Kurage 質問主意書アシスト

ことばで探す › 衆議院 第165回

夕張市の財政再建案の作成に関する質問主意書

衆議院 第165回 第222号お答えすることは困難 ×1

提出者
無所属
提出日
2006年12月7日
内閣転送 2006年12月11日
答弁書受領日
2006年12月15日
提出から8日
答弁の項目数
8
質問 2,083字/答弁 1,935字

質問本文

新党日本は党代表の田中康夫、党所属衆議院議員滝実、同参議院議員荒井広幸が夕張市に赴き財政再建案作成の渦中にある市民のせつない声を聞き、作成中の財政再建案に欠落している市民生活保護の視点を今後の対応に取り上げるべきと考え、以下の点について質問する。

一 夕張市は地方財政再建促進特別措置法(以下「財政再建法」と略称)を準用して財政再建を図るとの方針のもとに総務大臣に協議する再建計画を作成中と聞いている。しかし、累積赤字と長期借入金とを合わせて六三二億円に及ぶ巨額の債務があり、このうち三六〇億円を二〇年で償還する計画といわれているが、従来方式の再建計画で解消するにはあまりにも債務額が大きく、債務解消方法を検討すべきではないか。

二 夕張市には多くの事業者が経営する多くの炭坑があり、いずれも閉山を余儀なくされてきたが、現在の市の財政負担の原因となっているのは北炭夕張炭鉱株式会社(以下「北炭」と略称)の炭坑の閉山である。北炭が職員の退職金が払えないのを憂慮した国が退職金の財源に充てるため北炭の施設を有償で夕張市が引き継ぐよう誘導したのではないか。それゆえ夕張市は閉山処理のため引き継いだ施設を活用する事業を展開することになった。事業費の三分の一は国と北海道が負担したものの残り三分の二は夕張市が負担せざるをえず、しかも国が平成十二年以降デフレ政策を選択したために夕張市の事業は破綻したものといわざるをえない。

このことは、当時、国は夕張市に対し異常に多額の起債を許可し、異常に多額の特別交付税を交付した事実に裏付けられているところであり、夕張市の財政破綻は国にも責任があるのではないか。

三 炭坑の閉山処理を夕張市に押し付けてきたのは国や北海道であり、財政再建法の条文にこだわり市から提出があればその是非を検討するというのではなく、夕張市と共同で再建計画を考えるべきではないか。

四 国も北海道も現行の財政再建法による従来からの再建方式に捉われているようであるが、金融機関の事実上の協力も要請すべきではないか。

五 財政再建の枠組みとして歳出削減の基準を設定するのに同じような人口の市町村である岡山県里庄町を参考にするよう指示しているようであるが、人口は同じでも高齢者の比率、面積、中核となる都市からの距離、気象状況など大きな違いを勘案して修正する必要があるのではないのか。

例えば、地域の緊急避難場所であり、市民生活を支える場所である公民館を閉鎖し、電気や水道も切断している。また、救急車の体制を現行の二台から一台にすることが検討されている。市民病院の整備を前提にしてとの条件付きではあるようだが、仮にその前提があっても夕張市の地形を考えれば一台にするのは無理がある。このように、当地域の厳しい自然条件を無視する財政再建案が市民を不安にしているのを改めるべきではないか。

六 財政再建は税収入を確保しながら累積債務を償還することを目的としている。そうであるならば若い働き手が市外に流出するようなことは避けなければならない。夕張市の中核である市関係の観光施設は閉鎖し、市役所の職員にも希望退職者が多いといわれている。市内に雇用の場がないのだから、その結果は市全体の経済活動が止まってしまう事態になる。すでに夕張メロン農家はメロン作りに支障が出ると心配しているように、ひたすら歳出を削減し、税収入や手数料の引き上げを図るだけでは財政再建を軌道に乗せることはできない。

これまでも夕張市内に工場団地を造成したものの企業誘致が成功したとはいえない状況にはあるが、省庁の枠を超えて、夕張市がどうしたら立ち行けるのかとの観点を取り入れることが必要であり、地域再生、特区、再チャレンジとか様々な言葉が出ている通りに地域再生を財政再建案で取り組むべきではないか。

七 夕張市では財政再建の枠組みの説明会を行っている。しかし、夕張市で生活を続けるための最低限の市民サービスが受けられるかどうかという肝心なことに市当局が答えることができないため上意下達の集会に留まっている。これは国や北海道が財政再建法の手続きに縛られて具体的なことは話さないようにという制約をつけていることによるものであり、十分な話合いができるようにすべきではないか。

八 現在の大夕張ダムを飲み込む巨大な夕張シューパロダムの建設が行われている。このダムが完成すれば夕張市への固定資産税と電源立地地域対策交付金が増えるとささやかれている。そのような期待がもてるのか。

そもそも夕張シューパロダム建設の根本に立ち返えれば、ダムの目的の一つである農業利水での効果に対する疑問、水没が予定されている「三弦橋」やその他自然環境の保存の要請があるにも拘わらず、日本有数の巨大ダムの建設に着手した。総事業費一四七〇億円のうち、すでに七一〇億円の工事費が支出されているが、完成まで七六〇億円もの工事費を要する。この際、時代の変化を受け止めて、この巨額の資金を夕張市への支援に振り替えることを検討すべきではないか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

