策があわせて必要であると考えるが、政府の見解はいかがか。

三 これまでの日本では、国債の金利に比べ定額貯金の金利が低かった。それにより、郵便貯金で集めた資金を国債で運用することができた。しかし、今後景気が回復し金利が上昇する局面においては、この金利差が逆転する可能性も否定できない。融資能力を持たない郵政公社が民営化された場合、当面は国債での運用に依存せざるをえない状況にあるが、政府は金利リスクをどのように考えているか。

四 政府は、「民間にできることは民間に」との方針によって郵政公社の経営改革を進めておられるが、現に民営化していない段階での公社の業務拡大は、民業の圧迫となる。現在は公社として、税制をはじめ様々な特典を持っており、法律で民営化が明確に決定されるまで、民業圧迫となる業務の拡大は行うべきではないと考えるが政府の考えはいかがか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

日本郵政公社法(平成十四年法律第九十七号)第二十四条第三項第四号に規定する郵便貯金資金(以下「郵貯資金」という。)及び同項第五号に規定する簡易生命保険資金(以下「簡保資金」という。)の運用については、市場において国債を取得するなど市場を通じた運用を基本としているところであるが、財政投融資制度の改革に伴う経過的な措置(以下「経過措置」という。)として、財政融資資金特別会計法(昭和二十六年法律第百一号)第十一条第一項又は第十二条の規定により発行される公債(以下「財投債」という。)の引受けを行っているところである。

財投債は、市場において発行されるものと、郵貯資金及び簡保資金等により引き受けられるものがあるが、これらはいずれも市場においては、財投債以外の国債と区別することはできない。

このため、日本郵政公社は、市場において取得し、保有する国債の中の財投債の額を把握することができない。また、日本郵政公社は、前述の引受けにより取得した財投債でその保有するものの額をそれ以外の国債と区分して、把握していない。

したがって、郵貯資金及び簡保資金の財投債への運用残高は把握することができない。よって、財投債の発行残高に占める郵貯資金及び簡保資金の割合を算出することはできない。

また、今後の各年度の郵貯資金及び簡保資金による財投債の引受額については、市場の情勢や郵貯資金、簡保資金及び財政投融資の事情等を踏まえ調整することとしており、現段階においてお答えすることは困難である。

なお、当該引受けは、経過措置として平成十三年度以降七年間に限り行うこととしており、平成十九年度末には終了するものである。

二について

郵政事業の民営化については、「官から民へ」との基本的考え方の下、経済財政諮問会議において資金循環の在り方も含めた検討が進められているところである。

また、国債の発行に当たっては、財政構造改革の推進により国債に対する信認を確保しつつ、市場のニーズや動向を十分に踏まえた国債発行を行うとともに、国債の商品性の多様化を通じた国債の保有者層の拡大を図るなど、適切な国債管理政策を運営し、国債の安定消化の確保に努めてまいりたい。

三について

郵貯資金の運用は、日本郵政公社法第二十四条第三項第四号に規定する運用計画に従い行うこととされているところ、当該運用計画においては、国内債券を中心に安全性・確実性を重視した資金運用を基本とするとともに、郵便貯金に係る資産の運用年限、負債である貯金の預入期間、資産及び負債のキャッシュフロー等を総合的かつ適切に管理すること(資産・負債総合管理)により、郵便貯金の利子、経費等の費用を上回る収益を長期的・安定的に確保することとされているところである。

日本郵政公社においては、当該運用計画に従い、金利の上昇又は低下について複数の金利シナリオを想定し、資産について長期的・安定的な収益の確保が可能な運用年限を選択するなど、資産及び負債を総合的に管理することにより、金利リスクについても適切な管理がなされているものと承知している。

四について

日本郵政公社については、「民間にできることは民間に」との方針の下、経済財政諮問会議において郵政民営化の具体案の検討を行っているところであるが、現行の経営形態の下においても、日本郵政公社の目的の範囲内において、民間事業者との関係にも配慮しながら国民の利便性を一層向上するためにサービスの改善等を図ることは、別段否定されるべきものではないと考えている。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1承知していない ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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