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生存権に関する質問主意書

衆議院 第164回 第81号お答えすることは困難 ×2趣旨が明らかではない ×1個別の事案 ×1

提出者
民主党・無所属クラブ
提出日
2006年2月16日
内閣転送 2006年2月20日
答弁書受領日
2006年2月24日
提出から8日
答弁の項目数
4
質問 996字/答弁 794字

質問本文

日本国憲法は、第二五条第一項において「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」としているが、生活を営むためには、生命を維持することは大前提となる。ところが、人工呼吸器を装着できれば生命の維持が可能であるにもかかわらず、社会的支援の不十分さから、人工呼吸器の装着を選択できずに死亡に至る国民がいる。

そこで、以下のとおり質問する。

一 人工呼吸器をつけている自力で動けない患者の呼吸器を外せば死亡すると認識している者が、呼吸器を外して死に至らせた場合、これは殺人の罪(刑法第一九九条)にあたるか。

二 一の場合、たとえ本人の同意があったとしても、同意殺人の罪(刑法第二〇二条後段)にあたるか。

三 人工呼吸器をつけなければ必ず死ぬが人工呼吸器をつければ確実に生存できることが分かっている患者が、人工呼吸器を拒否して死亡した場合、これは一種の自殺にあたるか。

四 三において、真に自己の尊厳の意思からではなく、経済的な理由や周囲への配慮から人工呼吸器を拒否したことが明白な場合はいかがか。

五 平成一五年度厚生労働科学特別研究事業「ALS患者にかかる在宅療養環境の整備状況に関する調査研究」報告書によれば、ALS(筋萎縮性側索硬化症)患者の約七割が人工呼吸器をつけていない。その中には、経済的な負担に耐えられないと考えたことや、夜間も含めて二四時間の吸痰などの介護の手が確保できない、あるいは家族の過重な介護負担を懸念して装着を拒否する人も少なくないといわれるが、この現状をどう考えるか。

六 五のような状態を放置することは、人工呼吸器を必要とするのに、それを選択できない患者の生存権を侵すもので、憲法第二五条第一項に反するのではないか。

七 一般人の観念から経済的な負担や介護負担の懸念なく、純粋に患者の生きる意思により人工呼吸器をつける選択が可能なよう、法律に基づく施策の運営が適切になされなければ、それは憲法第二五条第一項違反の常態にあると考えるがいかがか。

八 人工呼吸器をつけて生存が確保される場合であっても、痰の吸引を含む介護を受託する事業者が少ない等の社会的な制約から、家族が継続してほとんど毎日休みなく、夜間の定時の吸痰等の介護に従事しなければならない状況では、その家庭は「健康で文化的な最低限度の生活を営」んでいるとは言い難いのではないか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一及び二について

犯罪の成否については、個別具体的な事実関係に基づき判断すべきものであるが、一般論として述べれば、御指摘の場合においては、刑法(明治四十年法律第四十五号)第百九十九条の殺人の罪又は第二百二条の同意殺人の罪が成立することがあると考える。

三及び四について

御指摘の「一種の自殺」がどのようなことを意味するのか必ずしも明らかではないこと等から、御指摘の場合が「一種の自殺」にあたるかどうかについて、お答えすることは困難である。

五について

御指摘の平成十五年度厚生労働科学研究費補助金により実施された調査研究においては、調査対象となったALS(筋萎縮性側索硬化症)患者のうち、経済的負担、家族の過重な介護負担等を懸念して人工呼吸器の装着を拒否する者の有無等に関する調査が行われていないこと等から、お尋ねについてお答えすることは困難である。

六から八までについて

人工呼吸器の装着を必要とするALS等の患者(以下「ALS等患者」という。)及びその家族の経済的負担や介護の負担を軽減するため、医療保険制度による訪問看護及び入院等に関する給付、特定疾患治療研究事業による患者等の治療費の自己負担額の一部又は全部の負担、在宅人工呼吸器使用特定疾患患者訪問看護治療研究事業による訪問看護に関する給付、介護保険制度及び障害者支援費制度等によるヘルパーの派遣に関する給付等を行っている。また、生活に困窮するALS等患者に対しては、生活保護制度による訪問看護及び入院等に関する扶助を行っている。さらに、ALS等患者を含む在宅の重度障害者に対する生活支援の実態調査及び効果的な支援方法に関する研究事業を行っているところである。

ALS等患者については右に述べたような措置を講じていることから、ALS等患者に対する措置の現状が、憲法第二十五条第一項の規定の趣旨に反するものであるとは考えていない。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×2趣旨が明らかではない ×1個別の事案 ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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