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在上海日本国総領事館員の「外国人死亡書」等に関する質問主意書
衆議院 第164回 第259号
質問本文
一 二〇〇四年五月六日、中華人民共和国上海市で自殺した在上海日本国総領事館員(以下、「館員」という。)に関し、二〇〇六年五月十五日付読売新聞朝刊は、「在上海日本総領事館の館員(当時四十六歳)が二〇〇四年五月、中国情報当局から機密情報などの提供を強要されたとの遺書を残し自殺した問題で、総領事館側が当時、遺体引き取りを円滑に行うため、中国警察当局に遺書の内容を伏せたまま、『自殺の動機は仕事の重圧』と説明する書類に署名していたことが十四日、明らかになった。中国側はこの署名文書を『自殺事件と中国政府は無関係』と『脅迫』の事実を否定する根拠としており、日中両政府の主張が平行線をたどる最大の要因となっている。遺体引き取りを優先するための措置だったとはいえ、外務省の対応の是非が改めて問われそうだ。」等の報道(以下、「読売報道」という。)を行っているが、外務省は「読売報道」について承知しているか。
二 外務省は「読売報道」に関する対外応答要領を作成したか。作成したとするならば、その作成日、主管課、秘密指定の有無、内容について明らかにされたい。
三 「読売報道」によれば、「外務省の査察チームが現地で自殺の経緯を調査してまとめた内部報告書」が存在するが、かかる内部報告書の存否について明らかにされたい。
四 中国国内で外国人が死亡した場合、遺体の引き取りのために中国公安(警察)が発行する「外国人死亡書」が必要とされているか。
五 特権・免除を享有する在上海日本国総領事館員が死亡した場合にも遺体の引き渡しのためには「外国人死亡書」が必要とされるか。
六 「館員」の死亡にあたって、「外国人死亡書」が作成されたか。
七 「館員」の死亡に関する「外国人死亡書」にはどのような内容が記されていたか。
八 七の内容を在上海日本国総領事館は外務本省に公電もしくは事務連絡で報告したか。報告したならば、当該報告電報が外務省に到着した年月日時分とこの電報が当時の川口順子外務大臣、竹内行夫事務次官に回覧されたか否かについて事実関係を明らかにされたい。
九 「読売報道」によれば、「関係筋によると、総領事館側は、中国情報当局から執拗に情報提供を求められていたなどとする遺書の内容をすでに把握していたが、『真相を伝えた場合、発覚を恐れる情報当局に妨害され、遺族への遺体引き渡しを拒否される可能性がある』と判断。自殺の動機を『仕事の重圧』と説明し、それを記した書類に館員が署名した。」との由であるが、かかる事実があったか。
十 「読売報道」によれば、「総領事館側は当時、『情報当局者から公務に関して脅迫を受けた』ということも『仕事の重圧』に含まれるとして、中国側の主張を退けられると判断していた。」との由であるが、総領事館側がかかる判断をしたという事実があるか。かかる判断は当時の杉本信行在上海日本国総領事の決裁を得たものか。
十一 「館員」が夫人に宛てた遺書の写しを外務省が保管しているという事実があるか。
十二 「館員」が夫人に宛てた遺書の写しは外務省でどのように管理されているか。この遺書に秘密指定がなされているか。
十三 「館員」が夫人に宛てた遺書に「仕事を失うことは何も怖くありませんが、日中関係がぎくしゃくしている現在、また外務省員が、となることはとても恐ろしいことです」との内容が記されているか。
十四 「読売報道」によれば、「館員」が夫人に宛てた遺書の内容について、「『お別れの時が来てしまいました』と書き始めている。総領事あて遺書と同様に、〇三年十二月から情報当局者と付き合うようになった経緯を説明。サハリンへの異動が決まった直後の〇四年五月二日、『なぜ転勤を隠していたんだ』と恫喝された模様を細かに書いている。その時、中国側は『年老いたお母さん、奥さんと一緒に住むことも、今の仕事も続けられなくなるぞ。それどころか、国と国の問題に発展する』と脅迫。館員はその模様を記した直後に『また外務省員が、となることはとても恐ろしい』と書いていた。(中略)遺書はその上で、『また明日六日、会うことになっています。電信官と知っている以上、絶対にシステム、電報の内容を聞いてきます』と説明。続けて『おれは絶対に国を売ることはできないし、死ぬまでヤツらに追い回される苦しみ、自責の念にさいなまれることは、耐えられないことです』と自殺を選ぶに至った心境を書いている。また、『いつか、死ぬくらいなら仕事を辞めると言いましたが、やめるだけでは済まない状態になってしまいました。卑怯なヤツらです』『本当に怖い国です』などと、総領事あて遺書よりも直接的な表現で中国側を糾弾していた。」との由であるが、右報道の内容は事実か。
右質問する。
政府答弁書
一について
外務省として、御指摘の報道は承知している。
二について
本年五月十五日、外務省の大臣官房人事課及びアジア大洋州局中国課において、御指摘の報道に係る事実関係等を内容とする対外応答要領を作成した。この対外応答要領には、秘密指定は行われていない。
三について
平成十六年五月六日における在上海総領事館館員(以下「館員」という。)の死亡(以下「本件」という。)の後、外務省から現地に派遣された監察査察担当参事官は、本件に係る調査結果についての報告書を作成した。
四から十までについて
外務省としては、一般に、上海市において外国人が死亡した場合には、現地の公安局が外国人死亡証を発行することとなっていると承知しており、館員についても、外国人死亡証が作成された。この外国人死亡証は、医学的見地から、館員の死因が記載されているが、御指摘の「仕事の重圧」といった記載はなく、また、その内容については、外務本省に対して報告はなされていない。
十一から十四までについて
館員の遺書の写しは、外務省において保管されており、秘密指定が行われているが、遺書の内容等の詳細については、諜報活動及びその対応措置や館員のプライバシーにかかわるものであり、また、御遺族の意向もあり、明らかにすることは差し控えたい。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。