総務省としては、夕張市が多額の赤字を抱えるに至った要因は、北海道企画振興部が本年九月十一日に公表した「夕張市の財政運営に関する調査」で指摘されているように、同市財政の許容範囲を超えた財政支出、収入の大幅な減少への対応の遅れ、財務処理手法の問題などにあり、同市が、地方財政再建促進特別措置法(昭和三十年法律第百九十五号。以下「再建法」という。)に基づいて今後策定する財政再建計画により、債務の全額を支払うべきものと考える。

二について

お尋ねの北炭夕張炭鉱株式会社(以下「北炭」という。)の炭鉱の閉山に伴い、北炭の職員の退職金に充てるため夕張市に北炭の施設を有償で引き継ぐよう国が誘導したのではないかとの御指摘に関しては、そもそも北炭の職員の退職金は、国並びに石炭鉱業合理化事業団及び新エネルギー総合開発機構(現在の独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)が北炭に交付した「石炭鉱山整理促進交付金」(総額約五十二億四千万円)によりほぼ満額手当てされており、北炭は退職金の充当のため、その施設を同市に引き継ぐ必要はなかったものと認識している。

また、同市の財政破たんは国にも責任があるのではないかとの御指摘に関しては、同市が多額の赤字を抱えるに至った要因については、一についてで述べたとおりと考えており、そうした御指摘は当たらないと理解している。

三について

財政再建計画は、再建法の規定に基づき、財政の再建を行おうとする地方公共団体によって策定され、総務大臣に協議し、その同意を得るものとされており、夕張市が主体的に策定すべき同計画を国が同市と共同で策定するものではないが、同計画の策定に当たり、総務省として必要な助言をしてまいりたい。

四について

総務省としては、夕張市が、債務を全額履行することを前提として財政再建計画を策定している過程にあり、その方向で対応することが基本であると考えているが、同計画の具体的内容がいまだ明らかでない段階であり、今後策定される同計画の内容を待って適切に対処してまいりたい。

五について

夕張市が財政再建計画を作成するに当たっては、人口や産業構造が類似する団体における効率的な行財政運営等を参考にしながら策定すべきものであり、その旨助言をしているが、財政再建を進めるに当たっても住民に対する基礎的な行政サービスの提供を続けていくことが前提となるものであり、今後、同計画の具体的な内容が明らかになる中で、総務省として、その点を確認してまいりたい。

六について

夕張市の財政再建計画は同市が策定するものであり、その中で、国の制度を始めとする様々な制度の活用について同市において検討されるべきものと考えているが、財政再建に資するようなものがあれば、こうした制度の活用も含め、同市の財政再建が円滑に進むよう総務省として必要な助言をしてまいりたい。

七について

国又は北海道において、夕張市民に対する説明内容等に関与したことはない。

総務省としては、今後、財政再建計画を具体化する中で、夕張市当局が責任をもって住民に対し十分な説明を行い、住民の理解と協力を求めていくものと考えている。

八について

固定資産税については、地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第三百四十八条第一項の規定により、国並びに都道府県、市町村、特別区、これらの組合、財産区、地方開発事業団及び合併特例区は非課税となっているが、水道又は工業用水道の用に供するダムの用に供する固定資産は、国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律(昭和三十一年法律第八十二号)に規定する固定資産に該当することから、同法の規定に基づき算出される額が、毎年度、当該固定資産の所在する夕張市に交付されることとなる。

電源立地地域対策交付金については、発電の用に供する施設の設置及び運転の円滑化を図るため、当該施設の所在する市町村等に対して交付されるものである。夕張シューパロダムに係る発電所が設置又は運転されるのであれば、夕張市からの申請に基づき、電源立地地域対策交付金交付規則(平成十六年文部科学省・経済産業省告示第二号)の規定に従って、出力等を基礎として算出される額が交付されることとなる。

御指摘の夕張シューパロダムが完成することにより、夕張川、千歳川及び石狩川沿川地域の洪水防御、流水の正常な機能の維持、夕張市のほか五市五町の農地に対する農業用水及び江別市のほか三市一町一企業団への水道用水の供給並びに発電の目的が達成されることとなる。同ダムは治水及び利水のため必要なダムとして建設しているところであり、同ダムに係る事業費については、振り替えることは困難である。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

似た質問主意書

件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。

提出 2007年3月20日 滝 実(無所属) 答弁 2007年3月30日
衆議院 第166回 第132号検討してまいりたい ×1
提出 2010年5月31日 木村 太郎(自由民主党・無所属の会) 答弁 2010年6月8日
衆議院 第174回 第519号検討してまいりたい ×2
提出 2011年8月9日 木村 太郎(自由民主党・無所属の会) 答弁 2011年8月19日
衆議院 第177回 第387号
提出 2001年8月7日 金田 誠一(民主党・無所属クラブ) 答弁 2001年8月10日
衆議院 第152回 第2号
提出 2014年1月24日 鈴木 貴子(無所属) 答弁 2014年2月4日
衆議院 第186回 第5号趣旨が明らかではない ×2
提出 2008年10月6日 糸数 慶子 答弁 2008年10月14日
参議院 第170回 第45号お答えすることは困難 ×1

件名の語が重なる質問主意書

提出 2007年5月14日 小宮山 泰子(民主党・無所属クラブ) 答弁 2007年5月22日
衆議院 第166回 第224号
提出 2007年3月1日 大久保勉 答弁 2007年3月9日
参議院 第166回 第14号
提出 2007年1月29日 大久保勉 答弁 2007年2月6日
参議院 第166回 第1号お答えすることは困難 ×1

この論点で次の質問を書くなら

アシストで並べる